泊まるべき宿であると確信。是非宿泊でお勧めしたい台温泉中嶋旅館。
宿の建物は、昭和初期に建てられたままで93年経過し、有形登録文化財に指定されている。
4階建ての木造建築の姿は、外観からしてとても風格があり、その玄関の雰囲気も「粋」である。館内に足を踏み入れると、レトロで重厚な階段を中心とした周りに、趣向の違う風格ある部屋が4階へと続き、館内の雰囲気に見惚れる。
案内された2階の部屋は、この宿ではポピュラーなタイプであるが、それでも見事な欄間や、大奥に出てくるような巻き簾が下がり、その向こうには何と電動マッサージ機(全身)が一台備え付けられてあった。無料のマッサージ器が置いてある部屋に、泊まるという事自体初めてであったので驚いた。
「使い放題ですので、どうぞ疲れを癒して下さい」と、部屋係の従業員さんの接客がまた好感度抜群。館内と部屋とそして接客と、この3つが素晴らしくてもうこれだけでも満足してしまい、泊まって良かった~と心底思う。
実は中嶋旅館の温泉は、日帰り入浴で訪れたいと思っていた温泉であったが,なかなか立ち寄り入浴が上手くさせて貰えず、今回宿泊で訪れてみたのだった。
その温泉は1階部分にあり、入り口にはレトロタイルの洗面台が現役で在る。
浴室は2つで、男女時間交替となっている。
女性がまず入る浴室には黒御影石の浴槽があり、熱めの透明な温泉が少しずつ投入されていた。
大理石の床には一部畳が敷かれていて、滑ったり床に腰を降ろしても冷たくないようにとの配慮であろうか?
モダンであるが重厚感が感じられるのは、一部の壁面が自然岩で天井へと続いているが、その天井は石造りでとても高く、大正ロマン建築とでも言おうか・・ほの暗く歴史の重みを感じるこの浴室に、夕食前であり一人切りで入れたのだった。
20時半に男女交替となった浴場はこの宿のメイン温泉であり、足元湧出泉の岩風呂というものだったが、何処から湧出しているのか判らず浴槽内を歩き回った。
岩の窪みを見つけ、ここからか?と思いしや気泡が上がった。気泡は稀で時折リ上がるという程度なのだが、深い浴槽の湯面だけでは無く全体が暖かいので、やはり足元湧出泉の浴槽なのだなと思った。
上部からも加水源泉が投入されており、僅かずつ溢れ出している。
単純硫黄泉となっているが、硫黄の香りはせず焦げたような温泉の香りがしていた。
特筆すべきは浴場の造りで、ローマ式と言おうか10本もの太い石の円柱が立ち並び、高い天井と共に、とても重厚感のある浴室になっていた。100年近く保たれているというのが素晴らしい。この浴室にも1人きりで入れたのだった。
他に無料の貸切風呂があり、予約制となっている。
家族風呂と書かれた看板の入り口を開けると、乳児用のポリバスが用意されており、家族で丁度良い大きさの湯船と広めの浴室。
温泉は高温泉で、チョロチョロと出されているが湯面が熱く、湯もみ板が無いので洗面器でかき混ぜ、深めの浴槽に浸かれたが直ぐ出た。貸切風呂であるがゆっくり浸かっている気にならないのが残念ではある。
いずれの浴室も高温泉であるため、ゆっくりは浸かり続けていられない。そういった事では冬に来るべき温泉宿でもあり、雪も多い冬季は尚更良いだろう。
食事は部屋食で、担当従業員さんが階段を上がり手にした物が、一部屋ずつ運ばれてくる。
その都度お茶セットも交換してくれ、湯治食プランにしたがお料理はとても満足いくもので美味しく、夕は雑穀米で朝は炊き立ての白米だった。
これで1人泊税込み8950円であるというのは、大満足以外の何物でもなかった。
おそらく秘湯を守る会から、ずっと入会を勧められて来た宿であるのだろうけれど、断り続けているのだろうな。
台温泉終点のバス停を降り、緩い坂道を上がって行くと、温泉の香りがそこはかとしてくる。源泉井戸が道端にもあり、噴気が立ち上る。温泉街の中を川が流れ、この川の中から温泉が湧いていたそうだ。
中嶋旅館はこの坂道を奥の方まで登り、温泉神社を超えた辺りにある。建物と雰囲気の立派さは他の宿から抜きん出ており、館内もレトロで素晴らしい。こんな素敵な宿が此処にあったのだ。次は是非連泊したいと思わせる温泉宿であった。
アクセス例:JR花巻駅より台温泉行きバスで終点下車し、徒歩約10分。
泊まるべき宿
泊まるべき宿であると確信。是非宿泊でお勧めしたい台温泉中嶋旅館。
宿の建物は、昭和初期に建てられたままで93年経過し、有形登録文化財に指定されている。
4階建ての木造建築の姿は、外観からしてとても風格があり、その玄関の雰囲気も「粋」である。館内に足を踏み入れると、レトロで重厚な階段を中心とした周りに、趣向の違う風格ある部屋が4階へと続き、館内の雰囲気に見惚れる。
案内された2階の部屋は、この宿ではポピュラーなタイプであるが、それでも見事な欄間や、大奥に出てくるような巻き簾が下がり、その向こうには何と電動マッサージ機(全身)が一台備え付けられてあった。無料のマッサージ器が置いてある部屋に、泊まるという事自体初めてであったので驚いた。
「使い放題ですので、どうぞ疲れを癒して下さい」と、部屋係の従業員さんの接客がまた好感度抜群。館内と部屋とそして接客と、この3つが素晴らしくてもうこれだけでも満足してしまい、泊まって良かった~と心底思う。
実は中嶋旅館の温泉は、日帰り入浴で訪れたいと思っていた温泉であったが,なかなか立ち寄り入浴が上手くさせて貰えず、今回宿泊で訪れてみたのだった。
その温泉は1階部分にあり、入り口にはレトロタイルの洗面台が現役で在る。
浴室は2つで、男女時間交替となっている。
女性がまず入る浴室には黒御影石の浴槽があり、熱めの透明な温泉が少しずつ投入されていた。
大理石の床には一部畳が敷かれていて、滑ったり床に腰を降ろしても冷たくないようにとの配慮であろうか?
モダンであるが重厚感が感じられるのは、一部の壁面が自然岩で天井へと続いているが、その天井は石造りでとても高く、大正ロマン建築とでも言おうか・・ほの暗く歴史の重みを感じるこの浴室に、夕食前であり一人切りで入れたのだった。
20時半に男女交替となった浴場はこの宿のメイン温泉であり、足元湧出泉の岩風呂というものだったが、何処から湧出しているのか判らず浴槽内を歩き回った。
岩の窪みを見つけ、ここからか?と思いしや気泡が上がった。気泡は稀で時折リ上がるという程度なのだが、深い浴槽の湯面だけでは無く全体が暖かいので、やはり足元湧出泉の浴槽なのだなと思った。
上部からも加水源泉が投入されており、僅かずつ溢れ出している。
単純硫黄泉となっているが、硫黄の香りはせず焦げたような温泉の香りがしていた。
特筆すべきは浴場の造りで、ローマ式と言おうか10本もの太い石の円柱が立ち並び、高い天井と共に、とても重厚感のある浴室になっていた。100年近く保たれているというのが素晴らしい。この浴室にも1人きりで入れたのだった。
他に無料の貸切風呂があり、予約制となっている。
家族風呂と書かれた看板の入り口を開けると、乳児用のポリバスが用意されており、家族で丁度良い大きさの湯船と広めの浴室。
温泉は高温泉で、チョロチョロと出されているが湯面が熱く、湯もみ板が無いので洗面器でかき混ぜ、深めの浴槽に浸かれたが直ぐ出た。貸切風呂であるがゆっくり浸かっている気にならないのが残念ではある。
いずれの浴室も高温泉であるため、ゆっくりは浸かり続けていられない。そういった事では冬に来るべき温泉宿でもあり、雪も多い冬季は尚更良いだろう。
食事は部屋食で、担当従業員さんが階段を上がり手にした物が、一部屋ずつ運ばれてくる。
その都度お茶セットも交換してくれ、湯治食プランにしたがお料理はとても満足いくもので美味しく、夕は雑穀米で朝は炊き立ての白米だった。
これで1人泊税込み8950円であるというのは、大満足以外の何物でもなかった。
おそらく秘湯を守る会から、ずっと入会を勧められて来た宿であるのだろうけれど、断り続けているのだろうな。
台温泉終点のバス停を降り、緩い坂道を上がって行くと、温泉の香りがそこはかとしてくる。源泉井戸が道端にもあり、噴気が立ち上る。温泉街の中を川が流れ、この川の中から温泉が湧いていたそうだ。
中嶋旅館はこの坂道を奥の方まで登り、温泉神社を超えた辺りにある。建物と雰囲気の立派さは他の宿から抜きん出ており、館内もレトロで素晴らしい。こんな素敵な宿が此処にあったのだ。次は是非連泊したいと思わせる温泉宿であった。
アクセス例:JR花巻駅より台温泉行きバスで終点下車し、徒歩約10分。