石和温泉 旅館深雪 (山梨県) 外観からはわからない隠れた名湯温泉旅館 3.0 温泉4 温泉の雰囲気3 サービス4 部屋3 食事5 普通に街中にあるし宿の雰囲気も取り立てて良いわけじゃ無いけどもそれ以上にとにかく泉質が良いとベタ褒めされているこちらの温泉宿。連休で価格も高騰しており適正価格に全く見合わないとは思いながらも、温泉好きとしては泉質に勝る魅力無しとの事で、宿泊してきました。確かに事前情報通り外観だけ見るととても温泉宿には思えません(笑)。温泉に来たぞーっという高揚感は正直湧いてこないです。 まず温泉ですが、かすかに硫黄臭のする透明な単純温泉で、2種類の源泉を合わせてちょうど良い温度としており、加温加水消毒循環なしの源泉掛け流し。更に自噴しているとのこと。湯量も1分間に1200Lと超大量で、男湯、女湯、家族風呂の内湯、露天が全て源泉掛け流し。これはたしかに贅沢な温泉ですが、期待しすぎたのか思ったほどドバドバーッっというほどではなく、1000Lってこんなものか?という印象でした(もちろんチョロチョロではありませんが)。全ての浴槽を掛け流しにして分けて使っているからかもしれませんが、文字通りドドドドドーッと注がれていることを期待すると、そうでは無かったです。感触はアルカリ泉のため若干ぬるつく感じでした。 残念だなと思ったのは、露天風呂に入っていて、温泉に立ち込めるにおいが独特な爽やかな感じだなー、変わった泉質なんだなぁと思って集中して嗅ぎ分けていたら、内湯から換気扇で出てきた空気中のボディーソープの匂いで、これには完全に興醒めしました。。。せっかくかすかな硫黄臭があるのに、人工香料にかき消されてしまっていてすごく勿体ないと思いました。温泉の硫黄臭は少ないので、匂いの少ないボディソープやシャンプーにした方がいいと思います。 あと日帰り入浴をやっているので、夕方くらいまではちょこちょこ日帰りの方がいらっしゃいます。この温泉をゆっくり吟味するには宿泊された方が良いと思います。 宿としては、荷物を運んでくれない等のレビューもあって戦々恐々としていましたが、宿の方もこのHPを見ていらっしゃるのか、私が宿泊した時には普通に荷物も運んで下さいましたし、感じもすごく良かったです。特にめちゃくちゃ氷が沢山入ってキンキンに冷えた水のポットと熱いお湯が入ったポットが常備されていたのが地味にワカッテルなと思いました。お部屋のお菓子がシャトレーゼ製だったのは謎です。料理は普通に美味しく、春に行った箱根の老舗温泉旅館より全然理解可能な料理でした。というのも、趣向が凝らされた料理というわけでは無いんですが、旅館の料理として定番を外していない感じで、普通にしっかり満足しました。極上馬刺し1700円も勧められて注文してみましたが、たしかに臭みが全然なくこれもとても美味しかったです。こんな料理出さずに普通の出してくれたら美味しいのに!と思った温泉旅館は数知れずですが、そういう事を感じないという事が非常にポイント高いと思います。 子供は料理寝具無しでも1人2000円かかります。はじめケチだなと思いましたが、夕食はふりかけご飯やデザートは出してくれますし、朝ごはんもご飯と味噌汁出してくれますし、食後(これ重要、先に出されるとご飯食べない)にジュースも用意してくれました。アメニティもタオル類も浴衣も子供の分も用意してくれました。確かにこれまでも他の宿で料理寝具無しと言いながらご飯もらったりしていましたが、微妙にズルをしているような申し訳ない気もしていたので、いっそ2000円で子供の分のふりかけご飯(おかわり可)と味噌汁とデザートとジュースとアメニティ類、浴衣、タオルを購入したと思えば全く問題無く、こちらも気を使わなくて良いし、2000円は全然妥当だと思いました(ただ、まだご飯食べられないような乳児だとあまり意味はありませんが。。。2-3歳にはちょうど良いです)。 温泉は確かに理論的には贅沢(完全源泉掛け流し、源泉ブレンドで加水加温無く適温、自噴、湯量豊富)でよくよく考えたら大地に感謝すべきありがたい湯なのですが、ガツンと直感的に沁みるような魅力ではないため、私のようなにわか温泉好きにはちょっと期待が大きすぎました。宿としては料理も美味しかったですしサービスも問題なかったです。今回は連休で価格が高騰していたので、その値段では今後泊まるかと言われると微妙ですが、普段の価格であれば是非また再訪したいと思える宿です。特に次回は温泉をじっくり再堪能したいと思います。 訪問日 2021年1月 投稿 21/08/08 20:34 参考になった 1
甲子温泉 旅館大黒屋 (福島県) 風情ある巨大風呂 4.3 温泉4 温泉の雰囲気5 サービス4 部屋0 食事0 大丸温泉から向瀧に向かう途中、こちらの大岩風呂が有名な大黒屋さんを日帰りで訪れました。日帰り入浴開始時間に伺ったのですが、同じタイミングで訪れる方々が何人もいらっしゃって、流石の人気を伺わせます。長い階段を降り、迫力のある川にかかる橋を渡って大きな木造納屋のような建物の戸を開けると、いきなりもう巨大なお風呂が目の前に。古い木の梁が豪快に組まれた天井と巨大な浴槽は迫力満点です。脱衣スペースが同じ室内の端にあり、そちらで着替えて入浴します。無味無臭透明な温泉で、むしろ建物のヒノキ?の香りが漂う空間でした。40度くらいの適温で、ぼーっと入っていられる温度です。最深部は1.2mにもなるとのことですが、底には巨大な岩が無造作にいくつかあり、温泉が自噴する岩の割れ目を囲うようにそのまま浴槽を作った、という感じです。隣の沢の音を遠くに聞きながら、このノスタルジックな風情のある風呂に静かに入っていると、どこかにタイムスリップしたような感覚になります。静かな夜に入るとなお良さそうです。 脱衣スペースに一応ついたてはありますが、ほぼ見えますし、どんどん人が来ますので、日帰り入浴だと女性の方は大岩風呂は厳しいかもしれません。すぐ隣の建物に女性専用の浴室があり、大岩風呂と同じお湯が使われているそうですが、大岩風呂目当てなら宿泊が良いと思います。 訪問日 2020年8月 投稿 20/08/22 17:12 参考になった 0
会津東山温泉 向瀧 (福島県) 歴史と風格の宿 4.8 温泉5 温泉の雰囲気5 サービス5 部屋5 食事4 温泉評論家郡司勇さんの著者、 「究極の温泉 伝統建築篇」の表紙にもなってるこちらの宿、いつか泊まりたいとずっと思っていて、ついに今回個室風呂付きのはなれの間に宿泊することができました。 温泉はきつね湯、さるの湯、貸切風呂3つ、はなれの間の個室風呂があり、温泉は若干の塩味を感じる無臭の透明な温泉でした。どの温泉も湯口の周りにたっぷりと析出物がついており、成分の濃さとその歴史を感じさせられます。きつね湯は自家源泉で自然湧出している45度の温泉だそうで、熱いのですが、その恵みをしっかりと堪能させていただきました。はなれの間の個室風呂も同じ源泉のようでかなり熱いのですが、こちらは個室ということもあり水で適温にして入浴しました。さるの湯には巨大な大理石の裸婦のレリーフがあり、日本の伝統建築の宿にして洒落た趣向です。こちらは40度程度で長く浸かっていられる温泉でした。 ただ、なんといってもこちらの温泉の魅力は、昔ながらの丁寧なおもてなしと、意匠の凝らされた歴史ある伝統建築、またそれを大切に守り継いでいこうという使命感が詰まった空間そのものだと思います。ストイックに温泉単体の魅力を追い求める旅行も好きなのですが、こちらのお宿は温泉の魅力もさることながら、その空間にいるだけで幸せな満足感があります。綺麗に磨き上げられたピカピカの床を見れば、決して裏切られないんだという安心感が得られます。今は作ることが出来ないという江戸ガラス越しに差し込む朝日に包まれながら、精緻に敷き詰められたタイルと折り上げ天井の純白な浴室で、自家源泉掛け流しの貴重な湯に浸かる、、、うーん感無量120点、という感じです。 今回はなれの間に宿泊しましたが、なかに入ると真ん中の部屋をぐるっと廊下が360度取り囲んでいる構造で、廊下の壁はガラス戸になっており、部屋の障子をあげれば一面に綺麗な庭が見渡せます。野口英世も宿泊されたことがあるそうで、野口英世の直筆の書が飾ってありましたし、飾ってある調度品はどれも文化財級の貴重なものばかりだそうです。小泉首相も首相時代に泊まられたそうで、フロントに写真が飾ってありました。 なかなか何度も宿泊できるような宿ではありませんが、やはりはなれの間が一番人気だそうで、何泊も連泊される常連さんもいらっしゃるそうです。 いつかまた、人生の節目に再訪したい温泉宿です。 訪問日 2020年8月 投稿 20/08/21 15:14 参考になった 2
奥那須温泉 大丸温泉旅館 (栃木県) 川が温泉になっている温泉 4.6 温泉5 温泉の雰囲気5 サービス5 部屋4 食事4 湯量が圧倒的すぎて川自体が全て温泉になっている、そんな噂でずっと気になっていた大丸温泉旅館についに宿泊しました。宿泊日はあいにくの雨・濃霧だったのですが、むしろ山奥の温泉にとってはプラスでしかない演出効果。もやの中にぼわっと浮かぶ宿の看板ががなんとも言えず良い感じです。 期待に胸を膨らませ噂の温泉に出てみると、本当に整備された川でした(笑)温泉と聞くと源泉掛け流しなのか、塩素消毒されてないかなどが気になってしまうのですが、そんな心配は全く不要で、絶えず新鮮な温泉が上流から流れてきてそのまま下流へ流れていきます。段々になった川が全て温泉になっており、どこにでも入れます。底にはゴロゴロとした玉砂利があったり、砂があったり、やはり川なのですが、温泉です。40度くらいでしょうか、適温で長く入っていられる温度で、無味無臭の温泉とのことでしたが、かすかに硫黄臭のする温泉でした。 こちらの温泉、メインの川の湯は混浴で、男女とも湯浴み着を来て入ります。男性は半ズボンタイプ、女性はワンピースタイプで、羞恥心はほとんど無く、女性の方も何人も入浴されておりました。せっかくの温泉なのに服を着て入るなんてという意見もあるかもしれませんが、むしろ気に入りました。混浴だと実際は男性しか入れず申し訳ない気持ちになりますし、男女別で時間入れ替え制にすると入りたい時間に入れませんし、不都合が多いです。こちらのほうが気兼ねなく温泉そのものを楽しめて良いです。まだ、湯浴み着は脱衣所に常にクリーニングされたものが置いてあり、毎回何度でも新しい湯浴み着を着て良いというのも、凄い楽でした。リネン類の洗濯が大量になるためさぞ大変だろうと思います。 伝統の宿でありながら、慢心することなく時代の流れに合わせ、客の利便性を追求する心意気に感動致しました。 訪問日 2020年8月 投稿 20/08/21 15:06 参考になった 1
四万温泉 積善館山荘 (群馬県) 4.0 温泉5 温泉の雰囲気5 サービス5 部屋5 食事4 以前から訪ねてみたかった四万温泉、積善館。建物こそいかにも風情のある日本の老舗温泉旅館という感じなのに、メインの湯殿である元禄の湯はアーチ型の大きな窓の並んだタイル張りの広い部屋になぜか5つの湯船がシンメトリーに並んでいるという、ちょっと他にはない一度見たら忘れられない奇抜な意匠で、ずーっと気になっている存在でした。今回贅沢にも佳松亭に宿泊し、存分に積善館を堪能してきました。かねてから楽しみにしていた元禄の湯ですが、やはり期待を裏切らない温泉でした。泉質自体は特に目立った匂いもなく綺麗に透き通った湯で、硫黄泉のようなわかりやすい天然温泉感こそありませんが、湯船の底からこんこんと湧き上がって湯殿の綺麗なタイル(近くで見ると1枚1枚キラキラしている)の上に流れていくお湯を見ていると、絶え間なく豊富に注がれる新鮮な温泉を堪能している贅沢感に満たされます。お湯の温度も絶妙にちょうどよくずーっと入っていられる温度で、この元禄の湯の建設は昭和5年だそうですが、そんな時代にどうしてこの山奥のザ・日本の温泉にこんな奇抜なデザインの湯殿を作ったのだろう?どんな人がデザインしたんだろう?当時の評判はどうだったんだろう?今のこの評判を知ったら嬉しいだろうなぁ、などと憧れの湯殿でぼーっと思いにふける時間は、実に至福の時間でした。家族風呂の山荘の湯にも入りましたが、こちらも味のある雰囲気があり、古さはありますが好印象に感じました。佳松亭は1986年に出来たそうですが、改装もしているんでしょう、エントランスやロビーなど非常にモダンな作りで部屋もとても綺麗でした。お食事は正直感激するほどではありませんでしたが、十分に美味しかったです。宿泊者の特権で朝早い時間にも元禄の湯に入りましたが、朝の冷えた山奥の空気とまだ靄がかったやんわりとした光の中でこの雰囲気満点の湯殿に入る幸せは、来てよかったなぁとしみじみ感じさせるものでした。ぜひまた宿泊したい温泉宿です。 チェックアウト後は車で40分ほどの法師温泉長寿館に向かいました。こちらは天然の足元湧出温泉ということで非常に期待していたのですが、積善館とは打って変わってかなり残念な結果となりました。というのも、超有名温泉ですし休日だったことも災いしたのでしょうが、日帰り入浴オープン30分後くらいに着くと、異常なほどの混み具合。。。更衣室は人でごった返しており窮屈で着替えるのも大変で、湯殿は結構広いのですがざっと50人はゆうにいるような状況で、体操座りして隣の人と肩をつけながら入るほど。。。まさに芋洗い場状態で、とても温泉を堪能するなんて状況ではなく、温泉の成分よりも人の汗の成分の方が多いんじゃないか、、、と思わずにはいられないような状況で、すぐに出てしまいました。 積善館も人気の温泉宿でしょうから、日中の日帰り入浴時間に訪れていたら全く違った感想を持ったかもしれないなと思いました。今回積善館は宿泊だったので、日帰り入浴時間に重ならない時間にしか温泉に入っておらず、混んだ状態も見ていないですし、ゆっくり静かに温泉に入ることが出来て本当によかったです。宿泊できる温泉宿は有名な温泉ほど宿泊しなければ真の評価は出来ないと痛感させられる旅であり、法師温泉長寿館は別の機会に宿泊で再訪しようと思いました。 訪問日 投稿 19/11/14 02:05 参考になった 3
赤湯温泉 好山荘 (福島県) 4.0 温泉4 温泉の雰囲気4 サービス4 部屋0 食事0 福島一日温泉旅行で訪れました。昔の合宿所のような外観の宿で、これはこれで雰囲気があります。温泉はしっかりしたオレンジ色の鉄分が多そうな温泉で、風呂場中が温泉成分でオレンジ色に染まっています。源泉が熱いようで、加水されていますが、それでも少し熱めのお湯でした。源泉投入量は結構ドバドバと注がれており、温泉は非常に新鮮そうです。この色からしてどれほど強烈な鉄の匂いがするんだろうと思いながら入ってみると、何やら単純な鉄だけの匂いでは無く、なんとも特殊な香りがします。浴槽脇の岩をよく見てみると、オレンジ色の中に緑色の結晶も散見され、もしかすると銅なども混じっていてこのような香りが生まれているのかもしれません。ちょっと意外で、凄く個性的な温泉だなぁと感じました。 今回の旅行はお風呂に入りすぎたこともあり、外の白色の露天風呂には今回は入りませんでしたが、外から見ると、浴槽内には温泉成分がたっぷり析出しているようで、これもパワーのある温泉のように見受けられました。 新鮮で個性的、効力の強そうな温泉であり、まさに湯治宿にぴったりだと思います。 訪問日 2019年6月 投稿 19/06/12 17:18 参考になった 2
横向温泉 下の湯 滝川屋旅館 (福島県) 地球の息吹を感じる神聖な湯殿 5.0 温泉5 温泉の雰囲気5 サービス5 部屋0 食事0 今回、福島一日温泉巡りの初めの湯として、滝川屋旅館さんを訪れました。事前にこちらの記事を読んで凄く期待して伺ったのですが、実際に湯殿を目の当たりにすると、期待値を遥かに上回る神秘的な湯殿で、しばらく息をするのも忘れてしまう程の雰囲気にただただ圧倒されました。ぬるめの温泉ですが、奥の加温された湯が投入されるエリアはちょうどよいぬるさで、ずっと入っていられる温度です。鉄のよい香りがして、湯船の中にはオレンジ色の湯の花が大量に沈んでいます。ぼーっと浸かっていると、貸し切りの静かな湯殿に時おり、湯船の底からボコボコっと温泉が湧き出る音が響き渡ります。この時が止まったような神秘的な温泉が、今でも確かにこんこんと生き続けているのだと実感され、なんだか感動してしまいました。時を重ねた神聖な空間で、まっすぐ温泉と向き合う、そんな緊張感もある温泉でした。間違いなく感動できる、足元湧出温泉の完成形の一つだと思います。 女湯の方にも入りましたが、こちらはぬるいという表現より、もはや冷たいと言うべきかもしれません笑。こちらも入ってみると、凄い量の湯の花が。上がってタオルで体を拭くと、タオルにオレンジ色が付いていました。 暑い夏に是非再訪したいです。一人で、多くともせいぜい二人までで、静かに、じっくりと味わっていただく温泉だと思います。 訪問日 2019年6月 投稿 19/06/12 00:26 参考になった 5
土湯温泉 不動湯温泉(休業中) (福島県) 運転初心者注意の秘境温泉 4.3 温泉4 温泉の雰囲気5 サービス4 部屋0 食事0 福島一日温泉巡り旅行の最後にこちらの温泉を訪れました。その日はあいにくの雨で、時間も16時くらいだったのですが、運転に自信が無ければ雨の日の夕方に行くのはおススメ出来ません。土湯温泉から車で行けるのですが、結構な山道を通らねばならず、特に目的地までの最後の1/3くらいの距離は、基本坂道で、かなりの悪路です。レンタカーのマーチで行きましたが、何ヶ所かひどくぬかるんでいるところでタイヤを取られそうになったり、大きなわだちやくぼみを通るたびに車の裏やバンパーを何度も擦りそうになり、凄くヒヤヒヤしながら、もう帰りたいと思いながらも引き返せる道幅もないため進むしかなく、やっとの思いで到着。後半の道はかなりソロソロ進んで、結局土湯温泉からの全行程は車で15分くらいでした。女将さん曰く、自分たちで道を作ってるからなかなか綺麗な道は作れない。との事でした。 そうしてたどり着くこの不動湯温泉は、ルート自体からしてすでに秘境ですが、雰囲気もまた素晴らしい秘境です。特に露天風呂までの階段を下っていく途中にある、小さな木の個室の温泉は、ガラス張りの窓から見える森の景色も素晴らしく、風呂場全体の清潔感もあり、かなり贅沢な温泉です。今回は雨でしたが、しっとりとした森の景色と雨の音がとてもマッチしていて、むしろ雨で良かったとさえ思える雰囲気でした。 さらに階段を下った渓流沿いにある露天風呂は、灰色の湯の花の泳ぐ硫黄の香りのする温泉ですが、源泉投入口が見当たらず、探していると、お風呂の壁からジェット水流のようなものがでており、こちらは循環なのかもしれません(特にホームページには源泉掛け流しとの記載はありませんでした)。 どちらの温泉も貸切制というわけではありませんが、混浴ですし、広くもありませんし、現実的には他人と一緒に入る雰囲気ではなく、先にどなたか入っていれば出るまで待って入る感じになると思われます。ただ、受付で女将さんが、今他の人が入ってるから出てくるまでこちらで待っていらっしゃいと、暖かくもてなして下さるので、待ち時間もそれほど苦では無いと思いますし、女将さんがそのように入っているお客さんを把握してくれているので、自分が入っている時に他のお客さんが入ってくる心配もなく、混浴ですが女性も安心して入れるのではないかと思いました。 運転に自信が無ければ晴れた日中をお勧めします。雨の森の雰囲気も非常に神秘的でオススメですが、その場合は車高のある4駆で行かれることをお勧めします。笑 訪問日 2019年6月 投稿 19/06/11 01:18 参考になった 4
横向温泉 中の湯旅館 (福島県) レトロな雰囲気と新鮮なお湯が楽しめる温泉 5.0 温泉5 温泉の雰囲気5 サービス5 部屋0 食事0 温泉巡りで下の湯 滝川屋旅館を訪れたあと、すぐ近くだったのでこちらの温泉にも寄りました。レトロな雰囲気で小さな大衆浴場だったような感じの作りでした。源泉投入量は結構多く、湯が新鮮だなと感じました。鉄のいい匂いがして、湯の花がチラチラ舞っていました。また、下の湯は結構ぬるめだったので、冷えた体を温めるのに最適でした。下の湯ほどの神聖な雰囲気はありませんが、これはこれでとても味があり、ドバドバ注がれる新鮮な湯を堪能できて300円とは素晴らしいです。こんな温泉が家の近くにあって、銭湯的な感じで気取らず毎日通えたら最高だと思います。 訪問日 2019年6月 投稿 19/06/10 00:32 参考になった 3
外観からはわからない隠れた名湯温泉旅館
普通に街中にあるし宿の雰囲気も取り立てて良いわけじゃ無いけどもそれ以上にとにかく泉質が良いとベタ褒めされているこちらの温泉宿。連休で価格も高騰しており適正価格に全く見合わないとは思いながらも、温泉好きとしては泉質に勝る魅力無しとの事で、宿泊してきました。確かに事前情報通り外観だけ見るととても温泉宿には思えません(笑)。温泉に来たぞーっという高揚感は正直湧いてこないです。
まず温泉ですが、かすかに硫黄臭のする透明な単純温泉で、2種類の源泉を合わせてちょうど良い温度としており、加温加水消毒循環なしの源泉掛け流し。更に自噴しているとのこと。湯量も1分間に1200Lと超大量で、男湯、女湯、家族風呂の内湯、露天が全て源泉掛け流し。これはたしかに贅沢な温泉ですが、期待しすぎたのか思ったほどドバドバーッっというほどではなく、1000Lってこんなものか?という印象でした(もちろんチョロチョロではありませんが)。全ての浴槽を掛け流しにして分けて使っているからかもしれませんが、文字通りドドドドドーッと注がれていることを期待すると、そうでは無かったです。感触はアルカリ泉のため若干ぬるつく感じでした。
残念だなと思ったのは、露天風呂に入っていて、温泉に立ち込めるにおいが独特な爽やかな感じだなー、変わった泉質なんだなぁと思って集中して嗅ぎ分けていたら、内湯から換気扇で出てきた空気中のボディーソープの匂いで、これには完全に興醒めしました。。。せっかくかすかな硫黄臭があるのに、人工香料にかき消されてしまっていてすごく勿体ないと思いました。温泉の硫黄臭は少ないので、匂いの少ないボディソープやシャンプーにした方がいいと思います。
あと日帰り入浴をやっているので、夕方くらいまではちょこちょこ日帰りの方がいらっしゃいます。この温泉をゆっくり吟味するには宿泊された方が良いと思います。
宿としては、荷物を運んでくれない等のレビューもあって戦々恐々としていましたが、宿の方もこのHPを見ていらっしゃるのか、私が宿泊した時には普通に荷物も運んで下さいましたし、感じもすごく良かったです。特にめちゃくちゃ氷が沢山入ってキンキンに冷えた水のポットと熱いお湯が入ったポットが常備されていたのが地味にワカッテルなと思いました。お部屋のお菓子がシャトレーゼ製だったのは謎です。料理は普通に美味しく、春に行った箱根の老舗温泉旅館より全然理解可能な料理でした。というのも、趣向が凝らされた料理というわけでは無いんですが、旅館の料理として定番を外していない感じで、普通にしっかり満足しました。極上馬刺し1700円も勧められて注文してみましたが、たしかに臭みが全然なくこれもとても美味しかったです。こんな料理出さずに普通の出してくれたら美味しいのに!と思った温泉旅館は数知れずですが、そういう事を感じないという事が非常にポイント高いと思います。
子供は料理寝具無しでも1人2000円かかります。はじめケチだなと思いましたが、夕食はふりかけご飯やデザートは出してくれますし、朝ごはんもご飯と味噌汁出してくれますし、食後(これ重要、先に出されるとご飯食べない)にジュースも用意してくれました。アメニティもタオル類も浴衣も子供の分も用意してくれました。確かにこれまでも他の宿で料理寝具無しと言いながらご飯もらったりしていましたが、微妙にズルをしているような申し訳ない気もしていたので、いっそ2000円で子供の分のふりかけご飯(おかわり可)と味噌汁とデザートとジュースとアメニティ類、浴衣、タオルを購入したと思えば全く問題無く、こちらも気を使わなくて良いし、2000円は全然妥当だと思いました(ただ、まだご飯食べられないような乳児だとあまり意味はありませんが。。。2-3歳にはちょうど良いです)。
温泉は確かに理論的には贅沢(完全源泉掛け流し、源泉ブレンドで加水加温無く適温、自噴、湯量豊富)でよくよく考えたら大地に感謝すべきありがたい湯なのですが、ガツンと直感的に沁みるような魅力ではないため、私のようなにわか温泉好きにはちょっと期待が大きすぎました。宿としては料理も美味しかったですしサービスも問題なかったです。今回は連休で価格が高騰していたので、その値段では今後泊まるかと言われると微妙ですが、普段の価格であれば是非また再訪したいと思える宿です。特に次回は温泉をじっくり再堪能したいと思います。
風情ある巨大風呂
大丸温泉から向瀧に向かう途中、こちらの大岩風呂が有名な大黒屋さんを日帰りで訪れました。日帰り入浴開始時間に伺ったのですが、同じタイミングで訪れる方々が何人もいらっしゃって、流石の人気を伺わせます。長い階段を降り、迫力のある川にかかる橋を渡って大きな木造納屋のような建物の戸を開けると、いきなりもう巨大なお風呂が目の前に。古い木の梁が豪快に組まれた天井と巨大な浴槽は迫力満点です。脱衣スペースが同じ室内の端にあり、そちらで着替えて入浴します。無味無臭透明な温泉で、むしろ建物のヒノキ?の香りが漂う空間でした。40度くらいの適温で、ぼーっと入っていられる温度です。最深部は1.2mにもなるとのことですが、底には巨大な岩が無造作にいくつかあり、温泉が自噴する岩の割れ目を囲うようにそのまま浴槽を作った、という感じです。隣の沢の音を遠くに聞きながら、このノスタルジックな風情のある風呂に静かに入っていると、どこかにタイムスリップしたような感覚になります。静かな夜に入るとなお良さそうです。
脱衣スペースに一応ついたてはありますが、ほぼ見えますし、どんどん人が来ますので、日帰り入浴だと女性の方は大岩風呂は厳しいかもしれません。すぐ隣の建物に女性専用の浴室があり、大岩風呂と同じお湯が使われているそうですが、大岩風呂目当てなら宿泊が良いと思います。
歴史と風格の宿
温泉評論家郡司勇さんの著者、
「究極の温泉 伝統建築篇」の表紙にもなってるこちらの宿、いつか泊まりたいとずっと思っていて、ついに今回個室風呂付きのはなれの間に宿泊することができました。
温泉はきつね湯、さるの湯、貸切風呂3つ、はなれの間の個室風呂があり、温泉は若干の塩味を感じる無臭の透明な温泉でした。どの温泉も湯口の周りにたっぷりと析出物がついており、成分の濃さとその歴史を感じさせられます。きつね湯は自家源泉で自然湧出している45度の温泉だそうで、熱いのですが、その恵みをしっかりと堪能させていただきました。はなれの間の個室風呂も同じ源泉のようでかなり熱いのですが、こちらは個室ということもあり水で適温にして入浴しました。さるの湯には巨大な大理石の裸婦のレリーフがあり、日本の伝統建築の宿にして洒落た趣向です。こちらは40度程度で長く浸かっていられる温泉でした。
ただ、なんといってもこちらの温泉の魅力は、昔ながらの丁寧なおもてなしと、意匠の凝らされた歴史ある伝統建築、またそれを大切に守り継いでいこうという使命感が詰まった空間そのものだと思います。ストイックに温泉単体の魅力を追い求める旅行も好きなのですが、こちらのお宿は温泉の魅力もさることながら、その空間にいるだけで幸せな満足感があります。綺麗に磨き上げられたピカピカの床を見れば、決して裏切られないんだという安心感が得られます。今は作ることが出来ないという江戸ガラス越しに差し込む朝日に包まれながら、精緻に敷き詰められたタイルと折り上げ天井の純白な浴室で、自家源泉掛け流しの貴重な湯に浸かる、、、うーん感無量120点、という感じです。
今回はなれの間に宿泊しましたが、なかに入ると真ん中の部屋をぐるっと廊下が360度取り囲んでいる構造で、廊下の壁はガラス戸になっており、部屋の障子をあげれば一面に綺麗な庭が見渡せます。野口英世も宿泊されたことがあるそうで、野口英世の直筆の書が飾ってありましたし、飾ってある調度品はどれも文化財級の貴重なものばかりだそうです。小泉首相も首相時代に泊まられたそうで、フロントに写真が飾ってありました。
なかなか何度も宿泊できるような宿ではありませんが、やはりはなれの間が一番人気だそうで、何泊も連泊される常連さんもいらっしゃるそうです。
いつかまた、人生の節目に再訪したい温泉宿です。
川が温泉になっている温泉
湯量が圧倒的すぎて川自体が全て温泉になっている、そんな噂でずっと気になっていた大丸温泉旅館についに宿泊しました。宿泊日はあいにくの雨・濃霧だったのですが、むしろ山奥の温泉にとってはプラスでしかない演出効果。もやの中にぼわっと浮かぶ宿の看板ががなんとも言えず良い感じです。
期待に胸を膨らませ噂の温泉に出てみると、本当に整備された川でした(笑)温泉と聞くと源泉掛け流しなのか、塩素消毒されてないかなどが気になってしまうのですが、そんな心配は全く不要で、絶えず新鮮な温泉が上流から流れてきてそのまま下流へ流れていきます。段々になった川が全て温泉になっており、どこにでも入れます。底にはゴロゴロとした玉砂利があったり、砂があったり、やはり川なのですが、温泉です。40度くらいでしょうか、適温で長く入っていられる温度で、無味無臭の温泉とのことでしたが、かすかに硫黄臭のする温泉でした。
こちらの温泉、メインの川の湯は混浴で、男女とも湯浴み着を来て入ります。男性は半ズボンタイプ、女性はワンピースタイプで、羞恥心はほとんど無く、女性の方も何人も入浴されておりました。せっかくの温泉なのに服を着て入るなんてという意見もあるかもしれませんが、むしろ気に入りました。混浴だと実際は男性しか入れず申し訳ない気持ちになりますし、男女別で時間入れ替え制にすると入りたい時間に入れませんし、不都合が多いです。こちらのほうが気兼ねなく温泉そのものを楽しめて良いです。まだ、湯浴み着は脱衣所に常にクリーニングされたものが置いてあり、毎回何度でも新しい湯浴み着を着て良いというのも、凄い楽でした。リネン類の洗濯が大量になるためさぞ大変だろうと思います。
伝統の宿でありながら、慢心することなく時代の流れに合わせ、客の利便性を追求する心意気に感動致しました。
以前から訪ねてみたかった四万温泉、積善館。建物こそいかにも風情のある日本の老舗温泉旅館という感じなのに、メインの湯殿である元禄の湯はアーチ型の大きな窓の並んだタイル張りの広い部屋になぜか5つの湯船がシンメトリーに並んでいるという、ちょっと他にはない一度見たら忘れられない奇抜な意匠で、ずーっと気になっている存在でした。今回贅沢にも佳松亭に宿泊し、存分に積善館を堪能してきました。かねてから楽しみにしていた元禄の湯ですが、やはり期待を裏切らない温泉でした。泉質自体は特に目立った匂いもなく綺麗に透き通った湯で、硫黄泉のようなわかりやすい天然温泉感こそありませんが、湯船の底からこんこんと湧き上がって湯殿の綺麗なタイル(近くで見ると1枚1枚キラキラしている)の上に流れていくお湯を見ていると、絶え間なく豊富に注がれる新鮮な温泉を堪能している贅沢感に満たされます。お湯の温度も絶妙にちょうどよくずーっと入っていられる温度で、この元禄の湯の建設は昭和5年だそうですが、そんな時代にどうしてこの山奥のザ・日本の温泉にこんな奇抜なデザインの湯殿を作ったのだろう?どんな人がデザインしたんだろう?当時の評判はどうだったんだろう?今のこの評判を知ったら嬉しいだろうなぁ、などと憧れの湯殿でぼーっと思いにふける時間は、実に至福の時間でした。家族風呂の山荘の湯にも入りましたが、こちらも味のある雰囲気があり、古さはありますが好印象に感じました。佳松亭は1986年に出来たそうですが、改装もしているんでしょう、エントランスやロビーなど非常にモダンな作りで部屋もとても綺麗でした。お食事は正直感激するほどではありませんでしたが、十分に美味しかったです。宿泊者の特権で朝早い時間にも元禄の湯に入りましたが、朝の冷えた山奥の空気とまだ靄がかったやんわりとした光の中でこの雰囲気満点の湯殿に入る幸せは、来てよかったなぁとしみじみ感じさせるものでした。ぜひまた宿泊したい温泉宿です。
チェックアウト後は車で40分ほどの法師温泉長寿館に向かいました。こちらは天然の足元湧出温泉ということで非常に期待していたのですが、積善館とは打って変わってかなり残念な結果となりました。というのも、超有名温泉ですし休日だったことも災いしたのでしょうが、日帰り入浴オープン30分後くらいに着くと、異常なほどの混み具合。。。更衣室は人でごった返しており窮屈で着替えるのも大変で、湯殿は結構広いのですがざっと50人はゆうにいるような状況で、体操座りして隣の人と肩をつけながら入るほど。。。まさに芋洗い場状態で、とても温泉を堪能するなんて状況ではなく、温泉の成分よりも人の汗の成分の方が多いんじゃないか、、、と思わずにはいられないような状況で、すぐに出てしまいました。
積善館も人気の温泉宿でしょうから、日中の日帰り入浴時間に訪れていたら全く違った感想を持ったかもしれないなと思いました。今回積善館は宿泊だったので、日帰り入浴時間に重ならない時間にしか温泉に入っておらず、混んだ状態も見ていないですし、ゆっくり静かに温泉に入ることが出来て本当によかったです。宿泊できる温泉宿は有名な温泉ほど宿泊しなければ真の評価は出来ないと痛感させられる旅であり、法師温泉長寿館は別の機会に宿泊で再訪しようと思いました。
福島一日温泉旅行で訪れました。昔の合宿所のような外観の宿で、これはこれで雰囲気があります。温泉はしっかりしたオレンジ色の鉄分が多そうな温泉で、風呂場中が温泉成分でオレンジ色に染まっています。源泉が熱いようで、加水されていますが、それでも少し熱めのお湯でした。源泉投入量は結構ドバドバと注がれており、温泉は非常に新鮮そうです。この色からしてどれほど強烈な鉄の匂いがするんだろうと思いながら入ってみると、何やら単純な鉄だけの匂いでは無く、なんとも特殊な香りがします。浴槽脇の岩をよく見てみると、オレンジ色の中に緑色の結晶も散見され、もしかすると銅なども混じっていてこのような香りが生まれているのかもしれません。ちょっと意外で、凄く個性的な温泉だなぁと感じました。
今回の旅行はお風呂に入りすぎたこともあり、外の白色の露天風呂には今回は入りませんでしたが、外から見ると、浴槽内には温泉成分がたっぷり析出しているようで、これもパワーのある温泉のように見受けられました。
新鮮で個性的、効力の強そうな温泉であり、まさに湯治宿にぴったりだと思います。
地球の息吹を感じる神聖な湯殿
今回、福島一日温泉巡りの初めの湯として、滝川屋旅館さんを訪れました。事前にこちらの記事を読んで凄く期待して伺ったのですが、実際に湯殿を目の当たりにすると、期待値を遥かに上回る神秘的な湯殿で、しばらく息をするのも忘れてしまう程の雰囲気にただただ圧倒されました。ぬるめの温泉ですが、奥の加温された湯が投入されるエリアはちょうどよいぬるさで、ずっと入っていられる温度です。鉄のよい香りがして、湯船の中にはオレンジ色の湯の花が大量に沈んでいます。ぼーっと浸かっていると、貸し切りの静かな湯殿に時おり、湯船の底からボコボコっと温泉が湧き出る音が響き渡ります。この時が止まったような神秘的な温泉が、今でも確かにこんこんと生き続けているのだと実感され、なんだか感動してしまいました。時を重ねた神聖な空間で、まっすぐ温泉と向き合う、そんな緊張感もある温泉でした。間違いなく感動できる、足元湧出温泉の完成形の一つだと思います。
女湯の方にも入りましたが、こちらはぬるいという表現より、もはや冷たいと言うべきかもしれません笑。こちらも入ってみると、凄い量の湯の花が。上がってタオルで体を拭くと、タオルにオレンジ色が付いていました。
暑い夏に是非再訪したいです。一人で、多くともせいぜい二人までで、静かに、じっくりと味わっていただく温泉だと思います。
運転初心者注意の秘境温泉
福島一日温泉巡り旅行の最後にこちらの温泉を訪れました。その日はあいにくの雨で、時間も16時くらいだったのですが、運転に自信が無ければ雨の日の夕方に行くのはおススメ出来ません。土湯温泉から車で行けるのですが、結構な山道を通らねばならず、特に目的地までの最後の1/3くらいの距離は、基本坂道で、かなりの悪路です。レンタカーのマーチで行きましたが、何ヶ所かひどくぬかるんでいるところでタイヤを取られそうになったり、大きなわだちやくぼみを通るたびに車の裏やバンパーを何度も擦りそうになり、凄くヒヤヒヤしながら、もう帰りたいと思いながらも引き返せる道幅もないため進むしかなく、やっとの思いで到着。後半の道はかなりソロソロ進んで、結局土湯温泉からの全行程は車で15分くらいでした。女将さん曰く、自分たちで道を作ってるからなかなか綺麗な道は作れない。との事でした。
そうしてたどり着くこの不動湯温泉は、ルート自体からしてすでに秘境ですが、雰囲気もまた素晴らしい秘境です。特に露天風呂までの階段を下っていく途中にある、小さな木の個室の温泉は、ガラス張りの窓から見える森の景色も素晴らしく、風呂場全体の清潔感もあり、かなり贅沢な温泉です。今回は雨でしたが、しっとりとした森の景色と雨の音がとてもマッチしていて、むしろ雨で良かったとさえ思える雰囲気でした。
さらに階段を下った渓流沿いにある露天風呂は、灰色の湯の花の泳ぐ硫黄の香りのする温泉ですが、源泉投入口が見当たらず、探していると、お風呂の壁からジェット水流のようなものがでており、こちらは循環なのかもしれません(特にホームページには源泉掛け流しとの記載はありませんでした)。
どちらの温泉も貸切制というわけではありませんが、混浴ですし、広くもありませんし、現実的には他人と一緒に入る雰囲気ではなく、先にどなたか入っていれば出るまで待って入る感じになると思われます。ただ、受付で女将さんが、今他の人が入ってるから出てくるまでこちらで待っていらっしゃいと、暖かくもてなして下さるので、待ち時間もそれほど苦では無いと思いますし、女将さんがそのように入っているお客さんを把握してくれているので、自分が入っている時に他のお客さんが入ってくる心配もなく、混浴ですが女性も安心して入れるのではないかと思いました。
運転に自信が無ければ晴れた日中をお勧めします。雨の森の雰囲気も非常に神秘的でオススメですが、その場合は車高のある4駆で行かれることをお勧めします。笑
レトロな雰囲気と新鮮なお湯が楽しめる温泉
温泉巡りで下の湯 滝川屋旅館を訪れたあと、すぐ近くだったのでこちらの温泉にも寄りました。レトロな雰囲気で小さな大衆浴場だったような感じの作りでした。源泉投入量は結構多く、湯が新鮮だなと感じました。鉄のいい匂いがして、湯の花がチラチラ舞っていました。また、下の湯は結構ぬるめだったので、冷えた体を温めるのに最適でした。下の湯ほどの神聖な雰囲気はありませんが、これはこれでとても味があり、ドバドバ注がれる新鮮な湯を堪能できて300円とは素晴らしいです。こんな温泉が家の近くにあって、銭湯的な感じで気取らず毎日通えたら最高だと思います。