時を忘れる、山陰屈指の足元湧出極上温泉の癒し
- 公開日
- 2018/10/24
- 最終更新日
- 2019/09/10
- 投稿者
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-
管理人総合評価
4.3

三瓶山にひっそりと営業している湯治場の千原温泉。
昔は療養目的以外では迎え入れてはもらえない本格的な湯治場でもあった。
その後女将さんの代が変わり、今では誰でも受け入れていただけるように。私たちが訪れた時も明るくやさしい女将さんに案内していただいた。
ただ、今でも療養で来ている人が多い為、マナーは守ろう。
千原温泉は島根県で最も楽しみにしていた温泉の一つ。ここでは長い時間をとって入浴する事に決めていた。
外観は木造の鄙びた雰囲気。秘境という場所に相応しく自然と共存した建物だ。
宿の周りには鉢植えが沢山置かれ、綺麗な花々がかわいらしい。女将さんの趣味でもあるのだろう。
宿の前には川が流れ、その対岸へは畑がある。

玄関

休憩所
休憩所は沢山ある。
まず軽く休憩できる無料の休憩場所と2階には5時間以内で1200円の立派な休憩所もある。
入り口へは「島根県推奨の温泉」というチラシが飾ってあった。「田舎を体験しよう」というキャッチフレーズで載っている。
湯船の底からこんこんと湧き出る新鮮湯
足元からは見た事もないほど大小様々な泡がプクプクとと上がってくる。体をくすぐりむず痒いほど。
温度は人肌程度の34.5度。季節によっては寒く感じる事もあるだろうが、少し我慢をして入っていると身体がポカポカとし、血の巡りが良くなってくるのがわかる。30分以上入ってこその温泉だ。
私たちはあまりの湯の良さに1時間以上その湯に浸かり、湯を肌にしみこませた。男女の浴室は隣り合い、木造の板で仕切られて、上の方は空いている。どちらの浴室からも声などは聞こえずシーンと静まり返る中、いきなり「ぐぉ~~フガフガ」と鼾が鳴り響いた。温仙人だ。
そしてそのイビキが鳴り止んだ20分後、何事もなかったかのように近くにいたおじさんへと話しかけたりしている。大物である。

床は成分で変色している

湯治場の静かな空間

飲泉場所

上がり湯 五右衛門風呂
【飲泉場・上がり湯】
湯上りは寒い為、上がり湯として五右衛門風呂に沸かした湯が入っている。
そこで少し入り身体を温めて出る。
五右衛門風呂はかなり熱く、入れたものではない。
湯を何度も入れ(浴槽から元湯を入れる)3回ほどでやっと入れるようになった。五右衛門風呂は男性用浴室にあり、カーテンで仕切られている。女性用から行くときは注意が必要。

裏にある源泉

宿の前には自然が広がる
宿の前には美しい自然が広がる。
あまりに気持ちのいい湯に寝落ちしてしまった私。イビキをかいていなかったかちょっと心配。
圧倒された炭酸泉でした
訪問したのは入浴時間の1時間前位でした。九州の山里の湯から一気に車を飛ばして来たのでぎりぎりになりました。それが幸いしたのかお湯を独占出来ました。
茶色系の炭酸泉ではあまり泡が出ているのを経験したことは無かったのですが、此処は泡付きで無くでっかい泡がボコ~ンボコ~ンと噴き出しています。
湯温は低めですが寒くはありません。じっ~と浸かっているとほんわかしてくる感じです。
いくらでも浸かって入れますが制限時間1時間なので出ました。
出た後は、全然寒気を感じません。
帰る際にご主人に「宿泊は絶対駄目ですか?」と聞いたのですが無視されました。
宿泊した心いくまで浸かりたい そんなお湯でした。
効きそう!!
お湯の温度がとにかく低い!
寒い季節は温かい五右衛門風呂が別に炊いてあり、そちらで温まってから出るらしい。
まだ五右衛門風呂のない時期に行ったのですが、温泉の効果もあるのだろうけど、すぐおトイレに行きたくなるほどぬる湯で、かなり長めに浸かったのですが、なんとも、これでは冷えてしまうなと思って風呂から上がると、湯上り感はとてもさっぱりした感触。帰り道、あれ、不思議と身体がポカポカしている。
結局、また来てみたいと思う素晴らしい温泉でした。
夏に入るとさっぱりととても気持ち良さそう!