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乳頭温泉郷 鶴の湯温泉

乳頭温泉 鶴の湯イメージ

郷愁にどっぷり浸かり、足元湧出のにごり湯で癒される宿

公開日
2015/03/10
最終更新日
2019/10/08
投稿者
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  • 管理人総合評価

    4.0

    4.8

  • ユーザーの評価(14件)

    4.6

    4.6

乳頭温泉 鶴の湯外観
※※※※このレポートは2009年7月に訪れたものです※※※※

駒ケ岳の麓、標高800m.の高地に位置する乳頭温泉郷の中で最も有名で最も古くからある温泉はここ鶴の湯温泉。
発見は昔マタギの勘助が山の中でキズを温泉で癒していた事で発見された。開湯は350年前と言われている。
私が温泉にハマりはじめた当時、まず最初に行きたいと思ったのは鶴の湯だ。
東の横綱と名高い事もあり、温泉にまったく詳しくない私にも知りえる事ができた。

1年前、一度予約をして半年待ったが事情によって泣く泣くあきらめ、今回は2回目の予約。約1年待って念願の宿泊を果たすことができた。

 

 

 

 

タイムスリップしたような風景にうっとり

タイムスリップしたような風景にうっとり

素敵な湯小屋

素敵な湯小屋


鶴の湯の玄関と言える門の前まで来ると他の温泉街とは天地の差を感じる。
黒い壁に茅葺屋根でできた一つの集落のような佇まい。
何処か違う世界へと飛び込んでしまったかのような気になる。

 

ここは何時代?タイムスリップしたような錯覚に陥る

2号館・3号館

2号館・3号館

敷地内に流れる湯の沢

敷地内に流れる湯の沢


敷地内には黒い壁で統一された建物が無造作に連なる。

以前来た時メインの通りは観光客でいっぱいで風情に浸るどころではなかったが、観光客のいない敷地内は凄然とし、昔懐かしい湯治場の雰囲気に浸る事ができた。

本陣 1泊9000円+暖房費1000円(2名一室) 7,5畳+洗面所+トイレ

本陣の部屋

本陣の部屋


こちらが本陣の部屋
部屋の中には囲炉裏があり、火が焼べられ、灯油ランプがぶら下がっている。
本陣の建物は江戸時代に湯治場として使用していたものをそのまま残して現在は旅館部として使用している。
古い歴史ある建物ではあるが、古いままではない。人気の秘密は新しいものを取り入れている事も大きいだろう。
「綺麗な洗面所、ウォシュレット付のトイレ、暖房」
こういった新しいものを取り入れつつ、風情を味わえるという旅館だ。
訪れる人は大昔そのままの生活を体験する修行僧ではない。
昔懐かしい鄙びた雰囲気を感じつつ、快適に過ごせる空間を求めてきている、という事を理解している方が経営されているからこその人気なんだな、と感じた部屋だった。

本陣の部屋1泊2食付8,550円~

本陣の部屋1泊2食付8,550円~


敷地内でくつろぐ

敷地内でくつろぐ

本陣前には座る椅子がある

本陣前には座る椅子がある


部屋の中には電気はきているものの、テレビや音のでるものは一切ない。
私たちは囲炉裏の周りで寝転んだり、ブラブラと散歩に出たりと自然と共存している空間を思いっきり楽しんだ。
木造の為、隣の声は筒抜け。隣の人の咳払いが聞こえるほとだ。運悪く隣にうるさい団体などが入ったらそれこそ丸つぶれだと思うが私たちは運良くそういった事はなかった。

ここは鶴の湯で一番人気の高い本陣。
平屋のように連なった部屋の中で2つは食堂となっており、宿泊できるのはわずか4部屋。
ただでさえ予約の取りにくい鶴の湯だが本陣はさらに取りにくい。

浴衣・大小タオル

浴衣・大小タオル

茶菓子と鶴の折り紙

茶菓子と鶴の折り紙

お茶セット

お茶セット

ポット

ポット


洗面所

洗面所

トイレ(ウォシュレット付)

トイレ(ウォシュレット付)

暖房

暖房

服掛け

服掛け


 

 

 

 

囲炉裏を囲んで山の幸を味わう


食事は全て山の幸。
お膳に載せられて部屋へ運ばれてくる。
メインは田沢湖名物の山の芋鍋。
粘り気の強いやまと芋を使用し、鶴の湯で作っている特性味噌で味付けされた鍋は素材のうまみが引き立ち絶品。
今回乳頭温泉へ来る際楽しみにしていた一つだ。

岩魚は囲炉裏の火で自分で焼くという心憎いおもてなし。焼かれたものを持ってきてもらうより自分でというのは楽しいものだ。しかも焼きたては皮がパリッとし身がやわらかく本当においしい。

 

素朴な山の幸と聞いていたので、鶴の湯の別館、山の宿で以前食べた山の芋鍋定食(山の芋鍋と少々のおかず)を想像していたが品数の多さに驚いた。肉は小さい豚肉一切れのみ、むしろなくていいほどに思う。他は山菜やキノコが並び大満足すぎるおかずの数々。宿泊料9000円にしてこのボリュームはお得感が高い。



事務所

事務所

冷えたジュースにビール♪

冷えたジュースにビール♪



夜ももちろん入浴したが朝一、朝露にぬれた草々の中浸かるのは格別。それを味わう為にか前の日早くに寝付いたせいか、朝早くに目が覚め、誰も歩いていない鶴の湯の敷地内を散歩しつつ露天風呂へと向かった。

ポコポコポコ・・・足元湧出 ススキに囲まれた白い美湯

混浴露天風呂 源泉掛け流し PH7.1(中性)

混浴露天風呂 源泉掛け流し PH7.1(中性)


日帰り入浴時間はこの湯船は満杯。マナーの悪い入浴客も後を絶たず、入浴中に観光客がカメラをバチバチ撮る。
とても落ち着かない印象だったが、今回はほぼ貸切。これが宿泊者の特権だろう。
足元からぷくぷくと上がる足元湧出の極上湯。
今回初めてすばらしさがわかった気がする。


 

 

 

 

青みがかった湯と木々のコントラストに感動を覚える

女性用露天風呂 源泉掛け流し PH6.49(中性)

女性用露天風呂 源泉掛け流し PH6.49(中性)


女性用露天風呂は日帰り入浴時間内でも観光客が写真を撮りに来ない分まだマシだろう。鶴の湯は全体的に女性にやさしい作りとなっており、女性用の湯船の方が多い。こちらの露天風呂も足元湧出で湯の質は入る人が少ない分新鮮ではないだろうか。木々に囲まれた女性用露天風呂も混浴露天風呂に負けず劣らずの作りだ。

湯小屋

湯小屋

白湯 脱衣所

白湯 脱衣所


湯の沢にかけられた橋を渡ると湯小屋がある。
まるで誰かが住んでいて今にもガラガラとあけたら囲炉裏を囲んだ家族でも見えそうな感じだ。
湯小屋内には「白湯」と「黒湯」の男女別内湯がある。

白湯 源泉掛け流し PH6.49(中性)

白湯 源泉掛け流し PH6.49(中性)

黒湯 源泉掛け流し PH6.86(中性)

黒湯 源泉掛け流し PH6.86(中性)


白湯と黒湯のいずれも全て木造の風情満点な作り。露天風呂へ行く人が多いのか来る人は少なく穴場的な浴場だ。鶴の湯の温泉へはアメニティは一切置いていない。シャンプーやリンス、石鹸もない。そんなものを求めるところではないという事だろう。

中ノ湯 源泉掛け流し PH6.6(中性)

中ノ湯 源泉掛け流し PH6.6(中性)

中ノ湯露天風呂(女性用) 源泉掛け流し PH6.6(中性)

中ノ湯露天風呂(女性用) 源泉掛け流し PH6.6(中性)


メインの露天風呂を挟んで反対側には中ノ湯という浴室もある。
全て源泉が違うという事だったが違いを感じるのは難しい。あえて言えばこの中ノ湯 内湯の湯が一番濃いように感じ、気に入った。

中ノ湯の内湯は男女ほぼ同じだが、女性用には足元湧出の露天風呂がついている。

朝食

朝食

食事処

食事処


朝ごはんは本陣の端にある食堂で食事をとる。
とろろや豆乳豆腐など、身体にやさしそうな素朴な朝ごはん。
味噌汁も特性味噌を使ったものだと思うが寒い朝、身体に染み渡り温まった。

朝9時、敷地の入り口には「宿泊者以外は立ち入り禁止」という札があるにもかかわらず観光客がズケズケと敷地内を闊歩する。
露天風呂まで来て写真を撮る人や部屋のドアの隙間から覗き込む人までいて相当に腹立たしい。ここらへんのセキュリティーにもう少し力を入れてほしいと思う。

そういったマイナス点もあるが、それでも鶴の湯は大のお気に入り。
毎年一度でいいから泊まりに来れたらどんなに幸せだろうと思う。

 

 

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乳頭温泉郷 鶴の湯温泉の評価はこちら!

  • 温泉

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    極上湯

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管理人総合評価
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とさせていただきました。

クチコミ(14件)

王道の温泉宿

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また行きたい
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食事
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2019年6月頃に訪問

2019年6月宿泊。圧当的な緑に息をのむ。そうか露天風呂の上は山だったのだ。これが紅葉の時期には真っ赤に染まると思うと、また来たくてたまらなくなったが、既に10月は予約満杯。半年前の1日は予約電話すら繋がらない状態だったらしい。
今まで特に冬の鶴の湯が気に入っていたが、緑の時期も茅葺屋根の茶色に新緑が合わさると、事の他美しいという事を思ってから、この時期にも来るようになったが、1人宿泊であっても実に予約が取りにくくなって来ており、4カ月以上前でないと無理になってきている。以前は結構2,3号館であれば空いてたのになあ。
鶴の湯は10回以上宿泊しているが、前回の予約電話で初めて「何時も有難うございます」と番頭さん的な男性から言って頂けた。自分の苗字は余り無いのだが、それでも覚えて頂けてないくらい客数が多いという事なのだろう。こちらからすれば従業員の方々はお馴染みさんになるのだけどな。あれだけの客数をこなしている姿を感心してみているだけで、特に接客を悪く感じた事はない。というかもしかしたら誠実であるのかもと、感じる部分があった。
混浴露天風呂の女性入り口は、少しは入りやすくなって来ていたのだが、調度湯へ入る辺りに汚れた湯が寄って来ており、非常に気持ちが悪かった。次に来た時も同じ状態だったので、思い切って宿の方にその事を伝えてみた。「そうですか。有難うございます」と言われたと思う。
そして今回、忙しくてそんな事取り合ってくれてないのだろうなと思いながら入って行った。
ところが汚れた湯が寄って来ていない。もしかしたら全体にかなり湯量が増えて、入り口まで満ちているためかも知れないが、どこかに排水路を造ってくれたのかなあなんて思いながら湯面を見たが、濁り湯で解らない。改善して頂けたのなら嬉しい。混浴露天は素晴らしいので、女性にももっと少しでも気持ち良く入って貰いたいと思う。

この一番好きな混浴露天風呂に1人で浸かる。1人で浸かる事ができたのだ。2,3号館に泊まると夕食時間に幅がある為、皆が食事に行き出した時間を狙って行ってみたら、今回は丸っきり1人で入れた。
女性入り口を見て思う「葉っぱが被さってきている部分に赤い暖簾とか付けてくれないかな。男性通路側に立てかけられている丸太の部分にスダレとかかけて貰えば、これで女性入り口が見えにくくなってもっと出入りしやすくなるのにな」と。
湧出量が増えたのか、ポコポコと湧き出ている箇所が多くなって来ているような気もする。
湯の色は天候や時期により若干の違いがあり、冬は水色が強い様に思うが、6月は新緑を映しているのか、珍しくやや薄緑が入っているように感じた。
寒い時期は湯煙りがたってとても幻想的になる。そういう意味では冬の混浴露天は最高だ。

私が鶴の湯を知ったのは20年程前、嵐山光三郎さんの本の中で鶴の湯を「桃源郷の様な温泉」と紹介されていたのを見て憧れたのが最初だった。初めはツアーの日帰りで、そしてツアーで来ながら鶴の湯へ宿泊した。それからは個人で繰り返し来ている。
どこの温泉が一番?と聞かれるとやっぱり鶴の湯と答えてしまう。それぞれ好き好きはあるだろうが、一度は鶴の湯へ行ってみて頂きたいと思う。日帰りでは鶴の湯は楽しめず、反って悪い方の部分に目が行ってしまうかも知れないので、泊まってゆっくり味わって頂きたいと思う。
女性用の露天風呂は混浴とは別に夏季は2か所、打たせ湯もある。広く四角くちょっと味気ない露天風呂も足元湧出泉の部分がある。周囲の緑を見上げながら浸かる湯は、ゆったりと気持ち良い。祠があり2本の金精様が立っている。

鶴の湯は「純」硫黄泉。純というのは私の中で、玉子臭がして、白濁しているという意味で、硫黄泉であっても透明であったり、酸性であったら酸っぱ臭さが勝ってしまっていたりするが、
鶴の湯の香りは大好きだ。硫黄の香りにヒバやヒノキの香りがあり、とても落ち着き癒される。
析出物でコッテコテにコーディネートされた木造りの内湯には、真っ白い湯が満たされ嬉しくなってくる。2つの貸し切り風呂はまだ檜の香りが続いていた。

料理は通年提供される山の芋鍋と岩魚の塩焼き、春はそこに根曲竹のフライが出る。
宿泊価格を考えれば十分ではないだろうか。これだけの温泉宿にありながら、1万円前後の料金で宿泊を続けてくれているというのも考えられ無い様な事だと思う。

どこを切り取っても絵になる。あちこち写真を撮りまくった。撮っても撮っても素敵だ。秋田のほうは谷うつぎの花が多いのか、新緑の中にピンクの花が彩る。ここ鶴の湯も、うつぎの花が迎えてくれていた。
新緑も紅葉も雪の鶴の湯もどれも素晴らしく、時期を変えて是非味わって頂きたいと思う。

アクセス例:秋田空港からエアポートライナー(要予約)で2時間程、6000円に値上がりしている。
JR田沢湖駅から路線バス乳頭温泉行で、アルパ駒草下車送迎あり(要連絡、午後であれば早い時間帯でも可能)
画像 5.女性用露天風呂

2019-06-15 15:19:48
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秘湯の始まり

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温泉
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温泉の雰囲気
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2018年3月頃に訪問

「秘湯」という言葉はここ乳頭温泉から始まったと言われているくらいのザ・秘湯。それはもう有名で有名で…こんな山奥にあるのに大型のツアーバスが何台も並んでいて壮観でした。
秘湯の独特な雰囲気が好きな方は興冷めしてしまうところですが、そこは秋田一押しの観光スポット。敷地や建物が割とあるせいか、思ったよりも人はいませんでした。

鶴の湯入り口には歴史を感じられる門がありそのさきは両はしを宿泊用の古い建物に囲まれた趣のある通りになっています。
行ってから調べましたが、宿泊費安いんですね!2食付きで9000円行かないくらいです。建物は1室づつ別棟になっており、中は小さいながらも囲炉裏を囲んで食事ができるようです。古き良き湯治文化を今も継承されていて、今度機会と時間があればまた来たいと思いました。

通りを進んでいくと左手に料金を受け付ける建物があるのでそこでお金を払い、メインの露店風呂へ向かいます。
露天風呂に向かう途中に、一部丸見えになっているところがあり、びっくりしました。
まあ、確かにここの温泉は混浴とはいえ、濃く白濁したお湯なので、肩まで使っていればほぼ体は見られませんし、女性の脱衣所からお湯に浸かった状態で広い混浴ゾーンまでいくことができるので、ハードルは低いかと思います。
人はいっぱいいたとしても露天風呂が広いのであまり近寄られることもありません。

しかもお湯の温度は割と低めで、肩まで入って何時間でも入っていられます。有名なので夫婦で入ってる方から男性グループ、女性グループ様々いるので気まずさもあまりないでしょう。

けれど有名で人が来るところなので、周りには気をつけるようにしましょう。鶴の湯もそこは気に掛けていて、女性が脱衣所から出てくる扉が見える場所には男性はご遠慮くださいとの注意書きもありました。
[ googlemapの私の投稿を転載したものです ]

2019-05-20 21:16:50
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風情は最高

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温泉
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温泉の雰囲気
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また行きたい
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食事
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2013年10月頃に訪問

評判通りの素晴らしい雰囲気の施設ですが察しの通り
予約が取れずに別館山の宿からの日帰り入浴となる。

一人静かに入浴出来れば言う事なし。

2019-04-27 14:20:05
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最高の湯と最高の雰囲気が造られています

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温泉
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また行きたい
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2016年8月頃に訪問

とても評価の高い有名な宿です。
しっかりと雰囲気を盛り込んで作られた宿と温泉施設は、宿泊すればきっと満足度が高そう。
温泉は泉質、雰囲気とも素晴らしいです。

一方で、これだけ揃っているが故に、行きの道中は秘境感があるところ、現地は人がわんさか集まっていてテーマパーク的な状態になっています。

仮に、これが人が疎らな秘境の状態であれば最高評価としたいところですが、現状では個人的に評価が下がります。
秘境感満載であるにもかかわらず、都市圏の人気スーパー銭湯の空気を感じました。それはそれで悪くはないのですが。。

宿泊して人が宿泊者に限定される夜を体験すると評価は変わるかもしれません。

2019-04-17 21:11:31
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