日本最古の湯で世界遺産の入口、総槙造り激アツ湯の宿
- 公開日
- 2019/01/28
- 最終更新日
- 2019/10/21
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管理人総合評価
3.8
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ユーザーの評価(3件)
3.8
今では熊野子道と同じく世界遺産となった湯の峰温泉 つぼ湯、その湯の峰温泉のほぼ中心に位置する存在感のある旅館はここ旅館あづまやだ。
創業は江戸中期から後期の間といわれ歴史のある老舗旅館。
旅館の一部は明治時代のものがそのまま残されている。
増築に増築を重ね建物は段違いに後ろにも2階建ての建物があるため、広がりのあるどっしりとした空間ができあがっている。
フランスの作家、アンドレ・マルローが「これぞ日本の宿」と激賞したというのを売りにしている。
旅館あづまやの全景は横に広く写真で収めるのに一苦労なほど。
この度私たちが宿泊した部屋は写真の左に見える白い壁の建物、この建物は歴史を聞いてみると数十年とそう歴史深い建物ではなかった。
しかし建物の建っている下の石段をを見ていただけるとわかると思うが苔の生えた石段が無造作に組まれ、古きよき時代を思わせる。
あづまやでは民宿も行っているようで、駐車場は民宿と共同のものになっていた。
低料金で、その上旅館あづまやの槇風呂、露天風呂へ入ることができるらしい。確実な事がわからないので知りたい方は宿へ問い合わせを。
一泊2食付 平日 16,000円(2名1室1名の料金) 6畳+約2畳 トイレ付
まず到着すると担当の仲居さんが部屋まで案内をしてくれた。部屋は一番せまい部屋で6畳+2畳のもの。
その他広い部屋が多数あるようだが、聞くと部屋の違いだけで料理などが違うわけではないらしい。という事で一番安い部屋をお願いすることにした。一番安い部屋ではあったが見晴らしの良い部屋の位置的に言えば一番いい場所ではないだろうか。窓からは公衆浴場や前に流れる川、つぼ湯へ向かう人々が見え温泉街を部屋にいながら感じる事ができた。
部屋の中はとても綺麗に保たれており、備品なども揃っている。
冷蔵庫の中へはビールが大3本、オレンジジュース2本、水2本他と揃えられているがもちろん私たちにはビールが足りない。
食事の際は別にお願いし、その他プラス2本、冷蔵庫の中へ追加していただいた。
言う事なし!温泉を使用して作られた手の込んだ料理の数々
食事は部屋食。
時間を指定しほぼその時刻へ持ってきてくれた。
テーブルには並べきれないほどの料理が並び、一つ一つが綺麗に飾りつけをされている。
ある程度食べた頃、熊野牛のしゃぶしゃぶが運ばれてくる。
このしゃぶしゃぶは鍋に温泉が入れられており、その温泉を沸かしてしゃぶしゃぶして食べる。
このおいしさといったらもう、、とろけます。
食事は全体的に温泉を使用して作っているという珍しい食事の数々。
ご飯までも温泉で炊かれ、黄色っぽい色をしていた。
この温泉ご飯はご飯だけで食べてもおいしかった。
総槙造りの静寂なる浴室へ濃厚な湯が流れる
浴室は総て槙で造られ、大正時代に造られたもの。木の色は一本一本違う色をし、歴史が滲み出ているようだ。真ん中へドーンと構える槙風呂はとても大きくその大きな浴槽へは既に多少水をまぜた湯が勢いよく注がれている。それでも熱い人の為に水を入れる事ができる蛇口がある。
しかし、この時の熱さは半端なく、こちらの湯船にはほとんど誰も入っていなかった。これではせっかくのいい湯も堪能できない。たまらずにおばちゃんが水を入れたがこれだけの大きな湯船、なかなか冷めない。そのおばちゃんはさまし湯のみ入浴し、早々にあがってしまった。もったいない。。 私はというと気合で入ったりあがったりを繰り返し、1時間ほど楽しんだ。
浴室の端へは「さまし湯」という源泉を少しづつ注ぎ、自然にさまされた源泉100%の湯がある。
こちらは人気で沢山人がいるとまずなかなか浸かる事ができない。しかもこのときは槙風呂が熱くて入浴できないとあってこの1人入ったらいっぱいの湯船に2人も入りいつまでも空くことはなかった。私も夜中に入浴したのみ・・・温度もほぼ適温で1度しか入れなかった事は残念だ。
槙風呂 大浴場へ着いている露天風呂は脱衣所より外へ出る。4人ほど入れる露天風呂は無色透明の湯に大きめの黄色い湯ノ花が舞っていた。湯は女性用と下から繋がっており源泉投入量は女性用の方が多く熱いようだった。
私はこちらの露天風呂しか入浴していないが風が冷たく気持ちよく、最初は悲鳴をあげるほど熱かったがなれてくればある程度浸かっている事ができた。しかし本来ぬるめ好きの私にはちょっと厳しかった。あづまやのお風呂はとても良い泉質抜群の湯、だが全体的に熱すぎてくつろげないのが残念に思った。
浴室へはシャワーが一つ、洗い場は数箇所、女性用のほうはシャワーの取り合いが激しかった。
その他に貸切風呂が2つある。私は入る事はなかったが、こちらも木のいい香りのする贅沢な貸切風呂。
≪あづまやの良かったところ≫ |
≪あづまやの良くなかったところ≫
仲居さんがやかましい。この仲居さんだけだと思うが、食事の際、しゃぶしゃぶ用の火が1つでは間に合わなかった際、いやみをタラタラ・・・。朝のコーヒーを出されて30分で取りに来た上に、後一口なら飲んじゃってとえらくせかされた。もうあと1時間で帰るんだからほっておいてくれてもいいのに・・安宿じゃないんだからもう少しお客中心の接客を心がけてほしい。と久々に不快に思ってしまった。しかし仲居さんははずれだったがそれを抜かせば満点だと思う。
やはり内湯は素晴らしい
2019.8月日帰り利用。もう15年以上前、初めて湯の峰温泉へ降り立った時感じたノスタルジック感は、世界遺産と共にすっかり消え去られたように感じる。あの頃のモノクロ写真の様な温泉街にも、すっかり人の出が増えている。
でも相変わらず湯の峰温泉を好むのは、湯筒で作って食べる温泉玉子のせいだけでもないと思う。このあづま屋旅館の内湯に呼ばれるのもあると思う。
昔、開放的な露天風呂にそろそろ飽きて来ていた頃、ここの内湯に浸かった。内湯のしっとり感に目覚めたのは、ここでの入浴以来。 以降、内湯もなかなか良いものだと思うようになった。
全てが木造り、湯船から始まり天井も壁も床も湯底も、見渡す限りの木造で、重厚感とまでは言わないがしっとりとした落ち着きがある。
槇造りだそうで、特に香りは無く、薄い湯船が特徴的。この薄さが今となってはインフィニティ様となり、透明な湯が淵から零れ落ちて行く様が実に美しい。
槇の木と小石が大きなストライプになった床は、小石の部分は析出物で茶色となり、木の床にマッチし落ち着きのあるモダンさだ。
全体が渋い浴室に、静かに湯が溢れて行くのが美しく、しばし見とれる。
重曹硫化水素泉と書かれた昔の表示からして泉質の良さを想像させる。 メタケイ酸も200㎎以上あり、浴感は柔らかくツルツルだ。 湯船の底にはパウダー状の湯華が沈んでいた。
源泉は高温のため加水されており、投入量も少なくはあったが、熱めで気持ち良い。何より見た目が美しい。
別に小ぶりの源泉100%を冷ました湯船があり、こちらは薄濁りで少しだけぬるめになっていたが、成分は濃く、すぐ汗が出て来る。
他に木造のふかし風呂もあり、源泉ミストで包まれる。
露天風呂は、周囲が囲われた庭園風。湯底の石の色がとりどりで綺麗である。露天風呂もあるというのがいいが、この宿は断然内湯が素晴らしい。
湯上りは、エアコンと扇風機がかけられており心地良い。アメニティも揃っており、冷水も用意されており快適だ。
2回目に宿泊した際には、世界遺産に登録されており、価格ばかり値あがり料理の質が落ちていたが、現在はどうだろう。宿泊しゆっくり入る値打ちのある温泉ではある。 今回民宿あづま屋へ宿泊し、この温泉を堪能させて頂いたが、同系列の宿という事で一言書かせて頂きたい。 民宿あづまや。案内された部屋は1階の奥の方になる。物凄くカビ臭い。 見ると、廊下の天井や壁は、カビで覆われ黒くなっている。マスクをして寝たがそれでもカビ臭さで眠れなかった。 次に風呂。湯船に浸かり見えたのが、床を横切っている排水路に、詰まっていたゴキブリ!!すぐさま飛び出て2度と風呂には入れなかった。 次にトイレの便器は、便で汚染したままで客を迎えている。 いかにどこもかもが清掃されていないか。もう情けなかった。 ある民宿を経営している人に、カビの事を愚痴った。「そんなんアカンやろ」と一言反ってきた。その言葉を聞いた時「そうやよな」と考えた。 どこの宿でもHPにはそんな事は一言も、そんな写真は全く載せてない。 部屋はカビ臭いですとか、布団がカビ臭いですとか、シーツはシミが付きタバコの焼け焦げがありますとか、便所は汚れたままですとか、風呂にはゴキブリやネズミがいるかも知れませんとか等々、一切載せて無い。 これってどうなのかなあ?と思う。仕方がない部分もあると思うが、今回民宿あづま屋のあのカビは酷かった。あれで宿泊業務をして良いのかと考えさせられるほど衛生上悪かった。あれで1万円はないよな。 旅館の方の温泉にばかり入らせて貰いに行っていたが、同系列の宿として改善して頂く事を願う。 アクセス例:近鉄大和八木駅より、路線バス新宮行に乗車し、湯の峰温泉下車、徒歩3分。 目の前にはつぼ湯があり、その上からは熊野古道へと続いている。
玄関を潜った瞬間から歴史を感じさせる建物
槙風呂も趣があり素晴らしい浴室ですが如何せん
湯温が高すぎ温湯好きの私は浸かれませんでした。
湯船も大きいので加水もままならず
もっぱら源泉のさまし湯を独り占め。
食事は地域の特色を生かした滋味豊かな郷土食で
大変美味しい料理でした。