船で行く巨大ホテル ある意味超秘湯!!荒々しい自然洞窟内の温泉が魅力
- 所在地
- 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町勝浦1165-2
- 最安値
- 1泊2食付11,000円~(2名1室1名料金)1名泊(1泊朝食付き)12,000円~
- クチコミ 35年程前に洞窟風呂が珍しく、ただそれだけで訪れたホテル浦島。
実はとても泉質の良い本物の温泉であった事を知り、再訪を楽しみにしていたが、コロナで土日しか日帰り入浴が行われておらず、やっと平日も開始になったのは3月下旬だった。
青春18切符を利用し、前泊は湯川温泉にし、朝から日帰り入浴に紀伊勝浦へ。
亀の連絡船も土日の夕・朝しか運航しておらず、代わりに案内所から電話すると、車で送迎に来てくれた。日帰り入浴でも送迎があるので助かる。
料金はタオルと貸しバスタオル付きで1300円。
昔来た時は忘帰洞に入り、海を覗いただけだったが、実に4か所の浴場に10数個の浴槽を持つ、大温泉テーマパークであり、ホテル内だけでもあっちへ行ったりこっちへ戻ったりと、目まぐるしく利用時間帯に合わせて歩き回った。正に湯巡りそのものだ。
とにかく忘帰洞が有名であるが、日帰り入浴時間は13時~であり、その時間になると客がボチボチと増え、開始を待つようになる。それまでは2組程の客であり、どの大浴場でもほぼ貸切であった。
コロナで、ツアー客が無く売店は閉ざされており、館内は暗く閑散としていた。
まず、忘帰洞だが、この浴場だけでも5つもの浴槽を持ち、大きく長い内湯槽が1つ、海に面した浴槽が2つ、高台より海を望める浴槽が2つ。
海の絶景温泉と言うのは他にもあるが、忘帰洞の素晴らしさは、何といっても巨大岩窟がそびえ立ち、その向こうに荒波が見えると言う、迫力あるロケーションに尽きると思う。
温泉に浸かり海を見ていると、ゴオーッと物凄い音がしてくる。波音や風が洞窟に反響している様だ。天気は良くても海には白い波が立ち、波しぶきが弾ける。
この温泉に1人浸かってボーっと海を眺めていると、心が洗われる様な感じを受ける気がする。
忘帰洞が素晴らしいのは、昔からこの洞窟に温泉が湧いており、それを自然のままに温泉施設とした事ではなかろうか。故に造り物でない迫力と感動を感じるのかも知れない。
5つの浴槽は全て硫黄の香りを持ち、ちょっとだけ青みがかった薄い灰色をした濁り湯。
全体に投入量が少なめで、湯温は39~40℃位のぬるめの為ゆーっくりと浸かれるが、冬は浴室内の移動が寒いかも知れない。
ホテル浦島の泉質は全て、含硫黄・ナトリウム、塩化物泉で、溶存物室は7000~8000㎎もある。硫黄の香りがして良く温まるという優れもので、少しベタつきはあるものの、全浴場源泉かけ流しという素晴らしいものである。
午前中から利用できる浴場として玄武洞があり、まずここへ向かった。
こちらも洞窟風呂で、ほの暗く長い大浴場の向こうに、海があるのが見えている。
手前に大きな内湯があり、中央の投入口からはボコボコと源泉が噴き上げている。広い浴槽だが、溢れだしも多い。
その向こうに海を見乍ら入れる湯船が2つあり、手前の岩風呂は湯の色が黄~緑がかった綺麗な濁り湯で、ぬる湯。こじんまりとした湯船に1人浸かり、海も温泉も1人占めという贅沢。当然すっごく気に入ってしまった。
浦島ってこんないい温泉だったんだと、改めて実感した。
次に午前中しか入れない、ハマユウと滝の湯という男女別になっている浴場に向かった。
ハマユウが女性用だったが、普通の内湯浴室であったのでここはパスした。
男性用の滝の湯も誰も居なかったので覗かせて貰うと、浴槽の壁の岩肌を湯が流れ落ちていた。タイルの円柱があり、湯船もレトロタイル浴槽であった。露天風呂も2つ併設されており、断然こちらの浴場が良いが、宿泊しないと女性は入れない。
もう1箇所12時~入れる磯の湯と言う浴場があり、ここの湯の色も綺麗だったので気に入った。
浴槽は2つあり、白いタイルの湯船に、薄濁りのライトグリーンの湯が満たされている、38~39℃位のぬるめの湯と、もう1つは木造の湯舟に、40~41℃位の熱めと書かれた透明湯だった。
ボコボコバンと言う音と共に、不規則に源泉が投入されて来る。どちらの湯船からも溢れだしが有り、源泉かけ流しの良い湯だ。
溶存物室が、磯の湯では2000~3000㎎となっており、浴感が少し軽い様な気がした。
また、こちらの浴場ではテラス席があり、そこからの風が非常に心地良く、湯船の縁に腰かけ、とても気持ちの良い温泉タイムを過ごせた。
大満足の温泉だったが、本館・なぎさ館・日昇館と浴場が分かれており、それらの館をそれぞれの浴場利用時間に合わせて移動しなければならないという事。
午後からでは全ての浴場を楽しむ事はできないので、日帰り入浴で全制覇されたい方は、オープン時間の9時か10時には来館しておきたい。
宿泊すると更に、山上館の温泉にも入れる。マグロの解体ショーが売りの温泉ホテルでもあるが、コロナで要確認を。
関東方面の方は、アクセス的に和歌山は来にくいように聞いた事がある。直行バスもあり空港もあるが、紀伊勝浦までは、大阪から特急でも、白浜温泉へ行く倍時間を要す遠距離ではある。
しかし、和歌山には個性豊かな良い温泉が幾つもあるので、いつか是非訪れて海・山・熊野古道・温泉巡り、そして大阪の食巡り等も合わせて楽しんで頂ければと思います。
アクセス例:JR紀伊勝浦駅より徒歩10分程。日帰り入浴でも桟橋より連絡船、もしくは車での送迎あり。
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