トップ > 温泉クチコミ

温泉クチコミ

最近投稿されたクチコミ1~10件まで表示します。

現在の
クチコミ掲載数
882

882件中101~110記事/11ページ目

弓ヶ浜温泉 湯楽亭 (熊本県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2022/03/26

評価:

5

案外白湯いいかも

白湯の良さを再認識したかもです。今まで目を惹く赤湯や、洞窟風呂の方にばかり気がいっていたのですが、改めて白湯を見てみるとタイル風呂でした。タイル風呂だから一方的に良いという訳では決してないのですが、2種の温泉を持つ湯楽亭に於いてちょっと比較してみました。

まず赤湯は、地熱のパワーを感じます。あの弛まずボコボコと噴出して来ている源泉の音!そして何といっても物凄い析出物が湯船や床を波打たせ、芸術的に固まり続けています。
洞窟風呂は析出物で緩やかな弧を描き、寝湯に至ってはガチガチに削られていました。
まるで長湯温泉。香りも似ていて、ナトリウムが混じった独特の香り。音といい水神の森を思い起こしました。
そんなエネルギー溢れる赤湯ですが、湯底は痛い。背中も座る場所を考えないと座り辛い。内湯に至っては、音が凄すぎて落ち着いて浸かっていられない。

次に白湯ですが、湯温は夏季以外加温されていますが、ぬるめ。浴感は肌触りが良い。
更に湯舟にもたれた際の、レトロタイルのツルッとした丸い肌触りが心地良い。
何より静かにゆっくり入れる。

という事で、ハイテンションの兄嫁女将さんのお薦めの入り方は「赤湯にちょっと入って、その後白湯に長~く入ると、お肌がスッベスッベ!」だそうです。
もう1つ気になっていた事を尋ねてみました。以前洞窟風呂は混浴風呂だったのに、壁で仕切られたのですねと問うと「そうなの。潜ってまで来るのよ~もう何としてもって感じ」これぞワニ!
そんな事があったそうで、そりゃ苦情が出て男女別に仕切られる訳ですね。
それでも長い洞窟風呂。2代目の御主人さんの発案で、これをご家族で半年がかりで掘られたそうなんです。それにしても凄いです。

天草の綺麗な海に囲まれたお宿の、海鮮料理は当たり前に新鮮で、広い部屋と大きくゆったり座れる回転チェア。窓の外の庭木も徐々に成長し、年月が経つほどもっと素敵なお庭になって行く事でしょうし、何よりも赤湯と白湯の素晴らしい温泉が、これからも変わらず迎えてくれる事でしょう。
北の銀婚湯。南の湯楽亭。どちらもとても楽しみにして行く温泉宿です。

アクセス例:JR熊本駅より天草行特急バスでさんぱーる下車。送迎あり。

垂玉温泉 山口旅館 (熊本県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2022/03/24

評価:

4

日帰り入浴へと生まれ変わった垂玉温泉

日帰り入浴瀧日和へと復興を遂げた垂玉温泉。新しくなったフロントでは、休日でもあってか多くの日帰り客で賑わい、明るく笑顔で応対されるスタッフさんの姿が見られました。
日帰り入浴料は800円。貸し切り風呂1時間2500円。

残念な事に、垂玉温泉山口旅館のメインの混浴露天風呂があった場所は跡形も無くなり、橋の袂から見る2本の滝は、その分大きく長く見え感慨深いものがありました。
しかし、以前からあった敷地内の湯小屋棟の位置は変わらず、中に入って見た大浴場の内湯は、以前と同じで懐かしさが込み上げました。
その温泉は適温で大変気持ち良く、濁り湯の色が黄色っぽい緑で、光が射すと黄金色にも輝きます。前もこんな色だったかなあ?こんなに綺麗な色だったっけ?と思いながら、投入口からこんこんと流れ出る温泉を眺めます。
広がりあるガラス窓は展望風呂でもあり、空間と緑を感じながら、思いっきり身体を伸ばしました。

大浴場から露天風呂へのアプローチも以前と変わらず、内湯の浅い部分を歩き入り口へと繋がり、廊下を進むと2つの陶器風呂(以前は樽風呂だったと思います)があります。
これは1人用ですが、浸かって見上げると木々が覗き、なかなか良い感じ。
大きく変わっていたのが、樽風呂の横にあった昔からの古い内湯が無くなり、真新しい木風呂ができていました。これは立ち湯となっており、段を隔てて深くなり、一番深い場所が125㎝の立ち湯となり、肩の下の方まで湯に浸かります。
それと以前は無かったのですが、岩風呂の露天風呂も併設されていました。やや浅めでそれ程大きくは有りませんが、自然を眺めながらの休憩スペースも造られており、これはこれで良いかと思います。
湯船の石が温泉成分で茶色く変色し、湯を口に含むと鉄の味がしました。
大浴場の温泉では硫黄の香りは無かったのですが、駐車場で噴気を上げている辺りからは強い硫黄の香りがしており、横では温泉蒸しもできる様でした。

また、以前宿泊棟があった、広い場所の奥の方にはポツンと湯小屋が建ち、貸し切り風呂「彩想新いろどりおもいあらた」の看板が見られました。私には何だか切なさを感じてしまいましたが、復興の思いが込められ名付けられたその貸し切り風呂は、どんな姿をしているのでしょうか・・?
いつの日かその貸し切り風呂の周りに、宿泊棟が立ち並ぶ日が来るのも、遠い夢ではないかも知れませんね。温泉が気持ち良いから、是非そうあって貰いたいものです。
南阿蘇の広大な自然の中の、広い敷地でゆっくり過ごす、和モダンな日帰り温泉施設。
あの黄色に光輝く温泉は、消えた金龍の滝湯の再生なのかも知れませんね。

アクセス例:熊本空港より車で約40分。地獄温泉まで1~2分。

新津温泉 (新潟県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2022/03/15

評価:

5

物凄い成分濃度と香りのレトロ温泉

レトロな建物に、特筆すべき香りと物凄い成分濃度。
皆さんが言われている様な強烈な凄い匂いが、湯小屋から50メートルは離れた道路からでも解った位なので、これはちょっとかなりの覚悟がいるなあ、耐えられるかなと思ったのと同時に、やっと来れたぞこれぞ新津温泉!と感激ひとしおでもありました。
けれど、外でしていた匂い程の強烈さは館内に入ると感じず、油臭と言っても月岡温泉や鳴子温泉とはまた違った、独特な嗅いだことが無い様な、スッとした木の匂いというか墨の匂いと言うか、そんな感じが混ざった様な油臭で、嫌な感じは全くありませんでした。

特筆すべきはその成分濃度で、溶存物質が何と1万越え。そしてメタホウ酸が287㎎という入った事が無い様な価。なので温泉は正しくトロリ!見た目にもトロリと波打っています。
源泉は40℃程でぬるめですが、ナトリウムで温まり、それでもぬるく感じる方は、浴室入り口のブザーを押すと加温した水道水を投入して貰えるそうですが、番台の御主人は「温泉じゃないから余りお薦めでないなぁ」と。
塩分が強いためか極薄濁りの湯には、黒い小さな湯華が、投入口の網から漏れ出たのか、浮かんだりもしていました。唇に付着するだけでも塩辛い湯です。

そして、コンクリート造りの、大きくはない楕円形の湯船の内側は、腰かけ部分が薄茶色、湯底は明るいグリーンの丸タイル造りでした。
70年前からあったこの温泉は、建物の内外共にレトロ感に溢れ、手書きの看板や、手書きの案内、そしてレトロタイルの湯船。それらに今も包まれ守られながら、そのままで現在に存在しています。
奇跡的とも言える様な独特で貴重な温泉が、これからもレトロ感を失わないままに、活き続けて行ってくれる事を願うばかりです。

今回はコロナで1時間の入浴制限を言い渡されましたが、帰る時には「コロナが終わったらまたゆっくりおいで」と声をかけられ、ハイと元気よく返事を返した次第でした。
タオルに長く残る温泉の香りを嗅ぎながら(何処よりも強烈だわ)是非ともゆっくり入りに来ようと誓った新津温泉でした。入浴料400円。

アクセス例:JR新津駅より徒歩15分程。路線バスもあり。

月岡温泉 ホテル大洋 (新潟県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2022/03/12

評価:

3.2

宿として営業しているのかいないのか・・?

宿として営業?しているのかいないのか?一応宿泊予約は受けて貰ったけど・・?
素泊まりのみの営業で、1人1泊6000円というのは安い方では無いが、月岡温泉の宿は、大きく高級な宿ばかりになってしまっており、そんな中でこの値段は高くは無いのだろう。
昔は大きな旅館だった様で、立派なロビーが迎えてくれるが、電気も付いておらず薄暗い。
呼んでも呼んでも誰も出て来ず、携帯電話をかけ要約女将さんと繋がる。
どうもこの宿には常駐していない様で、宿泊予約が入った時だけ来館する様で、部屋と風呂の案内をした後は、館内に居るのか居ないのかもよく解らない感じだった。

しかし、常連さんは勝手にだか、顔パスで入浴に訪れる。2つある浴室のうち、1つしか浴室として用意していない為、宿泊しても自由に温泉に入れる訳では無く、日帰り客が入って居ない時に、貸し切り風呂として利用するかたちになる。
しかも、冬場は加温した源泉を投入してくれるため、入浴時間を指定されてしまった。
入浴前になると加温した源泉を投入してくれ、以外は数十メートル離れた所にある5号井・6号井の、40℃程の共同源泉をそのまま引湯。冬場以外は加温をせず、常連さんもぬるい湯好きと言う事で、自由に利用するらしい。

部屋数も沢山ある大きい旅館の割には、非常に浴室は小さく、更衣室には暖房器具の1つも無く非常に寒い。
温泉は僅かな油臭と硫黄臭が混じり、鳴子温泉の様な香りだ。湯面には油膜が浮いている。
飲むと少し塩辛く、玉子味と酸っぱい様な甘い様な苦い様な、とても複雑な味だった。月岡温泉のキャッチコピーとしては「日本一まずい温泉」だそうだ。
浴槽内の温泉の色は深緑~黒緑だが、白い洗面器に入れると綺麗な黄色をしている。
浴感はツルっとし、柔らかく気持ちが良かった。もっと自由にこの温泉を楽しめるのなら良いのだが・・宿泊しても何とも不便である。
天井からは水滴も落ちてくるので、気を付けなければならない。
真っ黒でゴツゴツしたカランは硫黄の濃さが伺われ、外に置いている車も硫黄でやられるらしい。

参ったのは、夜になっても廊下は暗く、自分で探して電気を付ける。浴室に至っては真っ暗で、電気が何処にあるかも解らない。
決して休館日に無理を言って泊まらせて貰った訳では無い。
館内に誰もおらず、女将さんへの連絡は携帯電話で取らねばならず、女将さんも人は良い感じなのだけれど・・決して宿泊客を迎えていると言う感じでは無い。
部屋は広く、壁が剥がれたりもしているが、綺麗ではあった。
布団は既に敷かれており、ファンヒーターも付けられていたが、しばらくすると灯油切れとなったため、慌てて携帯で女将さんに知らせた。
トイレはウオシュレットでは無く、冬場はせめてウォームレットトイレであって欲しいと思う。これは何処の宿に於いてでもだが。

月岡温泉街は細長い街に、多くの大きなホテルや大きな旅館が立ち並び、街の中には幾つかの源泉タンクが見られ、ホテル大洋も宿に近づくと温泉の匂いがしていた。
温泉街には饅頭屋さんが多く見られるが、飲食店は非常に少なく、昼には1軒も開けておらず、団子屋さんで手作りの串団子を買う。胡桃餡に砕いた胡桃を一杯まぶした団子が美味しかったけど。
仕方なく1軒在ったコンビニで食糧を仕入れた。観光PR写真を見る限り、もっと飲食店もあるのかと思っていたが、ここがなかったら大変な事だった。どうも、高い宿に食事付きで泊まって貰おうと言うのが、月岡温泉のようである。
だから、さかえ館や浪花旅館等の小さな湯治宿は閉館してしまい、残った湯治宿でもあるホテル太洋も、営業しているのかしていないのか良く解らない宿となってしまっているのかなあ・・。

アクセス例:新潟空港からアクセスライナーで月岡温泉新湯バス停下車し、徒歩3分。
もしくはJR豊栄駅より路線バスで同上。

月岡温泉 さかえ館(閉館)※復活予定だそうです (新潟県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2022/03/11

評価:

0

高級素泊まり宿に変身

「湯宿あかまつ」と言う名の高級素泊まり宿に、外観の一部と館内全てリフォームされ、生まれ変わっていた。写真では、勿論レトロタイル浴槽も無くなり(泉質は変わったのか、同じなのかは解らない)素泊まりでも7000円台のお宿となっていたのでパスした。

調度3年前訪れた時、さかえ館の入り口には「12月13日をもちまして閉館致しました。長年のご愛顧に感謝申し上げます」と手書きで書かれた張り紙がしてあった。
オシャレなお宿への転換は、おそらく経営者も変わったのだろう・・。

アクセス例:JR豊栄駅より路線バスで月岡温泉。

岩井温泉 岩井屋 (鳥取県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2022/03/09

評価:

4.2

料理も料金もアップかな

3年ぶりの訪問で、料理はグレードアップした様に思った。10種以上ある前菜、刺身、僅かだが蟹もあり、メインの但馬牛のしゃぶしゃぶ、松茸とハマグリの土瓶蒸し、以外に天ぷらや煮物、焼き物が次々と運ばれて来て、どれも美味しく満足・満腹感で満たされる。

しかし、温泉は以前は自家源泉で、その為飲泉も可能であったのだが、いつからか組合源泉の引湯になったようで、飲泉の柄杓や飲泉表示が外されていた。自家源泉も湯底投入されているとの事だが、どの程度かは解らず。
だが、湯温管理は抜群で、41℃~42℃の湯は湯加減が調度良く、浸かった途端気持ち良さを感じる。また、僅かだがラジウムも含まれており、ナトリウム泉でもあるので、温まり方が違う。冬でも良く温まり湯冷めしにくい。
特徴ある香りも無いが、温泉の香りは十分する。口に含んでみたが特に味はしなかった。
泉質名はカルシウム・ナトリウム、硫酸塩泉となっており、投入口には析出物が白く固着し、湯船の色は全体に黒緑っぽい。
岩井屋の浴室の特徴は浴槽が深い事で、湯船の内側には石が組まれているが、中に入って行くと、一段ぐっと深く立ち湯になっているため、初めての方は少し用心して入りたい。
露天風呂を併設しているメインの浴場と内湯だけの浴場は、20時に交替となり翌朝もそのままであるので、女性は宿泊当日の20時までしか雰囲気の良いメインの大浴場へ入れない。せめて21時交替とかにして欲しいものだと思うが。

部屋からは風景が全く臨めず、障子は締め切ったままだが、分厚いマットレスの寝具は心地良く快適だった。
アメニティは勿論完備で、珍しい物では浴室に置かれていた、丸い固形のフェイスマスクなるもので、温泉水に浸すとふやけて広がりパックとなる。
岩井屋の楽しい所は、館内の調度品と言うか装飾品を見て周る事。所々お花も飾られたそれらを眺めているだけでも癒される。
館内は、畳もしくはカーペット敷きで音も吸収され、静かで小奇麗な、女性受けする宿である事が解る。
ただ、木造3回建ての宿は昭和初期建造のため、たまにドンと言う音が響いたりする。

宿泊料金も値上がりを続け、1人泊は平日のみで、5000円増し。秘湯を守る会のスタンプ帳利用での宿泊は、休前日や盆、正月等利用させて貰えない日が多くあるので注意が必要。

アクセス例:JR鳥取駅から路線バスで岩井温泉下車。JR岩美駅より送迎あり。

乳頭温泉郷 大釜温泉 (秋田県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2022/03/04

評価:

3

冬の露天風呂は気持ち良かった

冬の露天風呂は、気持ち良かった。周りには雪が壁の様になり、白の中に、濁りの強い鶯色の湯が満たされていた。
丸太の湯筒からは、熱めの新鮮な源泉が投入され、湯船ではやや温めの適温となった温泉は、長く入っていたい気持ち良さがあった。
成分総計は9000mg台という濃厚さで、メタケイ酸は何と300mg台もある美肌の温泉は、トロミ感もあり、口に含んでみると、その味の複雑さ・・鉄味+エグミ+酸味といった実に奇妙な味であり、独特な温泉成分を感じた。
以前、大小と2つあった露天風呂の浴槽は、現在は1つだけになっている。
内湯は、簡素な長方形でプールの様な大きさがあり、源泉は加水投入されているが熱めである。やはり露天風呂が断然気持ち良かった。

大釜温泉に入る時には、ある種の心構えがいる。相変わらず受付の御主人は非常に不愛想で、女将さんは皮肉っぽく共に感じ良く無いので、こちらもブスッと料金を支払い、淡々と温泉に入る事だけを目的とする。乳頭温泉7湯の内、大釜温泉以外は全て宿泊しているが、ここだけは泊まってみようとも思いもした事が無い。
建物にくっつく様にして足湯がある。乳頭温泉郷で足湯があるのは、ここだけだろう。
レトロな校舎の雰囲気が残された建物や、門構え等は個性的でもあり、特に新緑シーズンには外観の黒壁が映える。


アクセス例:JR田沢湖駅から乳頭温泉行バスで乳頭温泉下車。

乳頭温泉 孫六温泉 (秋田県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2022/02/24

評価:

5

ショック~冬季休業

冬季休業の立て札が、雪に埋もれながら立てられていた・・ショック~
冬に乳頭温泉郷に来た時は、必ず立ち寄る孫六温泉。大釜温泉を超えた直ぐの所にある、徒歩で雪道を歩いて辿り着く温泉が、大好きだったのに。先達川沿いに、向こう側の雪山を眺めながら、鹿の足跡を見つけ乍ら15分程のワクワクした道のり。
孫六温泉には、冬季以外にも来ているが、何といっても冬が一番素敵だった。特に雪山を眺めながら入る、女性の露天風呂のフレッシュさは、とっても気持ち良いものだったし、ひっそり感が増す内湯も大好きだったのに・・。
聞いたところによると、もう3年程前から冬は閉めていたらしい。そんなに来ていなかったのかと思うと、残念である。従業員がいないらしい。
そうよねえ・・あの楽しかった雪道は、孫六温泉の方が、雪かきをして作ってくれていたんだ。そんな事は考えた事も無く、当たり前の様に歩いていたあの雪道・・。もう歩く事も、あの雪の孫六温泉に辿り着く事もできない。宿泊営業もしていないという事だ。
もしかして歩けるかもと足を踏み入れてみたが、立て札の前で精一杯だった。きっと70㎝位かそれ以上に積もっているのだろう。

いくら乳頭温泉とは言っても、従業員不足が押し寄せ、鶴の湯でさえ従業員の方の多くは、高齢者の方が頑張られているのだから。秘湯のお宿運営は本当に大変であるなと感じる。
アクセスが悪い上に、勤務時間が長く休みも少なく、今は住み込みで働く何て人はほとんどいないのだろう。従業員不足、後継者不足で閉ざしたお宿は多いだろうと言うか、秘湯温泉の閉業の原因はほとんどがそれだろう。大きな課題であり、今後更に立ちはだかって来る問題である・・。当たり前が当たり前で無くなって行く。永遠の温泉など無いのだ。
春に宿泊した時には孫六温泉も、何とか従業員さんを確保して運営して下さっていたが、高齢者の従業員さんばかりであった。それでもハツラツと迎えてくれていたのが嬉しかった。
ずーっと何十年も、番台に座り続けてくれていた御主人のお顔が懐かしい。

アクセス例:JR田沢湖駅から乳頭温泉行バスで乳頭温泉下車し、前の小道を徒歩で15分程。
もしくは、黒湯温泉から直ぐ。

乳頭温泉郷 蟹場温泉 (秋田県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2022/02/23

評価:

4

混浴露天風呂へのアプローチがワクワク

混浴露天風呂へのアプローチが非常にワクワク感がある蟹場温泉。
特に冬は雪のミニ回廊を通り、坂道を下りかけたところで、雪の積もった温泉が見えて来るという、痺れるシチュエーションだ。
誰も居ない訳は無い。でも細長い露天風呂だから、端の方になら入れるかな❓と思いながらいつも行ってみるのだが、ここ何年間は、オールシーズン1度も入れた事が無い。それでももしや?と思い行ってみる。
それ位、蟹場温泉の露天風呂の雰囲気は素敵で、特に冬の雪道を歩いて向かうのは、格別に秘湯感が高まる。
浅めの湯船に、透明の湯。これが女性には入られ無い要因になっている。諦めて雰囲気だけ楽しんで、内湯に向かう。

廊下を進むとまず、女性用の露天風呂が在るが、木で造られた小さめの湯船で、片側が塀になっているからだろう、やや開放感にやや欠け、雰囲気も何処にでもある露天風呂と言う感じだ。
でも誰も居ないので、雪が舞う露天風呂で雪見風呂を楽しんだ。白い大きめの湯の華が舞う。湯加減も調度良く、1人で入るなら冬は良いかも知れない。

蟹場温泉の中でも気に入っているのが木風呂。此処は全体が木造の浴場で、床は滑らない様、切込みが入った床板で造られ、湯底はクッション性が有る柔らかい板で心地良い。
そして何といっても、沢山の大きい白い湯花がフワフワと舞い上がるのが嬉しい。ここの湯の花は超特大。
ハラハラと雪が降る中、薄暗い湯小屋で静かに温泉に浸かり、窓の外を見やる。う~ん雰囲気抜群の蟹場温泉である。
ただ、日帰り入浴だけなら高評価だが、宿泊はお薦めできない。と言うのは、食事と対応に難ありだったので。どうも従業員が不足しているためらしく、そこが改善できれば素敵な温泉宿になるのだけれど・・。
アクセス例:JR田沢湖駅より乳頭温泉行バスで終点蟹場温泉下車。

鳴子温泉 東多賀の湯 (宮城県)

桜hanako

by 桜hanako (温泉達人) 2022/02/23

評価:

4

油臭がする硫黄泉

さすが鳴子、油臭がかなり強く硫黄の香りが消されてしまっている。
更にここの硫黄泉は、白濁の白さが磁器の様に光沢のある白であり、他の温泉の白濁硫黄泉とは少し違う様な気がする。
普段なら日帰り入浴客が多く、小さい升型の浴槽は、とてもじゃないがゆっくり浸かって居られないが、コロナで地元客以外はセーブし、宿泊客も減らしていた為、ほぼ貸し切り状態で利用できた。静かな為か、逆に換気扇が回る音が非常に大きく、浴室周りには換気の為の穴が大きくいくつもとられていた。
40℃程のぬるめの温泉は幾らでも浸かって入られるが、湯上りは微かに肌が痒く感じ、硫黄の刺激が強いのが解る。通常は人の多さで円やかになっていたのかも知れない。
浴室全体が木造りで、木の床や湯縁の木は、剥げているのかと思いきや、硫黄で白くなっていたのだった。
シャンプーもカランも無く、洗面器に溜められた温泉を使い洗髪するのだが、1箇所しか無く、入浴客が多いと不便である。小さい洗面器に溢れさせるのではなく、手白沢温泉の様に木の桶にでも溜めて貰えば、もっと雰囲気も良く2人くらいは使えるだろうにと思った。

今回は素泊まりにしたが、雪娘という品種の米が非常に美味しいらしく、料理も評判が良い様なので、次回泊まる事があれば、食事付きで泊まってみたいとも思う。

アクセス例:JR鳴子温泉駅より送迎あり