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四万温泉 積善館山荘 (群馬県)

takoyaki

by takoyaki (温泉中級) 2019/11/14

評価:

4

以前から訪ねてみたかった四万温泉、積善館。建物こそいかにも風情のある日本の老舗温泉旅館という感じなのに、メインの湯殿である元禄の湯はアーチ型の大きな窓の並んだタイル張りの広い部屋になぜか5つの湯船がシンメトリーに並んでいるという、ちょっと他にはない一度見たら忘れられない奇抜な意匠で、ずーっと気になっている存在でした。今回贅沢にも佳松亭に宿泊し、存分に積善館を堪能してきました。かねてから楽しみにしていた元禄の湯ですが、やはり期待を裏切らない温泉でした。泉質自体は特に目立った匂いもなく綺麗に透き通った湯で、硫黄泉のようなわかりやすい天然温泉感こそありませんが、湯船の底からこんこんと湧き上がって湯殿の綺麗なタイル(近くで見ると1枚1枚キラキラしている)の上に流れていくお湯を見ていると、絶え間なく豊富に注がれる新鮮な温泉を堪能している贅沢感に満たされます。お湯の温度も絶妙にちょうどよくずーっと入っていられる温度で、この元禄の湯の建設は昭和5年だそうですが、そんな時代にどうしてこの山奥のザ・日本の温泉にこんな奇抜なデザインの湯殿を作ったのだろう?どんな人がデザインしたんだろう?当時の評判はどうだったんだろう?今のこの評判を知ったら嬉しいだろうなぁ、などと憧れの湯殿でぼーっと思いにふける時間は、実に至福の時間でした。家族風呂の山荘の湯にも入りましたが、こちらも味のある雰囲気があり、古さはありますが好印象に感じました。佳松亭は1986年に出来たそうですが、改装もしているんでしょう、エントランスやロビーなど非常にモダンな作りで部屋もとても綺麗でした。お食事は正直感激するほどではありませんでしたが、十分に美味しかったです。宿泊者の特権で朝早い時間にも元禄の湯に入りましたが、朝の冷えた山奥の空気とまだ靄がかったやんわりとした光の中でこの雰囲気満点の湯殿に入る幸せは、来てよかったなぁとしみじみ感じさせるものでした。ぜひまた宿泊したい温泉宿です。

チェックアウト後は車で40分ほどの法師温泉長寿館に向かいました。こちらは天然の足元湧出温泉ということで非常に期待していたのですが、積善館とは打って変わってかなり残念な結果となりました。というのも、超有名温泉ですし休日だったことも災いしたのでしょうが、日帰り入浴オープン30分後くらいに着くと、異常なほどの混み具合。。。更衣室は人でごった返しており窮屈で着替えるのも大変で、湯殿は結構広いのですがざっと50人はゆうにいるような状況で、体操座りして隣の人と肩をつけながら入るほど。。。まさに芋洗い場状態で、とても温泉を堪能するなんて状況ではなく、温泉の成分よりも人の汗の成分の方が多いんじゃないか、、、と思わずにはいられないような状況で、すぐに出てしまいました。

積善館も人気の温泉宿でしょうから、日中の日帰り入浴時間に訪れていたら全く違った感想を持ったかもしれないなと思いました。今回積善館は宿泊だったので、日帰り入浴時間に重ならない時間にしか温泉に入っておらず、混んだ状態も見ていないですし、ゆっくり静かに温泉に入ることが出来て本当によかったです。宿泊できる温泉宿は有名な温泉ほど宿泊しなければ真の評価は出来ないと痛感させられる旅であり、法師温泉長寿館は別の機会に宿泊で再訪しようと思いました。

奥鬼怒温泉郷 手白澤温泉 (栃木県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2019/11/13

評価:

4

2019.10月宿泊。15年程前「ゆシュラン」という絶品温泉ばかりが載っていた温泉雑誌で、この淡くシャーベットの様な温泉の写真を見てからずっと憧れていた。しかし徒歩で行ってみる勇気も無いままに過ぎ、今回要約思い切って行く事にした。

そこはとてもモダンで快適なご褒美温泉宿であった。部屋は6室しか無く、料金も紅葉シーズン1人1泊2食21300円という、私には異例の2万円越えの高級宿なのであった。
館内は天井の空間がとても高く、1階建てであると思わせないゆとり、間接照明、綺麗で柔らかい木造の内装。高い天井には夏に廻るのであろうレトロタイプの大きな羽根が付いていた。館内は温泉を利用した床暖房が取り入れられており、優しく暖かく快適だ。
意外な事に何故かロビーに椅子が無い。雑誌があっても休憩スペースが無く、寛ぐのは部屋でという事なのだろうか。
この宿は3代目である今の御主人が建て替えたそうであり、この秘境の山宿にこの様なモダンな宿を建てるとは、さすが東京の方がオーナーであるだけにすこぶるオシャレである。

楽しみな温泉は、まず広く快適な内湯から始まり、窓の向こうに露天風呂が見える。
優しい硫黄の香りが心地良い。淡濁りの湯はシャーベットブルーの様に美しい。
ドバドバと投入される源泉は、洗い場の木桶にも常に溢れており、その湯で髪や身体を洗うのも快適だ。
何度も湯舟に浸かり、手足を伸ばす。ドバドバと新鮮な源泉が投入され、白い湯華が舞い上がる。露天風呂から見上げる紅葉や山や空が美しい。美しさと気持ち良さに離れがたい温泉である。
自噴泉であり、湯温の違う源泉が湧出しており、それらをブレンドし適温に調節されているとの事であった。

そしてこの宿のもう1つの楽しみは料理なのであろう。ワインを飲みながら語らい寛ぎ美味しい料理に満足するという、御褒美を楽しみに訪れる客が多いと思う。
「期待を外さない宿だと思いますよ」と言われてやって来た宿であった。毎年この宿に来る事を楽しみにしていると言うご夫婦とも出会った。
そうなのである。この宿は楽しみにして来れる、正しくご褒美温泉宿であると思う。

広い部屋から見る明け方の黄葉は、窓を埋め尽くし飲み込まれる程であった。
奥鬼怒の紅葉は鮮やかである。来る途中、林道の紅葉に「綺麗、綺麗」と何度ため息をついた事だろう。新緑も紅葉も奥鬼怒は目を見張る特別な美しさがある。
加仁湯から手白澤に向かう道のブナ林の一画に、突如ハゲヤマとなっている箇所が出現し、緊急時のヘリコプターの発着場所かと思ったが、地熱発電の試掘した跡であったようだ。
ブナ林が無残にも伐採されていた。このブナ林が元に戻るのには何十年、何百年という年数が必要なのだろうに・・そしてこのブナ林は、奥鬼怒温泉郷の観光地の1つでもあったのにと残念に思う。
奥鬼怒温泉郷4軒の宿はそれぞれ個性的であるが、いずれの宿も大自然に包まれている事に違いはない。

アクセス例:鬼怒川温泉駅より日光市営バスで終点女夫渕まで その後徒歩2時間半。 もしくは、鬼怒川温泉駅よりタクシーで手白澤温泉まで。

有福温泉 御前湯 (島根県)

えびねの湯

by えびねの湯 (温泉中級) 2019/10/17

評価:

4

有福温泉の真ん中にある共同浴場です。
熱いけどさっぱりするお湯でした。

大深温泉 (秋田県)

sro201

by sro201 (温泉上級) 2019/10/15

評価:

5

大深温泉

ここ数年、毎年欠かさずに決行している
乳頭・八幡平湯めぐりツアーの2泊目の宿として、
とても重宝しているのが、ここ大深温泉だ。
山菜やきのこの時期以外は、当日の電話予約でも宿泊が可能だ。
予約なしで泊りに来る人は、お断りしているという。
過去のトラブル事例は、
すべて無予約の客がおこしているからという。

ここの1泊2,500円という込々の素泊まり料金は、
大沢温泉自炊棟と並んで東北№1の安値だろうと思う。
長期滞在者だと、応相談で更に安くなるという。
現在、オンドル大部屋の宿泊棟が2つ並んである。
手前が新館で、床のオンドル熱がやや高温だ。
室内は常時30℃ほどに安定している。
奥の建物が旧館で、室内温度は25℃ぐらいか。
新館と旧館で、客層ははっきりと分かれている。新館では、
お話し好きな泊り客が夜遅くまで宴会しながら座談会をしている。
3回泊まって、3回ともそうだった。大騒ぎをするわけではない。
旧館には、静かに早寝早起きを励行するオンドル湯治客が滞在する。
夜8時を過ぎると、皆さん次々に就寝する。
そして朝は4時前から動き出す。
この時間に入る朝風呂が、応えられないぐらい気持ち良い。

オンドル小屋の泊まり方を簡単にレクチャーしようか。
まずは、管理棟で受付・料金支払を済ませて、
新・旧館の宿泊ボードに自分の宿泊エリアを書き込む。
管理人のおじさんが、親切丁寧にアドバイスしてくれる。
この辺が高温とか、ここにコンセントがあるとか、などなど。
宿泊場所のオンドル小屋に荷物を運びこむ。荷物が大量の時は、
管理棟の壁に立てかけられている一輪車を使って運ぶ。
自分の宿泊エリアを確保したら、寝具をセットする。
堅い寝床で平気な人は、タオルケット1~2枚で済む。
地熱オンドルを楽しむのには、これが一番望ましい。
しかし、低反発マットレスがないと眠れないという現代人の方は、
スポンジマットとかヨガマットとか長座布団とかいった
敷物を持ち込むことになる。これらの寝具は、
使用すると結露・水滴が発生して、
オンドル床のムシロやゴザが痛むという理由で、
八幡平の他のオンドル温泉では持ち込みが禁止されている。
ここ大深はOKなのだ。さて、寝場所をセットしたならば、
オンドル滞在服に着替える。
そのまま横になって、地熱のやさしさに触れるのもよし、
弱めの硫黄臭ただよう内湯へ行くのもよし、
あちらこちらから蒸気の吹き出す風景を散策に出るもよし、
持ち込んだ食材と飲料でまぁ豪華な腹ごなしをするもよし、
大深での滞在をお好きなだけ楽しむがよろしい。
炊事場には、八幡平の湧水が大量にかけ流しになっている、
大きな保冷用水路のようなシンクだけがある。
火気の設備は全くない。
長期滞在者は、炊飯器、10kgのプロパンガスとコンロ、
オーブントースターなどを持ち込んでいる。
オンドル小屋の外壁に、
30センチ×50センチぐらいの木製の蒸気調理箱のようなものがある。
低温のため、調理には適さない。
温めるにしても、硫化水素臭が食材に染み付くのが難点だ。
轟音を発する蒸気の音を聞いているうちに、
完成まで2~3日かかりそうなのだが、
味付の温泉黒タマゴつくりに挑戦してみたくなった。

鹿部温泉 鹿の湯 (北海道)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2019/10/14

評価:

3.6

2019.9月宿泊。宿の前の道路からは蝦夷駒が岳が見え、裏側は鹿部漁港である。夏はこの漁港で花火大会があるそうだ。徒歩5分で道の駅があり、観光の目玉となっている鹿部間欠泉がある。珍しいのは、道の駅に別府の様な温泉蒸し釜が並んでおりモクモクと湯気を上げていた。この道の駅目当てに、週末は訪れる家族連れも多いのではないだろうか。
鹿部温泉には2つの旅館と1つの共同湯があり、いずれも独自源泉を持つが泉質は良く似ており高温泉。故に加水が必要となる。
ナトリウム・硫酸塩泉の香りが微かにするが、加水が多いのか味は無味だった。
浴感はツルっとし、浴後は良く温まっている。投入口には緑や茶色の析出物、石には粒状の析出物が付着し歴史を感じる。
しかし浴室は綺麗で、露天風呂は庭園風という快適さが、道南の客に好評なのだろう。日帰り入浴客で賑わい続けており、宿泊してもゆっくり静かに湯を味わうという訳には行かないし、そう言った雰囲気の浴室でもない。

意外だったのが宿が本格的な旅館であった事。北海道に於いては少ないのではないだろうかと思う。100年程前からの宿であり、中はリニューアルされている。
道路の前にあり、外観としては何の雰囲気も無い宿であったが、館内に足を踏み入れると、私が殆んど泊まる事がない様な、厚いカーペットが敷かれ、その為か館内は音が吸収され静かだ。内装も木造りで重厚感とモダンさがあり落ち着いた雰囲気だ。庭には錦鯉が泳いでいた。ただただ風景が無いのが残念。
細かい事を言わせて貰うと、カーテンは遮光であれば良いと思った。
2階の客室からドンドンと音が響き、全室埋まっている訳では無いので、できればその辺りの配慮をして欲しかった。
接客は女将さんと息子さんが丁寧にされており、親切さが伝わってくる宿ではあった。

食事は部屋食で海の物が並び、中でもホタテのグラタンが美味しかった。魚料理ばかりなので、口直しにデザートが欲しかったなというところである。
意外に美味しかったのはご飯で、ふっくらんこ?ふっくりんこ?という最近の銘柄米で鹿部で生産されているそうだ。まずい北海道米のイメージを覆した感があった。炊きたてを提供してくれているという事もあるだろう。朝食には鹿部名物のたらこが出た。

何だろう・・単に温泉と料理を味わい快適に過ごすと言う感じなのだろうか。しかし北海道に於いてはおそらくこの様な宿は少ないのだろう。日帰り入浴客で賑わい、泊まり客でもそこそこ賑わっている宿であった。

アクセス例:JR函館駅より路線バス鹿部間欠泉方面行で鹿の湯下車。すぐ前がバス停となっており1時間に1本程度のバスがある。
またはJR鹿部駅より送迎あるが、列車の本数は函館より2~4時間に1本とかなり少ない。

百沢温泉 (株)百沢温泉 (青森県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2019/10/14

評価:

4

2019.10月利用。湯治宿は閉館している。(株)百沢温泉と言う看板がバス停前にも設置され、その存在のアピールからも解りやすい。
料金は330円に値上げされているが、この料金は銭湯料金であり、という事はソープ類は持参しなければいけなかったが忘れて行った。
浴室に入ると、笹濁りのドバドバ湯が目に飛び込んで来る。浴槽は2つ。小さな楕円形の湯舟があるが、こちらの方は若干温めで誰も入っていなかった。
大きい方の浴槽には、源泉投入口が掃除機の吸い込み口の様な容になっている(簡単に言うと平べったくなっている)パイプからドバドバと気持ち良く湯がぶち込まれている。
湯の色は笹濁りで、温泉津温泉をライトにしたような感じの湯であり、非常に良く温まる。
舐めてみると色々複雑な味がした。「飲めません」の表示あり。
黄茶色の析出物が湯船の淵や床に付着している。錆びた感じも成分の濃さを物語る。
洗い場は広く、カランは10ケもあった。銭湯料金だがドライヤーがあったのは良心的。
この温泉に入りながら、地元の人達はコミュニケーションを高め、タワシで背中を洗いあったりしながら、話にあけくれる。地元客に人気の筈である。元気な温泉だ。

百沢温泉は嶽温泉とは全く違う泉質であったが、岩木山登山で訪れた嶽温泉の泉質も素晴らしく、このサイトに載せられている山楽旅館が既に閉館となっている事は残念であった。
岩木山周辺は桜の頃も美しい風景が臨め、温泉の泉質も良いので是非再訪したい地である。

アクセス例:JR弘前駅より路線バス嶽温泉行で百沢温泉下車 徒歩5分。
嶽温泉より弘前駅行バスで数分 百沢温泉下車。

銭川温泉 (秋田県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2019/10/14

評価:

3.6

2019.10月宿泊。オンドル湯治宿という事でここを選んだ。バス停からは300メートル程の坂を下る。雨だったためか迎えに来てくれていた。
宿は入った時からその可愛さに目が行く。女性3代で営まれていると聞き納得。
館内にはあちこちに立派な生花が飾られており、全て畑で育てた花であるとの事。
そしてその花が終わればドライフラワーにして飾られてもいる。食堂にはドライフラワー以外にも手作り小物類が彩を添え、販売もされている。手作りリース教室等のイベントも定期的にされているそうだ。
そして何より目を引くのが木製品。椅子などの家具からゴミ箱に至るまで、焼杉であったり重厚な丸みを帯びた木材であったりし、館内が柔らかく温かい。
八幡平の湯治宿と言っても御所掛とは大違いだ。現代女性のプチ湯治には持って来いの宿ではないかと思う。
案内されたオンドル室の狭さは同じ様なものだが、窓からは緑や畑の花も見える。
小さなテーブルが1つにハンガーが壁にかけられていた。寝具はセルフで敷くが、勿論宿泊費に含まれており、浴衣だけは200円でレンタルした。鍵もある。これで1泊3700円。

予約時に食事を希望しておくと、朝食1100円、夕食1870円で提供して貰える。
この食事が抜群に美味しかった。勿論全て手作りであり、玄米ご飯、枝豆のコロッケや山菜の天ぷら等身体に良い手の込んだ物を出してくれ、味噌汁は凄く香りが良い。地元の味噌で作られており、味噌の販売もあったが、これ程良い香りの味噌汁は、もしかしたら初めて飲んだかも知れない。
他の方達も「美味しいね 美味しいね」と言いながら食事をされていた。食事が美味しいと皆、自然と笑顔になり明るくほのぼのとした会話も生まれる。
逆に料理が悪いと、皆の顔もこおばり無口で食事するという光景が生まれる。
という事を私は多くの宿に泊まって来て、目にし感じている。だから宿泊に至っては、料理のウエイトがかなり大きいのだ。
そう言う意味でこの宿が、女性達に寄って運営されているという意味は大きく、館内の清潔さ小奇麗さに於いても抜群であり、配慮された優しさが館内に見受けられる。
トイレがウォシュレットというのもポイント高い。

しかし残念な事に温泉は加水された単純アルカリ泉。ph9コンマ台という表示とは裏腹に全くヌルヌル感は無く、ただの清潔なお風呂に近い。ただ湯舟のタイルがベージュの為か、湯の色は若干黒っぽい緑の様な感じの透明色ではあるが、勿論無味無臭。
銭川温泉は昔から目の湯とも言われているそうなので、湯で目を洗っておいた。
湯舟の端に浅い部分が設けられているが、これは寝湯ではなくおそらく乳幼児らが入りやすい様に造られているのではと思った。リンスインシャンプーと石鹸が用意されている。
更衣室の洗面台が焼杉で作られ、椅子も分厚い木の椅子。これらに見とれる。
湯治宿だがドライヤーも用意されているという便利さ。

眠る時になって気になった事があった。枕が臭いのだ。取り合えずマスクをする。
オンドルであり床が温かく、敷布団が暖かいのは当然であるが、暑くてどうしても寝付けない。窓を大きく開けたり色々するがどうも不快感この上ない。
と、気が付いたのだが枕が熱いのだ。化繊の薄いクッション様の枕は熱を帯びていた。
だからかあ。御所掛オンドルの枕は、竹?藤?製の固い小枕だったのだ。あれも寝にくかったけど・・。枕をリュックに換えどうにか寝る事にした。
お宿の方へ。もし気づいていらっしゃらなかったら、枕をどうにかして下さい。

アクセス例:JR田沢湖駅より路線バス花輪駅行で銭川温泉下車。急坂を下る。
もしくは八幡平頂上行でアスピーテライン入り口下車。送迎あり

松川温泉 松楓荘 (岩手県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2019/10/14

評価:

4

岩風呂復活!

2019.10月宿泊。「岩風呂が復活したのよ」と受付で若女将さんが言われた。
雪崩や崖崩れの危険で数年間閉鎖されていた、松楓荘名物の洞窟風呂が、県の調査を経て修繕工事を済ませ、要約今年1月に復旧したそうだ。冬季は閉鎖せざるを得ない日も多かったが、ゴールデンウィーク頃からは利用できているという事で、早速向かった。

混浴である為、隙を見計らっての入浴ではあったが、女性はバスタオルや湯浴み着OK。
吊り橋を渡って行くその洞窟風呂は、半露天の岩風呂であり、淡いミルキーグリーンの湯が美しい。他の湯舟はブルーであるのに対しこの岩風呂の湯だけが緑っぽいのが不思議だ。
ドバドバと投入される温泉。加水されているとは言え、それを感じさせない位新鮮で気持ちが良い温泉だ。
ゆっくり入っていたいが男性が来ないか気になる。カゴが置いてあるだけで、脱衣所も無いのが困る。衝立か、カーテンででも仕切られていないと、着替える事ができない。
もしくは橋の手前の入り口に、女性利用中の札でもかける等させて貰えないものだろうか。
それと湯浴み着レンタルがあれば、もう1つの混浴露天風呂にも使えて便利だと思う。
折角素敵な岩風呂が復活したのだから、皆で楽しめるような工夫をして頂ける事を願う。

岩風呂の気持ち良さも極上であったが、私は古くからある内湯も好きだ。籠り感ある薄暗くひっそりとした浴室で、神秘的なミルキーブルーの湯にひっそりと浸かる。

やはり松楓荘の温泉は良い。四季を変えて入りたくなる。紅葉も新緑も雪の温泉も。
そして寒くなってくるとこの宿の値打ちがぐっと上がる。それはオンドルだ。近くの地熱発電所からオンドルが引かれているため、部屋は乾燥が少なく優しく暖かい。館内は安心して暖かい。廊下を歩く時もトイレも寒くないのだ。
そして冬季は現役で活用しているレトロなボンネットバスが、雪道を走り客を輸送する。車内には昔のままの器材があり懐かしさを覚える。
紅葉シーズンは、八幡平ハイクや岩手山、三ツ石山等の登山客も多い。登山に温泉は切り離せない楽しみである。

私の個人的な意見で恐縮だが、注文付けさせて貰うとすれば料理。一生懸命提供しようとされているのは伝わってくるのだが、品数の多さよりも味付けや、冷めた天ぷらは反って印象を悪くさせるのではないかと思ってしまう。品数よりも質を高めて頂けたらと願うところである。

アクセス例:JR盛岡駅より路線バス八幡平行で松楓荘前下車。

須川温泉 須川高原温泉 (岩手県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2019/10/14

評価:

3.2

2019.10月宿泊。紅葉の栗駒登山目的であったが、あいにくの小雨で散策に留めた。
温泉は宿の敷地内にある地獄からの引湯で、新鮮そのものではあるが当然加水されている。
色がとても美しい。館外にある露天風呂の湯は、晴れた日には鮮やかな濃いマットのブルーとなり、薄曇りの日には水色の絵の具を溶かしたようになっていた。
熱めなので浸かったり、湯船の淵に上がったりを繰り返し、綺麗なブルーの湯に癒される。
眼前には黒い大岩と紅葉のコントラスト、そして青く広がる湯は一枚の絵の様だ。

ところが、館内にある内湯に併設されている露天風呂と名付けられた風呂は、天井が全て簾で覆われ空が見えない。周りは壁で景色も全く無い。これは露天風呂とは言えないのではないか。
内湯もただのだだっ広い湯船が1つあるだけで、救いは木風呂でありそこに硫黄泉が掛け流されている事か。隅にある1箇所から加水された源泉が投入されていた。
湯は酸性が強く顔を洗うと目に入って物凄く痛い。
ズラッと並ぶシャワーからはなかなか湯が出て来なかった。
露天も内湯も閉鎖的で薄暗く、泉質は良いのに残念な浴室だった。
他に霊泉風呂と言うのがあって、こちらは46℃程の湯で、見るからに酸性の熱そうな透明の湯だった。加水禁なので、足を入れただけでも熱すぎてここには入らなかった。
温泉プールはやって無くて、外にもう1つおいらん風呂という岩盤浴小屋が在ったが、覗いただけで止めた。

部屋はトイレ付きだったがウォームレットも付いておらず、冷たくて不自由だった。
何年か前に宿泊した時もそうだったが、ヒーターからは風ばかり出て暖房が弱く、部屋が寒い。おまけに布団は羽毛ではなく、1枚きりで寒くて寝にくかったので、毛布を引っ張り出さなければならなかった。
宿が古く、サッシが歪んでおりきちっと閉まらない。冷蔵庫も無い。窓からは、紅葉よりも屋根が見えていた。
テーブルにはお詫びとご理解をという事で、この不便な自然環境や、温泉により機械類の傷みが著しいが修理も来ない云々を書かれた紙が置かれていたが、同じ環境下にある隣の栗駒山荘は、トイレもウォシュレットで快適であったのにと思う。

更に酷かったのが朝食バイキング。このメニューなら、ビジネスホテルの無料朝食サービスと差ほど変わらないのではないかと思ってしまった。
泉質だけは良いとして、他は悪い部分ばかりが目立ち、残念な限りであった。
これでも紅葉シーズンと言う事で、1人1泊2食15000円とはねえ・・。

アクセス例:JR一の関駅より1日2便の路線バス須川高原行き、終点下車しすぐ前。

須川温泉 栗駒山荘 (秋田県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2019/10/14

評価:

4

2019.10月日帰り入浴。須川高原温泉に宿泊すると、6時~21時までの間なら何度でも利用させて貰えるという事で、私は3回も足を運んだ。
というのもやはり断然眺めが良い。眺めが良い所に浴室を造り、良い眺めをより多くの人が見られるように、長方形のパノラマ風呂として造られている事に感心する。
その浴槽幅は30~40メートル近くあるのではないだろうか。
全面ガラス張りのパノラマ内湯があり、その一段下に同じ大きさの露天風呂がある。
どちらのパノラマ風呂からも、さらに広大な風景が見られる。
晴れた日にはまん前に鳥海山が見え、夕刻にはシルエットとなり陽が落ちて行く、というロケーションを温泉に浸かりながら見られるという素晴らしさも味わえる。

源泉は長細い風呂の真ん中から投入されている。須川高原温泉からの引湯であり、客も多いため酸性の湯が、良い様に言えばまろやか。逆に言えば若干新鮮さに欠けるという事でもあるが、そんな事は余り気にならない位、紅葉の眺めが素晴らしく、皆うっとりと湯に浸かっている。
湯舟が大きく、客が多くてもゆったり入れる。広く快適な浴室は木造りで、天井が高く太い梁が見える。どっしり、ゆったり、そして美しさがある浴室の構造は素晴らしいと思う。

浴室だけでなく建物全体がモダンな木造りとなっており、有料休憩室は展望室でもあり、かなり広く多くの客を受け入れるように造られている。
隣に建つ須川高原温泉と比べてしまうが、凄く新しく美しく快適に思える。同じ立地であるが、こちらはトイレはウォシュレット。料理にも期待してしまう。
宿泊料金も似たようなものであれば、断然こちらが人気なのは当然である。紅葉シーズンの1人泊はこちらの方がかなり安い。

ただ、余りにも人気なだけに宿泊予約が抽選という。特定期間(7月第3土曜日~8月第3土曜日と9月第3土曜日~10月第3土曜日)は、3月1日~31日の1ヶ月間に往復はがきで予約申し込みをし、抽選で当たれば宿泊予約が取れる。
和室16室、洋室ツイン3室、洋室シングル3室、和洋室2室となっているので、1人でも狭き門だが当選すれば宿泊は可能な訳ではある。
特定期間以外の日に付いては、毎年4月1日からの電話予約となる。
この様な独特な予約ルールをとっているので、泊まれた人はラッキーと言う訳だ。
だがやはりどうせならこちらの宿に泊まってみたいものだと思う。

アクセス例:JR一の関駅より1日2便の路線バスで須川高原下車し、徒歩3分。