長野の大秘境に湧く豊富な源泉を大自然の露天で味わう
- 公開日
- 2018/12/28
- 最終更新日
- 2019/09/27
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管理人総合評価
3.6
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ユーザーの評価(2件)
3
中房温泉は秘境といっていいだろう。山道をウネウネと30分以上走り標高は1500m近くまで上がる。
とにかく敷地が広く、温泉も浴室も豊富。1日では回り切れないほどたくさんあるので連泊する人も多い。
この日が中房温泉までの道路の通行が最後の日で明日からは通行止めになり歩いて来なければ中房温泉には泊まる事はできないらしく、ギリギリセーフ!←知らないで予約、、、。
中房温泉は登山用の棟のみ冬も営業していて通行止め中も300人ほどは登山で宿泊する人がいるそうだ。
以前、日帰り入浴をしようと訪れた事があるけど、時間が間に合わず断念してそのままもう5年以上経ってしまった。
そのあとも気にはなっていたものの、なかなか行く機会がなく今回やっと宿泊できる事となった。
車で向かいながら、「こんなに秘湯チックな道通るんだったっけ~?」「標高あがって雪がでてきちゃったよー」 なんて言いながらお宿の前に到着。お宿は全回来た時と何も変わりないみたい。
ちなみに日帰り入浴だと、この敷地に入ることができず、日帰り用の駐車場までとなる。
玄関から入りチェックイン。
それにしてもこの館内、外の気温と同じぐらい寒い。
夜部屋が寒かったら嫌だな、、とか心配してしまう。
≪利用プラン≫旧館でお部屋にバス・トイレなし、共用あり 改装の終わったお部屋利用 B食(少なめの料理)
6畳 トイレなし
平日宿泊:一人10290円+入湯税150円
部屋は山小屋なので狭いけど、リニューアルした部屋を指定したので壁紙や襖なんかは綺麗。布団は自分でひくことになる。
小さい部屋だし2重サッシなので暖房もよくきき、寒さ的にはまったく問題はなく意外とホッコリと落ち着く感じ。
ただ、トイレが和式で汚かったり、しかも寒くて遠いもんだから行きたくなくて我慢我慢で結構辛かった。
清潔感はというと、綺麗とは言い切れない。髪の毛が落ちていたり布団も綺麗な感じはあまりしなかった。
この部屋、この値段だとちょっと高いかな。
とにかく広い中房温泉の敷地。
白い雪に覆われた山々に囲まれ、点々とある温泉達を見物しにお散歩。
一通りまわって、少し奥まった場所にある根っこ風呂に入ってみることにした。
1人用のねっこ風呂、ちょっときついけど二人入れるぐらいの大きさ。
入ってみるとオッ と声が出てしまうぐらいの深さにちょっと驚く。
身体を沈めると共にトロトロ湯がザッバーーーっと溢れだす
小さな切り株に湯が15L/分ほど投入されており、かなり新鮮。ここの源泉はそんなに熱くない。
一度さましていれてるのかな?トロントロンのヌルヌルで、硫黄臭もプーンと香り、味も硫黄味。 中房温泉ってこんなに泉質がよかったんだー、と大喜び。 夕方からチラチラと雪が降り始め、今年初の雪見風呂は最高だった。
今回入った中で最もヌルヌルとしていて一番気に入ったのがこのねっこ風呂。
しかしこの寒い中、浴衣でみんな歩いているけど、よく歩けるよな~~なんて思ってたけど、この温泉よく温まって湯あがりポッカポカ。
温泉に入った後であれば私も浴衣で歩けるかも。
山小屋スタイル 山小屋料理
ねっこ風呂からあがり、いったん部屋でまったりしたり写真整理したり。夕食は6時から。
館内放送で夕食の準備ができましたと放送が聞こえ、食堂へ向かう。食堂は山小屋の食堂といった感じでとても簡素な造り。
食事内容もかなり簡素なものだった。暖かいのはご飯、味噌汁、鍋のみで他は冷たい。
味としては一番山菜が味が濃くてご飯が進み美味しかったと思う。キジ肉の鍋はあっさりしていた。
宿の方はおしゃべりが好きなきさくな方が多く、よく話しかけてくれる。
食堂で宿の方と話に花が咲く人も多いみたい。
今回宿泊した時にはアメリカ人の二人がいて、この食べ物はどうやって食べるの?なんて事を宿の方に聞いたりしていたところ、周りのおじちゃんやらオバちゃんがカタコトの英語で、剥製を指さしてこの鳥はしってますか~~~?みたいな会話をしていてなかなか楽しそうだった。
後でアメリカ人の方が中房温泉にわざわざ来る事を不思議に思って、日本でもそんなに有名なわけではないのに、どうしてここを選んだの?と聞いてみたところ、ガイドブックに載っていたからと言っていた。それにしてもレアな情報が載ったガイドブックだな~。
早めに食事を終え、19時を過ぎたので不老湯が女性タイムとなりさっそくむかった。
不老湯の建物は一番新しく綺麗で気持ちがいい作りになっている。
壁のくり抜き穴から雪景色を眺めながらの湯浴み
大き目の浴室は広く天井も高く木のぬくもりがいっぱい。 何故か誰も来ないので終始貸切状態で最高だった。
1辺は壁がくりぬいてあり、外の風景が眺められるようになっていて、雪が木々に降っているとろこが見え、まるで動く絵を見ているような感じ。
泉質は先ほど入ったねっこ風呂と似ていてトロントロンのヌルヌル。源泉投入量が多いのと源泉温度が高いので、表面がすぐに熱くなって手でかき回しながら入らないといけないけど、とても気持ちいい泉質。身体もよくあたたまり夜はよく寝れそう。
ここで洗髪する人はまずいないと思うけど、アメニティは一応一通り置いてあった。
脱衣所の床がビショビショで靴下で乗り込んだ私は靴下もビショビショ、、、不快なり、、、。
すがすがしい朝6時過ぎ、大きなアナウンスが鳴り響く
朝、6時過ぎ
「おはようございます。別館ロビーにて猿の腰掛茶とさつまいもをご用意しております。」
という大きなアナウンスにちょっと驚く。
頭の中で 猿の腰掛茶か~変わってるな~~なんて思うもまたそのまま落ちる
10分後、
「おはようございます。・・・・」と同じアナウンス。 え?しつこいなーまだ眠いよ。
とまた落ちる
そして10分後
「おはようございます。・・・・」 ・・・・・・ 「ぶぅ~~~アハハハ」と噴きだしながら起床。
しつこすぎて猿の腰掛茶を飲みに行くことにしました。
別館のロビーは本館と違ってとっても暖かい。
噂の猿の腰掛茶、どんな味かと思ったけど、特徴もあまりなく、よくわからない味でした。
さつまいもは甘くておいしかった。
せっかく別館へ来たので別館にあるお風呂を見てから戻る事に
数少ない洗い場を洗い場として使える浴室。(他の浴室は寒くて使えるところが少ない)
アメニティも他の浴室より豊富でピーリングジェルなんかも置いてありました。
別館にもう一つある浴室。
大き目の露天風呂で山の景色も見え開放感がある。
湯のあふれだしもそこそこあるし、時間があったら入ってみたかった。
戻ってきて朝ごはん。
温泉タマゴが出たのは嬉しい。濃厚な黄身とダシのタレが合って美味しかった。
その他湯どうふも暖かく、温泉で茹でたもの。
夜ご飯と比べると朝ごはんの方がいいかも。
食事が終わって、唯一の貸切風呂 滝の湯へ行ってみる事にした。
貸切風呂は別館フロントで空いていますか?と聞いて空いていれば入れるので鍵をもらう。
時間制限があり、20分までと厳しめの時間設定。
滝の湯は2つあり、右と左どちらがお勧めですか?と聞くと左の方がお勧めという回答。
せっかくなのでまず右の鍵を借りて見るだけみて戻って、左の鍵を借りて入浴することにした。
中房温泉の中では朝風呂向きのあっさり湯
中房温泉の中で、とは言っても滝の湯あわせて3か所しか入っていないので何とも言えないけど、この滝の湯がトロミやヌルヌル感が少なくあっさりしていた。
温度は適温の41.3度で、外のピリッとした空気の中入るのは気持ちがよかった。
朝風呂に向いているような気がする。
道の途中にあるタマゴを茹でるための源泉。
源泉温度80度で、温玉7分、 半熟15分、堅茹で30分と親切な表示もあり。
下記は入れなかったお風呂たち
月見の湯 混浴
温泉プール
地熱浴場
大湯 男女各1 (本館)
脱衣所から何故か下へ降りる階段があり、下りてみるともう一つ浴室があるという不思議な作り。
下の浴室が内湯のような感じになっていて、ここで洗髪などをして上で浸かるって感じかな。
喚起があまり良くないので湯気モワンモワンだった。
御座の湯 男女各1 (本館)
松本藩主やウエストンが好んで入ったという中房温泉の中で最も歴史があるお風呂。
浴室は他の浴室と違ってかなり鄙びてます。
家族風呂(別館)
別館にある家族風呂。洗い場もなく湯船がポツンとある。
景色も望めないし、雰囲気もあまりないのでわざわざ入らなくてもいいかなとも思うけど赤ちゃんがいたりしたら家族風呂はありがたいかな。
薬師の湯 男女各1 (別館)
こちらも家族風呂同様、洗い場もなく湯船がポツリとあり風情も何もない。
菩薩の湯
旅館から少し離れた場所にある菩薩の湯。日帰り施設の近くから歩いて数分の場所にあり、大自然の中にある温泉という感じで雰囲気がよい。
日暮れと共に閉鎖になるので入れる時間は少ない。
湯船の底はあまり掃除されていないようで、緑色の苔が生えていた。
源泉投入量も少なめで源泉投入口の温度は65.5度、浴槽は41.7度。
白滝の湯 混浴
晴れてる時で徒歩10分、雪の中歩いて徒歩15~20分ほどで到着した白滝の湯。
入りはしなかったけど、岩から流れ落ちる湯は新鮮激熱で、入ってみたかった。
一番端っこに源泉が注がれ、湯船は3段になり手前になるほどぬるくなる。
一番端っこの源泉が入っている浴槽は58.3度でものすごく熱い。 タマゴスープのようなタマゴ状の湯の花が舞っていた。
日帰り施設 湯原の湯 男女別
帰りに寄ってみたところ、今から登山へ向かう人達が沢山施設の周りにいたけど、温泉に入っている人はゼロ。
夕方あたりには恐らく混みあうのだろう。
とても綺麗で新しい施設。中房温泉の中で一番綺麗かも。
≪中房温泉の良いところ≫
とにかくお風呂が豊富で、湯巡りが楽しい。
今回焼山には行けなかったけど、行ったらきっともっと楽しいだろうなと思う。
泉質もすばらしく、ヌルヌルのトロントロンは私の好み。
部屋が小さいけどあたたかくて寒い思いはしなかった。
食堂にいたおじさん達がとても気さくで愛想がいい。和気あいあいとした雰囲気もいいかも。
またこの山奥で携帯がまったく問題なく入るあたりも助かった。
≪中房温泉の良くなかったところ≫
部屋がせまかったり、トイレが共同の和式だったり、食事が山小屋ならではの簡素なものだったり、というのは問題ないのですが、値段を考えると高すぎる設定のせいで温泉以外が不満な気がしてしまいます。
トイレが和式の共同で、不老湯にある洋式のトイレも含めあまり綺麗ではなかったのも気になりました。
部屋と食事に期待せず、温泉と散策を目当てとして訪れれば満足できるのではないでしょうか。
宿泊がおすすめかも
こちらのサイトの評価が高かったので寄らせて頂きました。
こちら、宿泊されるととても良い温泉巡りができるようですが、日帰りの場合は売店併設の露天風呂だけの利用になります。
開放感のある岩風呂で、泉質はやや硫黄臭のする無色透明で、ややアルカリらしく少しヌルヌルスベスベします。
宿泊の方が楽しめるかもしれません。
登山客が中心の温泉施設。
登山者用駐車場が一キロほど手前にあり、そこに停めなければならないと勘違いしそうでしたが、日帰り入浴の場合は温泉が有る売店前まで登ることができて駐車場は20台弱でした。道中の峠道はやや狭いところもあるが中程度。
湯巡りが楽しいが・・
燕岳登山目的で宿泊。何年も前に一度宿泊しているが、今回は前後泊なので出来るだけ多くの湯船に入ってみる事を楽しみにした。全部で16もの浴槽があるそうだ。
宿の方お勧めの白滝の湯:源泉が山肌を縫い流れ落ちる。岩風呂が3段になっており、直接投入されている1つめの湯舟は激熱で、硫黄成分が湯底に付着していた。3つめのぬるめの湯舟が気持ち良く、静かな山間で1人温泉を楽しめた。
菩薩の湯:こちらも宿から少し離れた所にある露天風呂だが、見るからに湯底が藻でヌルヌルそうで入らなかった。
一番人気の根羽の湯:内湯の貸し切り風呂でシャワーがある為、人気でなかなか空いていない。木風呂で落ち着く。
滝の湯:2つある貸し切り露天風呂。湯船は小さく湯は温め。貸し切りなのでゆっくりできる。
月見の湯:数名入れる露天岩風呂。特徴なく普通で特に湯の気持ち良さもなし。
根っこ風呂:何の木をくりぬいてあるのか尋ねるのを忘れたが、味わいがある湯船は趣があり、微かに硫黄臭もする。1人用の風呂。
温泉プール:楽しみに水着持参で来られていた方もいたが、休日を前に湯が抜かれてしまっていた。
地熱浴場:板が張られており、寝転んで星が見られる。
ロッジにある不老泉:古くからある大浴場で浴室の一部がくり抜かれ窓の様になっている。
中房温泉の湯はどの湯も熱くヌルツキがあるが、ここの湯が一番気持ち良い様な気もした。
ロッジにある御座の湯:湯治時代の一番古い浴室で、全体が木造。天井の一部が高く、天井から水滴が落ちる事は無い。暗く落ち着くかも。
ロッジにある大湯:露天風呂で新しい湯船。シャワー在り。
本館の岩風呂:湯船の中央にケルンの様な石積みがあり、そこから源泉が投入されている。
湯舟が非常に浅い。中房温泉のバッチになっている湯船。
本館の大浴場:不老泉の本館バージョン。
飲泉場:水と温泉の飲泉があり、樽の1つには冷えたキュウリが用意されており、味噌を付けて食べると、パリパリとしたキュウリが美味しい。
他に日帰り用の湯原の湯や、足湯、家族湯、蒸し風呂があるが今回は入っていない。
1日ではとても入りきれない数の湯船が造られており、湯巡りが楽しい宿である。
ただ、今回宿泊したロッジの建物は古く、部屋のカビ臭さが堪らない。そして和式トイレである。洋式を探したら不老泉の入り口にあった。ウオシュレットは本館の岩風呂入り口にあった。廊下には蛾が飛び交う。料理は冷め味付けも悪い。2泊しているので1泊目よりは少しマシであったが。
これで、1人泊はルームチャージと言って3000円取られ、税込み14500円にもなるのは高すぎるのではと思う。今回は安曇野市の宿泊キャンペーンを利用し3000円引き、gotoキャンペーンの宿泊証明はこちらから言ったら出してくれた。この部屋でルームチャージ❓と思えたが、登山シーズンだからなのか、冬季は無いのかも知れない。燕岳登山口にあるからと言ってちょっとぼったくりかなあと思えたが、あれだけの数の湯船を管理するのは大変だろうなあとも思った。熱いが全て源泉かけ流し。