約150年の歴史ある庄屋屋敷を移築したお宿
- 公開日
- 2019/01/20
- 最終更新日
- 2019/10/21
- 投稿者
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管理人総合評価
4.2
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ユーザーの評価(2件)
3.6
北アルプスの麓にある奥飛騨温泉郷、その中でも趣があってお洒落な温泉宿が多いのが福地温泉です。
以前、同じ福地温泉の湯元長座という温泉宿へ宿泊して気に入ったので姉妹旅館であるこちらのかつら木の郷はずっと宿泊してみたいお宿でした。
やっと息子が生後9か月になって少し落ち着いてきたこともあり、「我慢していた温泉巡りを再開しよう!」という事に。
そこで電話で下記条件を確認して宿泊することに決めました。
・赤ちゃんが泣いても大丈夫な部屋
・赤ちゃんと添い寝ができること
・赤ちゃんを寝せた後別の部屋でくつろげるようなつくり(次の間があるなど)
・赤ちゃんが入れる貸し切り風呂がある、または部屋に温泉が付いている
岐阜県へ来たのは久しぶり。もう10年ぐらいたっているんじゃないかな。
昔訪れたお宿や温泉をチラリと見たりしたけど、あまり変化なく相変わらず良い雰囲気のままで嬉しくなりました。
駐車場へ到着です。スタッフの方が駐車場までお出迎えをしてくださり、荷物などはほぼ持っていってくれました。
駐車場脇には小さな小屋があり休憩所になっています。
休憩所とはいってもただの休憩所ではなく大変凝った作りでかわいらしいです。
中をのぞくと囲炉裏まであり長い時間つい過ごしてしまいたくなるような素敵な空間になっていました。
この時期は寒いので利用する方はいないと思いますがあたたかくなったらここへ座ってお茶を飲んだら気持ちいいだろうなと思うような開放的で風が吹き込む気持ちのいい休憩所です。
駐車場から早速お宿へ向かいます。
約150年の歴史ある庄屋屋敷を移築した母屋は、到着したお客さんをもてなす重厚感のあるエントランスとなっており、黒い梁が交差する高い天井など「すご~い」などと言葉をこぼしながら見上げてしまうほど見事なものでした。
かつら木の郷の敷地はなんと4000坪もあるのだそうで、その敷地の中に、複数の平屋を通路でつないだような複雑で素敵な建物が建っています。
囲炉裏の部屋へ通されお茶を飲み、しばしホッとして部屋への案内を待ちます。
部屋までの長い通路の間にはいくつか談話室などもあり、本を読んだりゆったりとできる部屋が用意されています。
通路片面には雪景色、反対側にはなまこ壁の部分もあり細部まで凝ったつくりになっていました。
605欅家 古民家一軒家 1泊2食付1人30000円 子供3000円(どちらも税抜) 本間12帖+和室11帖+リビング12帖+囲炉裏の間12.5帖+露天風呂
部屋は色んな離れがありますが「古民家」という言葉に惹かれ、こちらの古民家一軒家の部屋にしました。
古民家というからにはそれなりに広くて雰囲気がある部屋なんだろうと想像していましたが入ってびっくり。
「え?こんなにすごい部屋なんですか?」「こんなに広い部屋を3人で使っていいんですか?」と驚きのあまりスタッフの方に聞いてしまったほど。
すご~く豪華で広いんです!
今まで宿泊してきた部屋の中で一番広かったかと思います。
この部屋も100年前の古民家を移築して部屋にしたそうで、重厚感あふれる空間に色に艶、すばらしい雰囲気でした。
本間の窓からは山々が見渡せ景色が抜群によかったです。
さらに夜にはライトアップされた青だるも見えます。
この時点でこれで30,000円だったら納得、というか安いなーとすでに感じてしまいました。
9人とか大人数で宿泊する方も多いようなので、その場合はすごく広い!って感じでもないのかもしれませんが、、、。
リビングの床材には削り模様が入ったものが使われており特別な印象を受けました。
ちなみに部屋は全て床暖房が入っていてまったく寒くなく、乾燥している感じもなくて快適そのものです。
落ち着くプライベート空間 箱庭風露天風呂
露天風呂は広く5~6人が入れそうな大きさで湯は透明、湯量も十分投入されています。
そんなに特徴がある湯ではないけど、すっきりとした爽快な湯でなかなか気に入りました。
お湯の味はわずかなミネラル感があり香りはほぼなし。
ちょうど適温になるように湯量を調節してくれているらしく、加水できるような蛇口がなくて息子を入れる時は扉の向こうにあるシャワーをひっぱってきて水を入れたので少々時間がかかって大変でした。
ただ普通の人は加水する必要はないのでこんな苦労もないかな。赤ちゃん連れならではの苦労ですね。
さて、ゆっくり温泉で楽しんだ後はお楽しみの夕食です。
大きな窓が並んだ通路を景色を楽しみながら歩きます。
食事処は個室です。
落ち着いた雰囲気で真ん中が囲炉裏になっています。
今回は赤ちゃん連れという事でお隣との間に1室空室を入れてくださるという配慮をしていただきました。そのおかげで少し泣いてもお隣に迷惑をかけることなくさほど気にせず快適に過ごす事ができました。
夕食 全11品 メインは飛騨牛炭火焼き
夕食は彩も美しく、品数も多い。
特に印象的なのはやはり飛騨牛の炭火焼き。囲炉裏でジュージュー焼きながら食べるのは楽しいしおいしいですね。
肉の部位はロースとの事だったけど脂が多いものと少ないもの、2つの異なるロースを食べる事ができさらに絶品だったのが大満足です。(※2つの異なる部位のロースというのは偶然にそうなっただけで普段から2種類にしているわけではありません)
その他、前菜はあたたかくはないけどから揚げが好みの味、岩魚は身がふっくらしていて塩加減もベストでした。
筍と木耳のおこげスープは鶏の削り節という珍しいダシを使った料理。ダシと味のバランスがよくとても美味でした。
ジュレを使った左写真の料理は変わっていてジュレにあまり馴染みのない私たちにはあまりわからなかったけど、凝った料理だなぁという印象でした。
ごへいもちは話に花が咲いて、つい目を離しすぎたせいで焦げてしまうという残念なことになってしまったけど、食べた事のある味噌の味がなんとなく懐かしいようなそんな味でした。
蕪のスープはかつおだしとトリュフが香るとろみのあるスープで、すっごい美味しい!と思ったけど結構量があって途中で飽きてしまうので何口か食べるだけの量にした方がいいんじゃないかなぁと思いました。
とってもおいしいのになんだかもったいないなと・・。
大浴場 優しい檜の香りに包まれた浴室
かつら木の郷には男女別の大浴場と貸し切り風呂が2つあります。
今回私は大浴場へは入りませんでしたが、木のぬくもりいっぱいの内湯と遠くに山を望める露天風呂がよいと聞きました。
貸し切り風呂も同じような作りで2つあるのですが、なぜか大浴場へ入る人が多いようです。
貸し切り露天風呂 「木船」と「石船」
貸し切り露天風呂は贅沢な作りで、大浴場を小さくしたような檜の内湯と木でできた露天風呂、石でできた露天風呂が各貸し切り風呂にあります。
よくある煩わしい予約やわざわざ鍵を借りるといった事はなく、空いていればいつでも入れるあたりもいいですね。
夜散歩 ライトアップされた青だるを見に散歩へ出てみました
部屋の窓から見える青白くライトアップされた青だるが気になって、湯上り散歩がてら見に行こうと散歩へ出かけました。
入口から外へ出ると、駐車場脇にあった休憩所の小屋もあたたかみのある黄色がかったライトが灯り、雪道を照らしているのがとても綺麗です。
道路へもポツリポツリとライトがありました。
青だるへ到着してみるとすっかりとライトは消え、静けさだけが漂っていました。
点灯時間があったんですね。まったく気にせずに見に来てしまいました。
部屋から見えた青だるはとっても綺麗だったのでせっかくだから見れる方は見に行ってみてください。
朝ごはん 全5品 山菜中心のメニュー
朝ごはんも夕食と同じ個室でいただきます。 かわいらしくチョコチョコと小さい料理が1皿に並べられ楽し気です。
飛騨の山の料理といった感じで山菜中心のメニューで煮物が充実していたかと思います。 全体的にご飯のおかずのようなものが多く、しょっぱい味付が多いです。 お米は富山の米で水がおいしい場所ということもあってとっても美味しく、なめこの味噌汁もホッとしました。 トマトジュースは地元のトマトを使ったものでサッパリした味でした。
朴葉味噌もご飯がもりもり進むしょっぱい味でした。
チェックアウトの後はお宿の外で息子にはじめて雪にふれさせてみました(^^) が、冷たくてパッと手をはなしてしまいあとは雪に興味を持たずに終了。もう少し大きくなったら興味もつかな? |
《かつら木の郷の良かったところ》
一番感動したのは部屋です。
広くて豪華で露天風呂もついていて大満足でした。
離れなのでもちろん赤ちゃんが泣いても大丈夫です。
床暖房も快適で部屋全体があたたかく気持ちよい温度に保たれていました。
温泉はあまり特徴のない湯でしたが、いがいとサッパリしていい湯だな~と思いました。
檜作りの内湯が雰囲気抜群で素敵です。
あとは食事の飛騨牛が絶品でした!
たまたまだったようですが、脂の多いところと少ないところの2種類を楽しめラッキーでした。
夕食は凝った料理が多くすばらしい内容でした。
赤ちゃん連れという事で、隣の個室を空室にしてくださった配慮もとてもうれしかったです。
ゆっくりと過ごしたい時にまた宿泊したいなと思います。
《かつら木の郷の良くなかったところ》
そんなに多くはありませんが、小さい事を言いますと部屋でコーヒーが飲めない事は私にとって結構不満な部分でした。
食後のコーヒーも出てこないので、コーヒー好きの私にはガッカリです。
接客についてはどちらかというと若いスタッフの方が多く丁寧にしようという雰囲気はあるものの、色々聞いてもわからないようで答えてもらえなかったのが残念に思いました。
立派だけど、接客が・・
日帰り入浴で利用。電話で問い合わせし予約。当日更に電話ではっきりとした到着時間を伝えた時「場所解りますか?」「いいえ」「バスの進行方向に3分程歩いて貰った所です」「進行方向ですね?」「そうです」と道を確認し高山駅からバスに乗り、福地温泉で下車。バスの進行方向に行けども行けども宿が見当たらない。この辺り大きなお宿ばかりだ。ゆりみ坂のバス停を通り越し橋まで来たが無い。
あれえ?と通りがかりの方に問うと「坂を上がった一番上」と教えられ、急坂を汗をかきかき引き返し、福地温泉のバス停を通り越してから要約見つかったのだった。
受付で女将さんに「男の従業員の方に、バスの進行方向へと言われたので、橋まで降りて行ってしまいました」と行ったら、男の人が突如顔を出し「進行方向ではなく、反対に引き返してと言いました。高山からですよね」と言ってプイと引き込んでしまった。
高山駅から行くと言ったのか、聞かれたのかどうだったのかは思い出せないが、確かに進行方向にと聞いた。
万が一、私の聞き違いであったとしても「それは大変でしたね。私の説明が行き届かなく申し訳ありませんでした」とでも言ってくれればこちらの気も治まるものの、そっちが勝手にこんな時間(18時過ぎていた)に来るのは新穂高からだろうと決めつけていたんじゃないのかと思ってしまう。
立派なお宿なのに、こんな対応では残念だ。
大浴場の木風呂は、湯底の板張りが素敵でハッとする。浴室全体が木で造られており、天井は高く太い梁が立派だ。和かく優しさを感じる湯船は、人を引きこむ。
が、湯船の素敵さに比べ、温泉が単調過ぎてがっかり。特徴の無い無色透明無味無臭のサラリとした湯だった。しかも熱いためゆっくり浸かって居られない。この雰囲気で冬に入れば良さそうだなと思った。
石造りの露天風呂は内湯よりはぬるく、夕食時で誰も入って来ないのでゆっくりできる。
日帰り入浴時間が14時半~20時といった時間帯なのである。料金は1000円だが、重厚な宿に於いて、日帰り入浴をさせて貰えるだけでもあり難いかも知れない<が、接客は大事だ。br />
アクセス例:JR高山駅・高山バスセンタ―もしくは新穂高ロープウェイより、路線バスで福地温泉バス停下車し、徒歩3分程。
福地温泉は人気の宿が揃っています。
立派な古民家の宿が多い福地温泉の中にあってひと際
広大な敷地を有している施設です。
幾度となくメディアにも取り上げられる
人気のある宿でもあります。
建物も大きく手入れもしっかりと行き届いており
相応の料金ですがそれに十分見合うだけの内容です。
食事については特段の美食家以外は十分満足出来ると思います。