真っ黒の黒湯が凄い!滅多にない珍湯の名湯に入れる温泉
- 公開日
- 2019/01/10
- 最終更新日
- 2019/09/08
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管理人総合評価
3.8
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ユーザーの評価(6件)
4.1
元湯温泉は、今から1100年前に如葛仙という人が発見したと言われている。
塩原温泉郷発祥の地であることより元湯と名がついたそうだ。
当時は85件の家があり、栄えていたが1659年の大地震でほとんどが全滅し
残った家々は新湯、上塩原、下塩原へ移り元湯は無住の地となった。
今現在は、旅館が3件(大出館、元泉館、ゑびすや旅館)あるだけで、鄙びた味をよくだした旅館が並んでおり、特徴のある湯が多い事から人気は高い。
その中でも黒く墨のような湯を持つとして有名なのがここ大出館である。
2005年に日帰りで訪れてからいつか宿泊をしてみたいと思っていたが今回やっと宿泊することができたわけだが、以前と同じようにとても気に入った宿だった。
温泉が久しぶりだったこともあり、濃い湯に浸かりたくなり選んだのが以前からお気に入りだった温泉大出館。
この時期雪の心配もあるのではとチェーンを買っておいて大正解。
塩原温泉の温泉街まではまったく雪がなかったのだが、温泉街を過ぎた頃から急に山もりの雪が現れた。
宿の中はお変わりなく飾り気はない。
かと思うとお出迎えしてくれたお姉さんはピンクのゆかたに黄色のリボンのハデハデお姉さん、飾り気満載でちょっと驚いた。
部屋まで案内をしてくれたのはご年配の女性だったが、この時間はいっせいお客さんが到着してお呼びがかかるとブツブツ。。。
ん~なんだかおもしろい始まりだ。。。
部屋 1泊2食付8,000円 トイレなし 8畳+4畳ぐらい広縁
部屋は1階で温泉から近い場所に案内された。造りは古くところどころ壁紙がはがれていたり、カーテンはシミだらけでボロボロだったりするが、景色はよく畳は新しいので悪くない。
この雪見景色を堪能しながら到着早々に飲むビールは本当に最高だ。
ちなみに窓際に置いてある椅子もとても座りやすい。ラベルを見ると「カリモク家具」というラベルが。。。一応高級家具だからか?
この時期一番部屋のあたたかさが心配だったが、しっかりとしたガス暖房が設置されており部屋全体がとてもあったかい。
また部屋の流しから出る水は東京のものとは比べ物にならないぐらいおいしかったのが印象的だ。
ただ、、、トイレ有の部屋が13,000円となしの部屋との料金差が大きすぎる為トイレなしを選んだが、、、共同のトイレはあまり綺麗ではないし、とにかく寒い。本当が有の部屋がいいがこの5,000円の差はなんとかならないのだろうか。。。
アメニティに関してはゆかた、羽織、小タオル、歯ブラシが付いている。
大タオルがないのは少々不便だった。
到着して一番に向かったのが貸し切り風呂。
そして最も気に入ったお風呂もこの貸し切り風呂。
温度も丁度よく42度ぐらいだろうか。。東鳴子温泉や国見温泉を思いだすような苦みがあるお湯だ。
黒湯とも男女別の湯とも違う泉質で緑がかった黒色に見える。
温泉の色に反して白っぽく細かい湯の華が沢山浮遊し、湯船のまわりには析出物がびっちり、最高の極上湯だ。
この貸し切り風呂には合計3回も入った。窓を全開にして入るのがまた最高に気持がいい。。
苦みが強く濃い極上湯で味わう最高の雪見景色
露天風呂と同じ湯だが内湯は我慢ができないぐらい熱い。
く~~っと言いながら入るが数秒で我慢ができずあがってしまった。
という事で内湯は浸かったとは言えないほど短時間の入浴となった。
源泉投入量は湯船に対してそこそこ。
でもこの熱さを思うともっと少なくてもいいのでは、、、というぐらい。
浴室のタイルははがれ落ち、なんとなくレトロ感が漂う雰囲気はなかなか良い。
夕食はあまり期待はしていなかったが思っていたよりおいしく満足。
お刺身も質が良かったし魚のフライも冷たかったけどサクサク。
これがあったかかったらかなりの味だと思う。
お鍋に関しては汁に味がなくもったいなかったが?油で味付けをしていただいた。
量も多いし8000円の宿泊費にしてはなかなかいい方ではないだろうか。
私には満足な食事だった。
【2005年のレポートより】
黒湯は想像以上に真っ黒!透明度がものすごく低く手を浸けると2cmほどでもう見えなくなる。匂いはちょっと硫黄っぽく味は苦味。「良薬口に苦し」という言葉がピッタリだ。
日によって色や温度が変化するらしいが私が行った時はぬるくて長湯に最適だった。1時間は入っていたい湯だ。
墨の湯の隣には白濁した違う源泉の湯船がある。墨の湯で真っ黒になった身体を白濁した方で落として上がるのが基本らしい。
【2012年のレポート】
上記にあるように以前は透明度が2cmだったわけだが、今回感じた事は「薄くなった」という事。
透明度も15cm~20cmはあるし味もうすーく苦みがある程度。臭いもほとんどしない、正直がっかりしてしまった。
これでは貸し切り風呂や露天風呂の方が断然上である。
【大出館の良いところ】 |
【大出館の良くなかったところ】
トイレありの部屋が高いところ。
なしの部屋と差が大きすぎる。共同のトイレがもう少し綺麗であたたかいと
あとはあえて言えば揚げものはあたたかいまま食べれたらいいなと思うぐらいかな。
泉質が良い
建物が安っぽい、部屋も、、高級感は期待してはいけない。
でも臭いの強い濁り湯は最高なんです。
ここだけという墨の湯はぬるいお湯でずっと入っていられる…
妻と何度も混浴したが、若干名ですが紳士的ではない方もいるのが残念…
珍しい墨の湯
日帰りで利用しました。
露天風呂は白いお湯で とても熱くて頑張って入りました。
墨の湯はホントに墨を水で薄めたような湯。
床にお尻を付けると黒くなります。
湯船の底がザラザラしていて お湯も温かったせいかなんか清潔感を感じない湯だった。
いい湯でした。
日帰り入浴で何度も訪れてましたが、今回初めてお泊まりしました。お湯は黑と白の両極端。黑は湯量の関係でぬるめ、白は適温でした。どちらもいい湯です。夕食後、朝食後にワイフと混浴の隅の湯に入ったのですが、皆様紳士でワイフは気持ちよく入れたと喜んでました。食事はグレードアップでお願いしたので大満足、特にしゃぶしゃぶ、お作り、鮎の甘露煮、茄子と牡蠣の煮物、釜飯が素晴らしかったです。また訪れたい宿ができました。
すごく黒い!
立寄り湯で入浴!
栃木で秘湯を守る会会員の宿を回った時に行きました!
正直、旅館はボロなイメージ笑
ちょー山奥だしね!でも駐車場には他県ナンバーの車が
止まってたから、すごいね!
墨の湯は貴重な温泉だからね、やっぱり温泉好きなら
入っとかないと!
真っ黒っていうか、灰色? の湯の花がたくさん咲いて
あの色になるんだね! もちろん、露天にも入ったよ!
露天は真っ白だったね、お湯の色がね!
壁とかカビがすごくて、長年温泉の恩恵を受けてるって感じで
とっても良かったよ!
塩原元湯 大出館
『塩原のお湯はおとなしい』
◆20代の頃から、仕事や地元銀行の団体慰安旅行で、年1回は塩原に来ていた。
塩原では、いつも川沿いの大型旅館が宿泊先だった。
あの頃は、おおるり、大江戸温泉物語、伊東園といった再建型グループは
まだ登場していなかった。
硫酸塩泉でメタケイ酸がたっぷりな泉質はそれなりに楽しめたのだが、
あの当時は物足りなかった。
『塩原は濃厚だ』
◆風呂の愉しみには、
現地で入浴している風呂好きな人たちと風呂話に興じることもある。
お互いが惜しみなく自らが持つ知識と情報を提供しあう。
話のレベルは人それぞれだけれど、ひとしきりの会話が終了した後の、
あの充足感ただよう共有空間は、なかなかに心地よいものだ。
◆ある時、滑川温泉の露天風呂だったと記憶するが、
硫黄泉をネタに5人ほどで風呂話を楽しんでいた。
「高湯の玉子湯で、あの強烈な宿の源泉を使っていた頃、孫を連れて湯治に来ていた老人がいた。その子がエレベータの扉に手を挟んで、指の皮がズル剥けになった。宿で一番濃い1階の内湯に手を付けていたら、3日できれいに治った。傷跡も残らなかった。その風呂は今でもあるが、今は宿泊者しか入れない。」
「知り合いの鉄砲撃ちは、山に入る前に那須の鹿の湯へ入りに行っている。身体を動かす前にあの風呂に入ると、翌日に筋肉痛が起きないし、疲れもあまり感じないで済むのだそうだ。」
「山形の蔵王のお湯が好きでよく行く。宿に泊まると、外湯の青いタダ券が何枚でも貰える。すのこ湯は熱すぎるから、上湯がおすすめ。国際ホテルの内風呂もいい。」
「万座のお湯が一番(硫黄が)濃いと聞くけれど、塩原の湯泥の風呂は濃いよなぁ。行く度に2ℓペットに3本汲んで帰り、ヨメに飲ましている。半年続けていて、体調がすごくいいと喜んでいる。悪玉コレステロールの数値が半分になったと自慢している。」
この話を聞いたのが、平成27年夏のことだった。それまで、塩原新湯・元湯については知らなかった。この時点で、20年以上塩原とは御無沙汰であった。福島交通㈱の持ち物だったホテルニュー塩原がバブル後身売りになって、そこの系列会社の仕事をしていた者にとって、塩原の拠点がなくなってしまった。なんといっても、系列割引がすごかったのだ。
その年の9月に、塩原の温泉ふるまい企画に参加した。
『ここだけでもうおなかいっぱい』
長い長い前振りだったが、初めて参加した温泉ふるまい企画で、最初に行った施設が大出館であった。
国内でここだけという、モール泉ではない鉱物系の黒湯の温度は39℃。なかなかにぬるい。でも、1時間半も入っていると、さすがにクラクラしてくる。黒湯浴室にある硫黄泉の浴槽は、その日は黄土色で湯温は46℃。黒湯で長湯した後は、とてもじゃないが入れない。卒倒しないように注意しながら洗い場まで歩き、首にタオルをまいて冷水を浴びて身体を冷やす。30分かけて身体を冷やして、また黒湯に入る。これを3クール繰り返したら、もう湯腹がいっぱい。
最後に、露天風呂で桶を枕に横になって1時間休憩したら、時間は16時半。他の風呂には入ることなく、大出館のみをオープンエンドで満喫してしまった。
『性懲りもなく・・・』
あれから毎年、9月の塩原温泉ふるまいには参加している。平成29年からは、4~6月の26日に栃木デストネーションツアー連動企画として、ふるまい湯が実施されている。
9月が4回、4~6月が7回、この企画に参加している。そのおかげで、日帰りで入れる塩原のお湯は、ほぼコンプリートすることができた。貴重なお気に入り発見もいくつかあった。そこを再訪する口実として、ふりまい企画を利用している。そうしないと、新規開拓以外の風呂行モチベーションが、単独行動では維持できなくなってきている。
ふるまい湯企画だとせっかく20施設ぐらいが開放になるのだけれど、大出館オープンエンドが4回もあるのだなぁ。
それだけ、大出館のお湯がすばらしいということなのだ。
了