鹿部漁港であがる海の幸と良質な温泉が最高!コスパ最高の老舗旅館
- 公開日
- 2019/06/21
- 最終更新日
- 2019/09/06
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管理人総合評価
4
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ユーザーの評価(1件)
3.3
大正9年創業、歴史ある老舗旅館だが、何度もリニューアルをし古さはまったく感じられない。
現在は3代目の方が経営する純和風の旅館である。
旅館前には鹿部漁港がありホタテ、昆布、スケトウダラなど、豊富な魚介類があがり夕食に並ぶ。
そう、鹿の湯はこの漁港でとれた新鮮な魚介類が夕食で出され、しかも種類豊富で満足度が高く美味しいとのうわさ。さらに湯使いが良く良質な源泉に入れるというのだから宿泊しない理由はない。
さすが北海道、鹿の湯の敷地は駐車場もあわせるとかなり広い。
鹿部には間欠泉があり、つるの家という最も古い宿がもっていたが20年ほど前(2015年当時で)、町へ売って現在は町が運営、今では鹿の湯が最も古い旅館となったそうだ。
旅館のスタッフの方々はとても気さくな方が多い。愛想もよく子供にもやさしく接してくれる。
館内は純和風のつくりで工芸品が並んでいたりと装飾され雰囲気がいい。
全体的に清潔感がありとても綺麗である。
こういった雰囲気は北海道では珍しいのではないだろうか。
ちなみに写真の階段は初期のもので唯一残っているものだそうだ。
前室2畳+10畳+広縁3畳 1泊2食付10,950円(平日泊)
宿泊した部屋は角部屋でとても明るくて綺麗な和室。
全体的に部屋に余裕があり、広縁も3畳ほどと広い。
また椅子の座り心地もいい為かなりゆったりと過ごす事ができた。
しかし、、平日といえどもこの料金でこの部屋、あまりに贅沢すぎる。
綺麗で設備は整っている、窓も多く明るく景色もいい。これ以上何を望むかってなぐらいである。
アメニティは多くはないが必要最低限は揃っている。
冷蔵庫は電源が入っていなかったので飲み物などを買って持ってきて入れる時に電源を入れた。
中身は入っていないタイプでありがたい。
空調は温泉暖房、暖房がついている事を感じさせない快適な暖房だった。
全館温泉暖房だという事だ。
待ってました!お楽しみの魚介三昧
夕食は部屋食。子供がいると部屋食というところがまたありがたいものだ。
テーブルいっぱいに並ぶ小鉢。見た目にも楽しい夕食である。
前菜にでたクジラのベーコン、あまり食べる事がないがお酒のつまみにはあう味で珍しいものを食べる事ができた。
夕食の量はかなり多めで食べきれないほど。あれもこれも美味しい!という感じでハシが進む。
特に水ダコのしゃぶしゃぶは初めてだったが独特の食感でポン酢につけて食べるのが絶品だった。
ホタテ、トマトのグラタンのしっかりした味付けも魚介類ばかりの他の料理と違い新鮮で〇。
刺身は甘えび、サーモン、ツブ貝、味は美味しかったが何故かサーモンとツブ貝が小さくカットされていてなんとなく残念。
ナマコの酢の物も出され普段だったら苦手部類だが臭みもなく酸味も強くないので苦手なので美味しいとまではいかないものの問題なく食べる事ができた。
かじかの天ぷらは衣に味付けがされており、レモンをかけて食べるという凝った天ぷら料理。
この味付けがまた絶妙で気に入った。
カレイの煮つけはやさしいお味。
ツルツル気持ちいい!美容液のような肌にやさしい温泉
※2019年、内湯はリニューアルされている為上記写真とは異なります。
源泉はほぼ同じような泉質の源泉を3本ブレンドしており、源泉温度が77,5度と高い為、20%ほど地下水を加水した状態で湯口から投入されている。
温泉の状態はとても良好。湯乱れはなくツルツルして気持ちがいい。
飲んでみると少しの塩分とダシのような味がした。
鹿の湯は地元の方に人気があるのか、平日だというのに日帰り入浴に来ている人がなかなか多い。
宿泊をしている客という立場から言えば、できれば日帰り入浴時間の終了が20時というのを18時ぐらいに早めてもらえるとありがたいと思ってしまう。
露天風呂は箱庭風につくられている。
旅館前には道路もあり住宅街にあるという事もあり壁があり展望は望めないが、天然石で作られた湯船と和風を意識した庭園のような露天風呂は落ち着く雰囲気である。
湯船には茶褐色の析出物が付き源泉湯口もいい色をしている。
洗い場は4つ、アメニティはリンスインシャンプーとボディソープのみ。
脱衣所はとても簡易的で籠があるのみ。貴重品は持ってこない方がいいだろう。
湯上りは談話室でゆっくりしている人を見かけた。
ただ、談話室はこの頃喫煙OKだった為とにかくタバコ臭い。
現在(令和元年)、HPの館内の案内を見ても灰皿が置いてあったので喫煙可な場所は変わらないのだろうか。
元はタバコを吸っていた私が言うのもおかしいかとも思うが時代を考えると全館禁煙が一般的なのではないだろうかと思う。
館内は照明にもこだわり、各所に生花が飾られていてとても気分のいい空間だ。
ベビーホタテの味噌汁がまろやかでほっこりな朝食
朝食は量的には普通ぐらい。 味については夕食に続き質が高く1つ1つが丁寧に作られている印象だ。 タラコは質がよくやさしい味でご飯が進む。 温泉卵もタレの味がよく黄味の具合もちょうどいい。 一番気に入ったのはベビーホタテのお味噌汁。 |
見た目が豪華なのは言うまでもないしベビーホタテを味噌汁にするなんて初めてだ。
ダシはやさしい味でうま味がある。この味噌汁でほっこりとしてしまった。
※鹿部温泉では毎年8月第三土曜日には「しかべ海と温泉のまつり」が開催される。
夜には道南一を自負する花火大会では、約3,400発の多種多様な花火や超特大スターマインが鹿部町の夏の夜空に美しい花を咲かせるらしい。
「しかべ海と温泉のまつり」にあわせて宿泊をするというのも良さそうに思う。
【鹿部温泉 鹿の湯の良かったところ】
宿泊料金が安い上に部屋は綺麗で広い、食事は新鮮な魚介類が並び味付けも美味しい。
さらに種類が豊富で楽しい食事になった。
子供がいたので部屋食というのはありがたかった。
スタッフの方々はホテルっぽい丁寧さはないが親切で気さくに接してくれる。
とびぬけてこれがいい!とまではいかないかもしれないがとにかくコスパが良く満足度が高い。
リピートしたいと思える旅館だと思う
【鹿部温泉 鹿の湯の良くなかったところ】
特になにもないと言いたいほど良かったわけだが、館内の真ん中にある談話室からのタバコ臭が臭い。
現在は禁煙になっていればいいと思うがこれさえなければ文句はつけようがないのではないかと思う。
2019.9月宿泊。宿の前の道路からは蝦夷駒が岳が見え、裏側は鹿部漁港である。夏はこの漁港で花火大会があるそうだ。徒歩5分で道の駅があり、観光の目玉となっている鹿部間欠泉がある。珍しいのは、道の駅に別府の様な温泉蒸し釜が並んでおりモクモクと湯気を上げていた。この道の駅目当てに、週末は訪れる家族連れも多いのではないだろうか。
鹿部温泉には2つの旅館と1つの共同湯があり、いずれも独自源泉を持つが泉質は良く似ており高温泉。故に加水が必要となる。
ナトリウム・硫酸塩泉の香りが微かにするが、加水が多いのか味は無味だった。
浴感はツルっとし、浴後は良く温まっている。投入口には緑や茶色の析出物、石には粒状の析出物が付着し歴史を感じる。
しかし浴室は綺麗で、露天風呂は庭園風という快適さが、道南の客に好評なのだろう。日帰り入浴客で賑わい続けており、宿泊してもゆっくり静かに湯を味わうという訳には行かないし、そう言った雰囲気の浴室でもない。
意外だったのが宿が本格的な旅館であった事。北海道に於いては少ないのではないだろうかと思う。100年程前からの宿であり、中はリニューアルされている。
道路の前にあり、外観としては何の雰囲気も無い宿であったが、館内に足を踏み入れると、私が殆んど泊まる事がない様な、厚いカーペットが敷かれ、その為か館内は音が吸収され静かだ。内装も木造りで重厚感とモダンさがあり落ち着いた雰囲気だ。庭には錦鯉が泳いでいた。ただただ風景が無いのが残念。
細かい事を言わせて貰うと、カーテンは遮光であれば良いと思った。
2階の客室からドンドンと音が響き、全室埋まっている訳では無いので、できればその辺りの配慮をして欲しかった。
接客は女将さんと息子さんが丁寧にされており、親切さが伝わってくる宿ではあった。
食事は部屋食で海の物が並び、中でもホタテのグラタンが美味しかった。魚料理ばかりなので、口直しにデザートが欲しかったなというところである。
意外に美味しかったのはご飯で、ふっくらんこ?ふっくりんこ?という最近の銘柄米で鹿部で生産されているそうだ。まずい北海道米のイメージを覆した感があった。炊きたてを提供してくれているという事もあるだろう。朝食には鹿部名物のたらこが出た。
何だろう・・単に温泉と料理を味わい快適に過ごすと言う感じなのだろうか。しかし北海道に於いてはおそらくこの様な宿は少ないのだろう。日帰り入浴客で賑わい、泊まり客でもそこそこ賑わっている宿であった。
アクセス例:JR函館駅より路線バス鹿部間欠泉方面行で鹿の湯下車。すぐ前がバス停となっており1時間に1本程度のバスがある。
またはJR鹿部駅より送迎あるが、列車の本数は函館より2~4時間に1本とかなり少ない。