大自然の滝見露天風呂や茅葺の湯小屋がある贅沢な秘湯
- 公開日
- 2018/10/30
- 最終更新日
- 2019/09/10
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管理人総合評価
4
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ユーザーの評価(1件)
3.6
※平成28年4月16日午前1時25分頃より断続的に発生した、熊本・阿蘇を震源とした熊本地震により影響を受けまして、現在は休業中との事で、心よりお見舞い申し上げます。一日でも早い復興を願います。
垂玉温泉は二百数十年前に修行僧によって発見された温泉です。
源泉は宿の裏にある金龍の滝の滝つぼの中にあると聞きました。
鄙びた湯治場と現代的な建物の融合されたような空間は現代人好みだと思います。
敷地はものすごく広く、山に沿って建てられていて広がりを感じます。
駐車場は広く、たくさんの車が停められていました。何故お風呂でほとんど一人締めだったのか謎(・・?です。
こちらの滝の湯は囲われた敷地内ではなく、宿から道路を挟んで反対側にあります。最初私はわからなくて敷地を一周してしまいました。
金龍の滝を見上げながら鳥帽子岳に湧く硫黄泉を堪能
硫黄泉といっても単純泉の為、刺激が少ないのでゆっくり浸かっている事ができます。この時は金龍の滝の端
の方が凍っており、さらに迫力を感じました。これは冬ならではの醍醐味でしょう。
かじかの湯
滝の湯の他に大浴場の「天の湯」「かじかの湯」があります。写真は「かじかの湯」です。屋根は茅葺で雰囲気がいいです。
展望大浴場 天の湯
鳥帽子岳の中腹にある垂玉温泉は大自然に囲まれており、人里離れた秘湯です。これだけ広い敷地だったら宿泊をすれば自分たちだけの空間を楽しむ事ができるでしょう。
都会を離れ、静かな山の中で一時を過ごすのもいいな~と思った宿でした。
日帰り入浴へと生まれ変わった垂玉温泉
日帰り入浴瀧日和へと復興を遂げた垂玉温泉。新しくなったフロントでは、休日でもあってか多くの日帰り客で賑わい、明るく笑顔で応対されるスタッフさんの姿が見られました。
日帰り入浴料は800円。貸し切り風呂1時間2500円。
残念な事に、垂玉温泉山口旅館のメインの混浴露天風呂があった場所は跡形も無くなり、橋の袂から見る2本の滝は、その分大きく長く見え感慨深いものがありました。
しかし、以前からあった敷地内の湯小屋棟の位置は変わらず、中に入って見た大浴場の内湯は、以前と同じで懐かしさが込み上げました。
その温泉は適温で大変気持ち良く、濁り湯の色が黄色っぽい緑で、光が射すと黄金色にも輝きます。前もこんな色だったかなあ?こんなに綺麗な色だったっけ?と思いながら、投入口からこんこんと流れ出る温泉を眺めます。
広がりあるガラス窓は展望風呂でもあり、空間と緑を感じながら、思いっきり身体を伸ばしました。
大浴場から露天風呂へのアプローチも以前と変わらず、内湯の浅い部分を歩き入り口へと繋がり、廊下を進むと2つの陶器風呂(以前は樽風呂だったと思います)があります。
これは1人用ですが、浸かって見上げると木々が覗き、なかなか良い感じ。
大きく変わっていたのが、樽風呂の横にあった昔からの古い内湯が無くなり、真新しい木風呂ができていました。これは立ち湯となっており、段を隔てて深くなり、一番深い場所が125㎝の立ち湯となり、肩の下の方まで湯に浸かります。
それと以前は無かったのですが、岩風呂の露天風呂も併設されていました。やや浅めでそれ程大きくは有りませんが、自然を眺めながらの休憩スペースも造られており、これはこれで良いかと思います。
湯船の石が温泉成分で茶色く変色し、湯を口に含むと鉄の味がしました。
大浴場の温泉では硫黄の香りは無かったのですが、駐車場で噴気を上げている辺りからは強い硫黄の香りがしており、横では温泉蒸しもできる様でした。
また、以前宿泊棟があった、広い場所の奥の方にはポツンと湯小屋が建ち、貸し切り風呂「彩想新いろどりおもいあらた」の看板が見られました。私には何だか切なさを感じてしまいましたが、復興の思いが込められ名付けられたその貸し切り風呂は、どんな姿をしているのでしょうか・・?
いつの日かその貸し切り風呂の周りに、宿泊棟が立ち並ぶ日が来るのも、遠い夢ではないかも知れませんね。温泉が気持ち良いから、是非そうあって貰いたいものです。
南阿蘇の広大な自然の中の、広い敷地でゆっくり過ごす、和モダンな日帰り温泉施設。
あの黄色に光輝く温泉は、消えた金龍の滝湯の再生なのかも知れませんね。
アクセス例:熊本空港より車で約40分。地獄温泉まで1~2分。