これぞザ、秘湯!鄙びた湯治場の風情が人気の温泉旅館
- 公開日
- 2018/11/02
- 最終更新日
- 2019/10/02
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管理人総合評価
3.3
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ユーザーの評価(4件)
4.3
乳頭温泉の中で、最も鄙びていて最も湯治場そのものの雰囲気があるのが孫六温泉だ。
焼杉のような黒い木で作られた建物がぐっとくる。
今となっては乳頭温泉は観光客が押し寄せる観光秘湯となってしまったが、
きっと昔はこういった雰囲気のまま湯治客がひっそりと過ごしていた宿に違いない。
レポートを書くまでに時間が経ってしまい、若干記憶が曖昧な部分もあるのでこのレポートは簡易レポートとしたいと思う。
観光秘湯になってしまったとはいっても、孫六温泉は乳頭温泉の中で最もすいている宿だ。
私が訪れた時は運がよかったのか、全ての浴室が貸切状態で楽しむ事ができた。
こんな案内板まで少しボロっとしておりそれがまた嬉しくなってしまう。
なんとなくホッとする、そんな空気。
立派な女性用露天風呂があった事から入らなかったが庭園風の混浴露天風呂もある。
一瞬池か露天風呂がわからなくなったぐらい、無色透明で湯気もない。
とても神秘的に感じとても気に入ったのが石の湯だ。
深い茶色をした木造の湯小屋と巨大な岩とコンクリートで作られた浴槽、静寂な空気につつまれとても気持ちが良かった。
ただ、湯の温度がかなり熱かった為、長湯ができなかったのが残念。またやはり混浴という事でなんとなく落ち着かなさがあった。
湯口には白い布がかぶせてあり湯の花をキャッチしているようだった。
湯の香りはたしか香ばしかったような気がする。
目の前に川が流れ、景色がいい女性用露天風呂。
こちらは温度は適温でゆったり入る事ができた。
湯の香りは金気臭だったような気がしますが定かではない。
男女別内湯の唐子の湯。
結局入らなかったがこちらも湯の質が良いと聞いた。
次回訪問の際には入ってみたいと思う。
大好きな乳頭温泉郷、次に行くのはいつになるかわからないが、死ぬまでに必ずまた行きたい温泉郷だ。
素朴感が残る秘っそりと籠れる温泉
乳頭温泉郷の中でも一番素朴感が残る孫六温泉。秋に訪れた時には、小さな混浴露天風呂の周りには真っ赤な紅葉が見られ、冬とはまた違った雰囲気だった。
そして何と、混浴内湯の石の湯の色が透明だった。そっかー季節によって湯の色も変わるんだ。
熱いのは一緒だったけど、熱すぎて浸かれなかったけれど、今までは冬に来ていて、青白く白濁した湯に浸かっていたんだっけ。
混浴だから落ち着かないけれど、それでもこのシンプルな石造りの、秘っそり感ある神秘的な、孫六温泉にしか無い個性的な石の湯が好きだった。やっぱり神秘的な色を放ち、濁っている方が好きだった。
一番気持ち良さを感じていた,湯華舞う女性用露天風呂。目の前は真っ白な雪で覆われていたっけ。
景色が一変し、もうあの風景を眺めながら、冷気に身を包みながら、新鮮な気持ちの良い温泉に浸かれる事は無くなってしまったんだ。
目の前の先達川は護岸工事が成され、尚更風景が新しくなってしまった。温泉まで変わってしまったような気がして寂しかった。
孫六温泉の湯小屋は2つに分かれ、泉質も3種類の違った温泉がある。
もう一つ唐子の湯と書かれた湯小屋には、男女別の内湯だけがあり、まだ新しかった木造りの浴室は、温泉成分でかなり染まり味わいが増して来ていた。
もう入れなくなってしまった冬の孫六温泉。冬はお宿もお休みだそうだ。数年前までは、除雪をしてアクセスを確保してくれていたけれど、人手不足で除雪まで手が回らなくなってしまったそうだ。
冬に雪道を歩き、秘っそりとした孫六温泉に辿り着き、秘っそりと入るのが好きだった。
もうそんな訳にはいかない。人気の黒湯温泉とは一本の橋で繋がり、目と鼻の先になり人が行き来する。
紅葉の季節、偶然男性が居なかった僅かの隙に混浴にも入れたけれど、宿泊すればもう少しは落ち着いて温泉に入る事ができるのだろうか?
当たり前に在ると言う事は当たり前ではなくて、移り変わって行く事が当たり前なんだけれど、全ての物が永遠に在る訳では無くて、この時にしか無いかも知れなくて、その時に在ったことを喜ばなくてはならないんだろうけれど、好ましかった温泉や風景が、消えて行くのはとても淋しい。
すっぽりと紅葉に包まれる乳頭温泉郷も素晴らしいけれど、ずっぽりと真っ白な雪に包まれる乳頭温泉郷もかなり素晴らしいから、いつか黒湯も孫六もまた、冬も人々を迎えられる様な温泉郷になって行ってくれたらいいなと思う。乳頭温泉の力、秋田観光協会の力を信じていいかも知れない、なあんて。
アクセス例:JR田沢湖駅から乳頭温泉行バスで乳頭温泉下車し徒歩15分程。送迎あり。
乳頭温泉の秘湯!
黒雪温泉の川下にある孫六温泉!
冬は、やってないみたい! 小さい村って感じで橋をわたります!
秘湯っていっても近くまで車でいけます! 道は狭いですが、、
石の湯の内湯はオススメです!
ショック~冬季休業
冬季休業の立て札が、雪に埋もれながら立てられていた・・ショック~
冬に乳頭温泉郷に来た時は、必ず立ち寄る孫六温泉。大釜温泉を超えた直ぐの所にある、徒歩で雪道を歩いて辿り着く温泉が、大好きだったのに。先達川沿いに、向こう側の雪山を眺めながら、鹿の足跡を見つけ乍ら15分程のワクワクした道のり。
孫六温泉には、冬季以外にも来ているが、何といっても冬が一番素敵だった。特に雪山を眺めながら入る、女性の露天風呂のフレッシュさは、とっても気持ち良いものだったし、ひっそり感が増す内湯も大好きだったのに・・。
聞いたところによると、もう3年程前から冬は閉めていたらしい。そんなに来ていなかったのかと思うと、残念である。従業員がいないらしい。
そうよねえ・・あの楽しかった雪道は、孫六温泉の方が、雪かきをして作ってくれていたんだ。そんな事は考えた事も無く、当たり前の様に歩いていたあの雪道・・。もう歩く事も、あの雪の孫六温泉に辿り着く事もできない。宿泊営業もしていないという事だ。
もしかして歩けるかもと足を踏み入れてみたが、立て札の前で精一杯だった。きっと70㎝位かそれ以上に積もっているのだろう。
いくら乳頭温泉とは言っても、従業員不足が押し寄せ、鶴の湯でさえ従業員の方の多くは、高齢者の方が頑張られているのだから。秘湯のお宿運営は本当に大変であるなと感じる。
アクセスが悪い上に、勤務時間が長く休みも少なく、今は住み込みで働く何て人はほとんどいないのだろう。従業員不足、後継者不足で閉ざしたお宿は多いだろうと言うか、秘湯温泉の閉業の原因はほとんどがそれだろう。大きな課題であり、今後更に立ちはだかって来る問題である・・。当たり前が当たり前で無くなって行く。永遠の温泉など無いのだ。
春に宿泊した時には孫六温泉も、何とか従業員さんを確保して運営して下さっていたが、高齢者の従業員さんばかりであった。それでもハツラツと迎えてくれていたのが嬉しかった。
ずーっと何十年も、番台に座り続けてくれていた御主人のお顔が懐かしい。
アクセス例:JR田沢湖駅から乳頭温泉行バスで乳頭温泉下車し、前の小道を徒歩で15分程。
もしくは、黒湯温泉から直ぐ。
冬にひっそりと入る至福の温泉
2019年4月宿泊。角館の桜を見に行くために宿をとる。この時期鶴の湯は勿論、田沢湖休暇村も満室であり、ならばと孫六にした。 乳頭温泉7湯の中では、鶴の湯の次に気に入っている温泉でもある。 桧内川提の桜は満開であったが、武家屋敷の枝垂れ桜は散りかけていた。 3日前の満開だったという晴れた日、私は烏帽子山~鳥海山の桜を見ていた。 ネームの写真は中山河川敷の桜で、鳥海山をバックに、清流に鯉のぼり、緑の土手に桜、菜の花という日本の原風景を思い起こす、今年一番印象に残った桜であった(酒田屋旅館泊)
私は冬の孫六温泉が大好きで、乳頭温泉に来た際は必ず立ち寄るが、宿泊したのは10年以上前になるかも知れない。その頃の閑寂さと比べ、桜のこの時期は孫六温泉も賑わっており、何より女将さん始め従業員さんに活気があった。御主人は変わらずお元気で受付の顔でもある。 また、驚いたのは孫六温泉にまで外人さんが泊まられており、乳頭温泉の人気は凄いものだ。ハネムーンも日本に来たとの事で屋久島から北海道まで一っ跳びされたそうだ。
話がそれてしまったので、温泉にもどそう。
一言で言うと良かった。やっぱりいい!
泊まって1人で夜の静寂の中、闇の中、浸かる露天風呂。湯音と川音だけが響き、微かな硫黄の香りと共に、大自然を感じながら、しみじみと温泉を楽しむ。
こういうことが孫六温泉ならできるのだ。いくら鶴の湯が好きだと言っても、決してこうはいかない。
孫六温泉の中でもとりわけ女性の露天風呂の湯が好きで、この湯舟には2本の源泉が投入されているが、1本の源泉のみが硫黄の香りを有している。
その源泉は女性の露天風呂でしか味わえず、残念ながら、男性(混浴)の露天風呂は2つあっても硫黄の香りはせず、おそらく2つの露天風呂は同じ源泉を使用していると思われる。
孫六の湯がことさら良いのは、3本の源泉が湯船の下の方から出ているそうで、他の乳頭温泉の宿に比べ、湯が新鮮である事が気持ち良さに繋がっている。
もう1つ、孫六に来たらどうしても入りたいのが名物の石湯。
ほの暗い浴室に、青白く光るような湯をたたえ、静かに沈黙している温泉。
私はこの湯舟が大好きだ。コンクリートをストレートに切りっ離したようなシンプルさが、素晴らしい。そして前には巨大な石が鎮座する。何だか神々しいように神秘的な温泉だ。
浸かりたい。だが熱い。特にこの日は激熱でとてもじゃないが足も浸けていられない。
しかし、石湯には水というものはない。由って夕食の時、宿の方にお願いしたら、浸かれるように源泉調整をして下さってあった。
御蔭で、7時~8時までの女性専用時間帯には、ゆっくり石湯を楽しむ事ができた。う~ん籠れるなあ。いいなあ。
湯口には湯の華を受ける袋が取り付けられており、中には黒っぽい湯華が詰まり、5キロ入りの米袋より満杯となっていた。御主人に聞くと、3日ほどであの状態になるそうだ。
恐るべし湯の華の量だ。湯の華は好みではあるが、色が黒いから、あれだけのものが漂っていたら気持ち悪いかも知れないなと思った。
もう1箇所の湯小屋、唐子の湯と名付けられた湯は、特徴が無い湯だなと思っていたら、ラジウム泉だそうであった。そうだったんだ。入るべきであったな。
ラジウム泉は、湯に香りも色も全く無いためつまらない湯に感じるが、浴後の温まりに気づいてからラジウム泉だと解るという温泉だ。
男女別にある湯船は、こちらも実にシンプルだが、造りが新しく見受けられる。
昔、玉川温泉の上がり湯として、また、皮膚が弱く玉川には入れない人が、このラジウム泉に入りに来ていたそうだ。
いずれの温泉も、自家発電の為10時で終了となるが、翌朝は明るくなってきたらいつでもどうぞの温泉である。
旅館というより山荘に近い、山の宿である。トイレもウォームレットのみで1階にしかない。
色んな不便もあるけれど、それにも増す温泉がある。温泉で直球勝負したい宿である。
ここでしか味わえない贅沢さ。それを知れば間違いなく孫六温泉のファンになる。
今年は残雪が多いそうで、4月下旬ではあるが、所々露出した山肌と黒い雪がまだ多く残っていた。降っていたみぞれは、明日は雪になるだろうとの事で、翌朝には白く薄く雪化粧し、美しく姿を整えている乳頭温泉郷があった。
送迎は大釜温泉の横、乳頭温泉のバス停前からしてくれるが、私は冬はこの細い雪道を、川と山にずっぽり積もった雪景色を見乍ら、歩いて孫六温泉に向かうのが何より好きである。
アクセス例:JR田沢湖駅より路線バス乳頭温泉行で、大釜温泉下車。右横の細い道を徒歩10分程。大釜温泉からの送迎もあり。夏季シーズンは黒湯とも、橋を渡り徒歩2分で繋がっている。