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星のや 軽井沢 (長野県)

Akiyo

by Akiyo () 2021/08/22

評価:

2.3

観光地です

岩下温泉 岩下温泉旅館 (山梨県)

dobai

by dobai () 2021/08/18

評価:

4

文化財建築のひんやりとした霊泉

岩下温泉旅館の日帰り温泉を利用しました。この旅館の旧館は明治時代の建築で国の有形登録文化財に指定されており、現在は立ち寄り湯として開放されています。敷地内に源泉を持つかけ流しの温泉です。

廊下の左側に脱衣所と洗い場のある主浴室、廊下を挟んだ右側の半地下にあるのが名物の『霊湯』です。洗い場付きの浴室は大小2つの湯船があり4人サイズの大きな方が約40℃に加温され、小さな湯舟は加温なしで27℃程度。この二つで交互浴ができますが本命は半地下の霊湯。タオルを巻いて廊下を横切り数段の階段を降りるとタイムスリップしたかのようなタイル張りの大きな浴槽があります。ここに28℃、㏗8.7 の単純温泉が加温加水循環等の処理なしに掛け流されています。最初は冷たいが、少し浸かっていると心地よく感じてきます。遊離二酸化炭素やメタケイ酸などを含むお湯は無色透明、無味無臭で湯触りにも特段の特徴は感じませんが、何度も廊下を横切り加温湯と霊湯との交互浴をし最後は霊湯で仕舞いにしたところ、浴後はきわめて心地よく、体がポカポカしていました。ぬるくて体にやさしいお湯に長く浸かるのは本当にいいものです。

2021年5月現在、感染症対策として営業時間が通常時と異なり、また、感染拡大地域からの入館は断っているので事前に確認することをお勧めします。立ち寄り500円。

白骨温泉 泡の湯 (長野県)

dobai

by dobai () 2021/08/18

評価:

5

内湯の源泉槽は私の最上浴槽

白骨温泉の泡の湯を日帰りで利用しました。
こちらはメディアで取り上げられる巨大な混浴露天風呂の他、男女別の浴室があり、内湯の無加温と加温の浴槽および加温の露天風呂があります。泉質は含硫黄-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉で㏗6.5の中性、源泉温は36℃で、すべて加水・循環・消毒なしのかけ流し。内湯の無加温槽は36℃、加温槽が43℃、露天風呂は混浴・男女別とも39℃程でした。湧出量はなんと毎分2,160リットル!!巨大な露天風呂までかけ流しなのもうなずけます。

混浴露天へは男性は浴室を通って、女性は混浴露天専用の脱衣所から入ります。腰くらいの深さがあるお湯は乳白色で、またタオルを巻いての入浴が可能なため比較的利用しやすい混浴です。この広さと開放感、深山の眺めは特筆ものですが、私が最も気に入ったのは内湯の無加温槽です。温泉が白濁するのは空気に触れるためだそうで、この無加温槽のお湯は透明。この上なく新鮮な証左でしょう。また36℃程の不感温なのでリラックスして長湯ができ、遊離二酸化炭素の効果で微細な泡が大量にまとわりつきます。なるほど、まさに『泡の湯』です。浴室は湯船も、床も、壁も、天井もすべて木で組まれていて、きわめて風情があり秘湯感もひとしお。硫黄の香も心地よいです。私はほとんどの時間をこの内湯の無加温槽で過ごしました。

日帰り入浴は10:30~14:00、1,000円です。この素晴らしい温泉体験は値段以上の価値があると思います。

法師温泉 長寿館 (群馬県)

dobai

by dobai () 2021/08/18

評価:

3.6

情緒のある伝統的温泉宿

群馬県みなかみ町、利根川の上流にあたる法師の沢の谷間にある一軒宿、法師温泉長寿館に宿泊しました。こちらは創業140年の老舗旅館で建屋の一部が国登録有形文化財に指定されています。

湯殿は明治時代に建てられた混浴(女性専用時間あり)の「法師の湯」、「長寿の湯」、内湯と露天風呂からなる「玉城の湯」の3か所の構成です。法師の湯と長寿の湯がカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉で42℃の源泉が足元から湧出、加水・循環なしでかけ流されています。玉城の湯は28℃の単純温泉を加温・循環で給湯しています。

長寿館の看板ともいえる法師の湯は100年を超す歴史ある湯殿で鹿鳴館風の木造の大浴場です。脱衣所は男女別ですが浴室に入ると完全混浴。四角形の浴槽が4つ「田の字」様に並んでいます。それをぐるりと囲む木壁と明り取りの窓、吹き抜けの高い天井と梁、昔の名残をとどめる左右の脱衣棚など流石の風格で、はじめは息をのみました。
カラン・シャワーはなく、桶でかけ湯をします。泉温は浴槽によって若干違うようで、奥がややぬるめの39℃程。無色透明・無臭でややとろみを感じます。浴槽内には丸石が敷き詰められておりそこから源泉が湧き、時折プクプクと揚ってくる泡を感じながら湯殿の風情や窓の外の緑をぼんやり眺める湯あみは極上でした。こちら、夜の20時から22時の間のみ女性専用時間となります。

玉城の湯は洗い場、内湯、露天風呂の構成。総檜づくりで広々として造作も凝っており、なかなか趣があります。28℃の単純泉の低温源泉を加温・循環で供しています。浴槽温度は内湯が42℃ほど、露天は41℃程度に感じました。ぬる湯好きの私としては少々熱かったです。男女入れ替え制です。

長寿の湯は新しい小ぢんまりとした湯殿で5-6人サイズの湯船、シャワー・洗い場を備えます。法師の湯と同様の泉質で泉温は41℃ほど。総ヒバ造りで明るく清潔です。男女入れ替え制。

私は一通り浸かりましたが雰囲気、温度からしても「法師の湯」一択だと思いました。伝統ある混浴はリスペクトしますが、抵抗のある方もいるかもしれません。素晴らしいお風呂を十分に楽しめないのは本末転倒なので、例えば法師の湯の真ん中に簡易的な衝立でも立てて男女別にするのもありなのではと思いました。

通された部屋は新しい法隆殿で8畳+4.5畳、トイレ付。窓からは癒しの緑と趣ある湯殿の屋根が見えました。食事は山のものを主とした構成を部屋食でいただき、質・量ともに十分満足でした。非日常を堪能できる宿でした。

微温湯温泉 旅館ニ階堂 (福島県)

dobai

by dobai () 2021/08/18

評価:

3.6

湯治場の風情を残す旅館

福島市の山中にある微温湯(ぬるゆ)温泉 旅館二階堂。福島市街からすれ違いのできない細い山道を10キロほども進み道路が尽きる場所にある一昔前の湯治場の風情を残す温泉宿です。

温泉は男女別の内湯のみで木組みの源泉槽と真水を沸かした上がり湯のみの構成です。泉質はpH 2.9 の酸性、含鉄-アルミニウム‐硫酸塩泉で無色透明、金属臭のするお湯です。泉温は31.8℃と温泉の本に記載されていたのでひんやりとしたお湯かと想像していましたが浴槽温度は33.5℃と私にとってのベストでした。循環なし、加温加水なしのかけ流しで湯口のパイプから盛大にお湯が注がれており、浴槽の縁からドバドバとこぼれていました。湧出量が毎分約200リットルとなかなか豊富で、極めて贅沢で気分の良い湯使いです。

旅館のチェックインが13時からで、早めに着いてゆっくり浸かろうと思い浴室に行くと大混雑で狭い浴室に10人以上の人が入っていました。これは日帰り利用の方たちのためで、15時以降になるとかなり密度が低くなりました。夜や早朝には一人きりの時間もあり時間を忘れて長時間浸かりました。

この旅館はかわいらしいネコが出迎えてくれます。建物は古い木造で、廊下と部屋の仕切りは障子戸!これが何部屋も並んでいます。廊下を歩くとミシミシ鳴り、木枠の桟に歪みのある時代ガラスがはまった引き戸にはもちろん網戸などなく、虫が入り放題。そんな設えも風情として楽しめます。料理は鴨の瓦焼きをメインにした田舎料理で素朴でした。

見た限り5組のお客がいましたがそのうち3組は一人客で、若めの女性もいらっしゃいました。じっくりと静かに温泉と自分に向き合う、そんな宿かもしれません。

石和温泉 旅館深雪 (山梨県)

takoyaki

by takoyaki (温泉中級) 2021/08/08

評価:

3

外観からはわからない隠れた名湯温泉旅館

普通に街中にあるし宿の雰囲気も取り立てて良いわけじゃ無いけどもそれ以上にとにかく泉質が良いとベタ褒めされているこちらの温泉宿。連休で価格も高騰しており適正価格に全く見合わないとは思いながらも、温泉好きとしては泉質に勝る魅力無しとの事で、宿泊してきました。確かに事前情報通り外観だけ見るととても温泉宿には思えません(笑)。温泉に来たぞーっという高揚感は正直湧いてこないです。

まず温泉ですが、かすかに硫黄臭のする透明な単純温泉で、2種類の源泉を合わせてちょうど良い温度としており、加温加水消毒循環なしの源泉掛け流し。更に自噴しているとのこと。湯量も1分間に1200Lと超大量で、男湯、女湯、家族風呂の内湯、露天が全て源泉掛け流し。これはたしかに贅沢な温泉ですが、期待しすぎたのか思ったほどドバドバーッっというほどではなく、1000Lってこんなものか?という印象でした(もちろんチョロチョロではありませんが)。全ての浴槽を掛け流しにして分けて使っているからかもしれませんが、文字通りドドドドドーッと注がれていることを期待すると、そうでは無かったです。感触はアルカリ泉のため若干ぬるつく感じでした。

残念だなと思ったのは、露天風呂に入っていて、温泉に立ち込めるにおいが独特な爽やかな感じだなー、変わった泉質なんだなぁと思って集中して嗅ぎ分けていたら、内湯から換気扇で出てきた空気中のボディーソープの匂いで、これには完全に興醒めしました。。。せっかくかすかな硫黄臭があるのに、人工香料にかき消されてしまっていてすごく勿体ないと思いました。温泉の硫黄臭は少ないので、匂いの少ないボディソープやシャンプーにした方がいいと思います。

あと日帰り入浴をやっているので、夕方くらいまではちょこちょこ日帰りの方がいらっしゃいます。この温泉をゆっくり吟味するには宿泊された方が良いと思います。

宿としては、荷物を運んでくれない等のレビューもあって戦々恐々としていましたが、宿の方もこのHPを見ていらっしゃるのか、私が宿泊した時には普通に荷物も運んで下さいましたし、感じもすごく良かったです。特にめちゃくちゃ氷が沢山入ってキンキンに冷えた水のポットと熱いお湯が入ったポットが常備されていたのが地味にワカッテルなと思いました。お部屋のお菓子がシャトレーゼ製だったのは謎です。料理は普通に美味しく、春に行った箱根の老舗温泉旅館より全然理解可能な料理でした。というのも、趣向が凝らされた料理というわけでは無いんですが、旅館の料理として定番を外していない感じで、普通にしっかり満足しました。極上馬刺し1700円も勧められて注文してみましたが、たしかに臭みが全然なくこれもとても美味しかったです。こんな料理出さずに普通の出してくれたら美味しいのに!と思った温泉旅館は数知れずですが、そういう事を感じないという事が非常にポイント高いと思います。

子供は料理寝具無しでも1人2000円かかります。はじめケチだなと思いましたが、夕食はふりかけご飯やデザートは出してくれますし、朝ごはんもご飯と味噌汁出してくれますし、食後(これ重要、先に出されるとご飯食べない)にジュースも用意してくれました。アメニティもタオル類も浴衣も子供の分も用意してくれました。確かにこれまでも他の宿で料理寝具無しと言いながらご飯もらったりしていましたが、微妙にズルをしているような申し訳ない気もしていたので、いっそ2000円で子供の分のふりかけご飯(おかわり可)と味噌汁とデザートとジュースとアメニティ類、浴衣、タオルを購入したと思えば全く問題無く、こちらも気を使わなくて良いし、2000円は全然妥当だと思いました(ただ、まだご飯食べられないような乳児だとあまり意味はありませんが。。。2-3歳にはちょうど良いです)。

温泉は確かに理論的には贅沢(完全源泉掛け流し、源泉ブレンドで加水加温無く適温、自噴、湯量豊富)でよくよく考えたら大地に感謝すべきありがたい湯なのですが、ガツンと直感的に沁みるような魅力ではないため、私のようなにわか温泉好きにはちょっと期待が大きすぎました。宿としては料理も美味しかったですしサービスも問題なかったです。今回は連休で価格が高騰していたので、その値段では今後泊まるかと言われると微妙ですが、普段の価格であれば是非また再訪したいと思える宿です。特に次回は温泉をじっくり再堪能したいと思います。

湯之元温泉 (宮崎県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2021/08/02

評価:

3

とにかく日帰り入浴客が多い

日帰り入浴客の多い事にまず驚いた。10時~22時が日帰り入浴時間であるが、終了間際まで次から次へと切れずに多くの日帰り客が訪れている。
宿泊しても入浴終了時間は同じであるため、夕食時間に入った時は辛うじて入れたが、21時半に行った時には湯船が人で埋まっていた。
15分程待ち再度浴室へ。その頃にはやっと日帰り客は帰り始めていたが、22時には湯が止まると言われていたのでゆっくり入ってはいられ無い。
終了5分程前にやっと1人になれたので、湯船の写真を慌てて撮り22時に更衣室へ出ると、従業員の方が怖い顔をして立っていた。「遅くなってすみません」と謝ると「何号室ですか?」と聞くので答えたが、何でそんな事を聞かれないといけないのかと思い「どうしてですか?」と言うと「鍵をかけないといけないので」等と返答になっていない事を言い、更にフロントの従業員の方に告げ口をしているようだった。
これは宿泊客としては非常に感じが悪かった。もう少し宿泊客に対する接客というものを考えて欲しいと思った。
これ程人が多いのは夏だからかと思ったが「ここらへんには炭酸泉が無いので、結構年中多いです」との事であった。う~ん宿泊客は我慢が必要なのか。
宿泊案内の際に「明日の朝は宿泊者だけが入れますから」と言われたが、せめて日帰り入浴の時間を21時迄にして頂ければと思った。

炭酸源泉の冷泉と加温槽の交互浴を楽しみに訪れた。22℃の冷泉は夏でも一気に浸かれない。徐々に身体を慣らしながら恐る恐る浸かって行ったが、この温泉に慣れていらっしゃる常連さん方は、平気でドボンと入られている。要約身体を沈めると冷え冷えで気持ちいい~
高炭酸泉の湯船は今まで入って来た炭酸泉に比べると‟高”だからだろうか?炭酸がキツイ感じがする。顔を浸けると唇がピリピリし、全身への泡付きも早い。大きめでしっかりした泡で、まるで自分がサイダー瓶になったかの様だ。

加温源泉の湯船と何回か行き来した。加温槽の方はそれ程熱くは加温されておらず適温くらい。こちらは味噌汁の様な赤茶色の濁り湯で、鉄分の味がする。
もう1つ露天岩風呂があり、こちらは僅かに加温源泉を加えた入りやすい冷泉で、人気の湯船だが小さく、更に常連さんのグループが独占しているので、入るのはじっと待つ事になる。空いた隙に湯温の違う3つの浴槽をクルクルと出入りした。
これらの温泉から出た後には、身体がポカポカとしてくるのを実感した。
やっと、宿泊して温泉に入っているなあと思えたのが翌朝だけであったが、朝も7時からでないと入浴できないので、宿泊してゆっくり温泉を楽しむというのはちょっと難しい。

しかし、何と宮崎県民の女性陣は、明るく元気で賑やかでおしゃべり好きな事なのだろう。大阪人も顔負けである。地方の温泉浴場で、これ程までに賑やかに話が尽きない温泉場に出会った事は無い。皆がずっとしゃべり続け乍ら湯舟に浸かっている。
田舎の温泉とは思えず一体何処の温泉に来ているのかとふと思った程の、お喋り好きな女性仲間が集合されている元気な温泉であった。県民性なのかも知れないな。


夜は温泉で炊いたオニギリが1個サービスされ、今回は朝食のみの宿泊(1人泊・税込み6350円)であったが、料理は美味しかったので夕食も多分美味しいだろうと思われる。
トイレは共同で、意外にも残念な事に夜間は害虫が出ていた。

アクセス例:JR湯之元駅より送迎あり

湯浦温泉 旅館亀井荘 (熊本県)

Hyogo Ashiya

by Hyogo Ashiya () 2021/07/25

評価:

4.4

湯と料理が素晴らしい

適度に温泉の香りがする温泉。すぐ近くに4か所、車10分で3か所の温泉があるが、これらよりも体にしっとり来る。
なによりも料理が素晴らしい。板場さんの確認はしていないが、その腕は抜群。これだけの料理を食べられるところはそうないだろう。
館内に面白い階段があるので、行ってからのお楽しみに。

上湯温泉 神湯荘 (奈良県)

えびねの湯

by えびねの湯 (温泉中級) 2021/07/19

評価:

3.3

トロントロンのお湯。

奈良県 十津川村 上湯温泉 源泉近くの露天風呂に日帰りでお邪魔しました。
ここはお湯がトロントロンです。かけ湯だけでも分かる程です。湯口近くは湯の花が舞ってます。
いい湯で景色もいいんだけど、コンクリートの湯船は残念かと思う。

霧島湯之谷温泉 湯之谷山荘 (鹿児島県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2021/07/19

評価:

4

夏は此処、冷炭酸泉との交互浴は無限ループ

夏は冷泉との交互浴が最高であると言う事で、無限ループが待つ湯之谷山荘へ。
硫黄泉と硫黄の微炭酸泉との交互浴が楽しめ、更に3つある浴槽の内、真ん中の湯船=熱泉と冷泉が混じり合う湯舟では、間にある枕木の角度を調整すると、自分だけ好みの温泉が出来上がる(貸し切り状態であれば)と言う最高の温泉なのだ。
この枕木自由調節というのはどなたが考えだされたものか、誰でも簡単に湯温を調節出来る様にとても上手く考えられている。
よく見るとそれぞれの湯船も微妙に傾斜が付いており、温泉の流れる道筋を付け、上手く真ん中の湯船に両方からの温泉が流れ込んで来る様に造られていた。
また、温泉で木の床が滑りやすいのだが、切り目を入れ滑りにくくしているのは勿論の事、湯船の淵には溝を造り、溢れた湯は床へ流れない様に工夫されていた。
硫黄泉の白さが、渋茶色の浴舎に引き立つ。天井が高く、湯舟の大きさの割に広い立派な浴室だ。木造りの浴室は天井からあの嫌な水滴が垂れて来る事は無いので安心していられる。こうして見ると、築80年という湯之谷山荘だが、建てられた時には既に温泉浴場としてなかなか良く考えられた浴室だなあと感心した。

前から気になっていた、冷泉の真上にある細いパイプ。ガス抜き?か何て思ったりしたが、これだけ広い木造の造りにそれは不要だろう。周りを見渡すと壁に、赤いバルブを捻ると湯滝が出ると書いてある。赤いバルブと言うのはこれしか無いよなあと思いながら捻ってみたら、その細いパイプからババッと温泉が出て湯滝となったのだった。
今までにも何回か湯之谷山荘へ来ていたが、これは初体験だった。
いやあこれもこの温泉独自の工夫である。初代の御主人のお話を聞いてみたかったものだなあ。

冷泉の湯船は立方体の非常に小さい物で、微炭酸泉のためなのか泡は付かず、代わりに細かい湯華が身体に一杯付く。
1人静かに、ぼーっと浸かっていると恍惚とした感さえある。1時間などあっという間に過ぎて行く。
こんな温泉なのでやはり宿泊するか、日帰りでも運よく1人でゆっくり楽しめれば最高である。

ちなみに貸し切り露天風呂は、とってつけた様な感じなので余り好みでは無く入らなかった。
湯之谷山荘は山荘と言うだけあって、霧島の山の中にあり緑が生い茂り、丸尾の街は近いが一線を画した秘湯の温泉と言った雰囲気を持つ。
今回は素泊まりで湯治部屋の方へ泊まったが、清掃は良かったがエアコンが古く、その音がうるさく眠れないので止めて寝たが、山の中であるためか涼しかった。
明け方、河鹿蛙が一斉に鳴きだし鈴の様な音が響き渡っていた。しばらくすると大雨が降りだし、蛙の鳴き声は止んでしまった。

アクセス例:JR国分駅からいわさきホテル行きバスで、湯之谷山荘入り口バス停下車し急坂を400m登る。もしくは、鹿児島空港から霧島温泉丸尾方面行きバスで丸尾バス停下車し、国分行きバスに乗り換え同上。もしくは丸尾からタクシーでワンメーター。