唸るほどうまい魚介類がたらふく食べられる激安温泉民宿!
- 公開日
- 2019/01/15
- 最終更新日
- 2019/11/17
- 投稿者
- しおり
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管理人総合評価
4.2
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ユーザーの評価(1件)
3.6
海岸沿いの道から100mほど入ったあたりにある雲見温泉自涌泉。
周辺は旅館や民宿、民家などが密集しており小さな町ならではの小道や川沿いの風景はのどかで歩いているとどこか懐かしい気がしてくる。
民宿自湧泉の歴史は約40年だそうで現在は2代目の方が経営されている。
久しぶりに新鮮な魚介類をたらふく食べたくなり、料理の評判が良いこちらの民宿へ来てみた。
また伊豆は我が家からも近く、思い立って出かけるのにちょうどよい距離という事もある。
雲見温泉の前は何度となく通っているが宿泊するのは初めてだ。
宿に駐車場は一応あるものの、平日のみ車の駐車OKらしく、土日祝日はバイク用となってしまうとの事。
車で行く人は電話で確認してみた方がいいでしょう。
1泊2食付激安舟盛付1人6,800円+乳幼児1000円 6畳+3畳 トイレ付(ウォシュレット)
今回は魚介類を楽しみに来たので部屋についてはまったく期待はしていなかった。
1歳の子供がいるという事で角部屋にしてくれたようで、窓が多く部屋が明るい。
広さも申し分なく綺麗に掃除された満足な部屋だ。
私の民宿のイメージだと、6畳1間にちゃぶ台がちょこんと置いてあるものだったので(古いのかな?)いい意味で裏切られ嬉しくなってしまった。
唯一民宿らしいのは布団の上げ下げがセルフサービスなところぐらいかな。
綺麗なウォシュレット付トイレも付いているし致せりつくせりである。
いや~~~、、この値段でこの部屋でもう満足だなぁ、、、なんて思っていたわけだがこの後さらに感動する事になる。
あれ?間違えてないよね?と不安になるほど豪華な激安舟盛♪
とにかくとにかく!豪華!
あれ?私達の宿泊料金は6,800円で間違いないよね?大丈夫だよね?と
不安になってしまうほど豪華で品数も多い。
しかも豪華なだけではなくて味も唸るほどうまい!
特に美味しかったのはやはり刺身で、2,3日熟成させた旨味と歯ごたえのある刺身はただ切って出しているのとはわけが違う美味しさだった。
初代の方が仲買人をされていたそうでその為仕入れも良いという話だ。
他、シメサバの味噌和えも美味しかったしアサリの味噌汁はダシを出すために前日に作るらしく、食べた事のないほどのダシの味がした。
金目鯛の煮つけについては甘すぎずすっきりしていて絶品。
どうやら味醂を使わずに作ると身がパサパサせずしっとりするらしい。へ~~なるほど、、φ(..)メモメモ
感動の食事で思わず長い時間ご主人に色々と聞いてしまった。。、
せっかく来てくれるお客さんのために適当な事はできない!との思いからこんなにもすばらしい料理になったようだ。
すごいな~。
通常食事は部屋ではなく食事用の個室で食べるようだったが、子供連れという事で特別に部屋食にしてくれたらしい。
嬉しい気遣いに感謝感謝、、、。
男性用内湯(今回は貸切利用させてもらいました)
前日の夜、女性用の内湯へ入ったところ「あれ?循環?」とがっかりして部屋へ帰ったわけだが、温仙人に聞くと男性用はかけ流しだったらしい。
早速朝宿の方にお願いして男性用を貸切で入らせてもらえる事になった♪
男性用内湯は女性用よりも広く、4~5人が入れそうな浴槽。
海沿いによくあるタイプで、無色透明で塩分が強く入っていると汗が止まらない。
味は苦み+塩分といった感じだ。
この時期(3月)はすっきりとするような感じで気持ちよく結構長湯をしたが、夏場汗が噴き出してはちょっと厳しい温泉かもしれない。
アメニティは多くなく、ボディソープとリンスインシャンプーが置かれていた。
入れる時間帯だが、夜は21時までとかなり早い。
それだけがちょっと残念かな。(ちなみに朝は9時まで)
朝ごはん 美味しかったのは湯豆腐
朝ごはんは品数はそこそこ。どれも普通に美味しかったが特に美味しかったといえば湯豆腐だ。
味噌汁が蟹の味噌汁というあたりは嬉しかった。
≪民宿 自湧泉の良かったところ≫ |
お宿の方は愛想のいい方というわけではありませんが、子供がいるからと角部屋にしてくれたり、部屋食にしてくれたり、心遣いも嬉しかった。
このお宿は絶対リピートしたい!と思えるお宿です。
≪民宿 自湧泉の良くなかったところ≫
あえて言えば部屋の防音性が低いところでしょうか。
入口のドアが襖みたいな感じなので声が筒抜けです。
あとはお風呂の終了時間が21時と早い事。
80歳にもなられる女将さんがお一人で営まれているお宿とは、とても思えないくらいに綺麗にされ、そしてお料理も素晴らしい。
ご主人を数年前に亡くされているが、その後もお一人で民宿を続けられ「一人で何もしないでいるよりは、お客さんが来てくれ、お話ししたりする事で元気が貰える」と言われ、とても80歳とは思えないくらい背筋もピンとし、しっかりされている。
館内は小綺麗で、浴室も清潔感があり、料理は勿論美味しい。客数は減らしており「1日1組か2組しかとらない」と言われ、浴室も1つは閉鎖し、岩風呂1つを貸し切りで利用する。
伊豆に多いナトリウム・カルシウム・塩化物泉の温泉は、少量ずつ湯底注入されており、2つのカランは水と湯であり、源泉蛇口では無いと後で知った。
やや熱めの湯だが加水せず浸かれ、とても気持ちが良く、とても良く温まる。
温泉成分表を見ると、町内の幾つかの源泉を混合した温泉だったが、岩風呂の石には温泉成分が付着し緑色になり、湯の色も湯底の色に寄るものか紺鼠っぽい色に見えている。
そのためか、小さい岩風呂でも重厚感がある雰囲気がし、民宿であっても良い温泉だった。
夕食までに、海に夕陽が沈むのを見たくて、宿から数分の浜に出て左手の岩場を目指し、階段を登ると素敵な夕景が広がり大感動。
「6時半までには戻って」と言われていたので夕食に間に合うよう走って戻った。
部屋は2階だが食事は1階の別の部屋に用意され、テーブルの上には見事な舟盛やキンメダイの煮付け、カサゴの唐揚げ、エビの塩焼き、サザエなど海の幸が並ぶ。
女将さん見事!と思わず拍手。これらの料理を、出先の病院から夕方帰って来て僅かの間に用意されたのだった。
朝は朝食までに、昨日見られなかった富士山を見たいと浜へ。おー!富士山が!とても清々しく夫婦岩の遥か向こうにデーンと姿を表していた。「雲見の浜から見る富士山が一番綺麗だと言われている」と、女将さんが自信を持って言われていたままの富士山の姿が見られて感激した。いいなあ!朝起きてこの富士山を拝められるとは、何て素晴らしい浜なんだろう。これはお正月は常連さんで満杯だろうなと思った。
全くお歳を感じさせない女将さんが「雲見には嫁に行くなと言われたもんだったけど、来てしまった。女は皆、朝早くから海に潜ってテングサ採りをして、それを寒天にして。私も60代までは潜っていた」と話されていた様に、早朝、漁から船が戻った後、網の片づけ作業にいそしむ高齢の女性の姿を見かけた。やはり漁師町の女性は健康で働き者なのだと恐れ入った。
何度も言うが、とても80歳の高齢女性が1人で営んでいるとは思えないくらい綺麗にされた温泉宿で(掃除は手伝いに来て貰われているそうだ)お料理も良い。
いつまでもお元気で温泉宿を続けて頂きたいと心より願う。
アクセス例:修善寺駅より松崎行き路線バスで終点乗り換え、雲見ヶ浜行きバスで雲見温泉下車し、徒歩4分程(民宿街に入る)