温泉マニアに人気の上質なワイン色モール泉の温泉
- 公開日
- 2018/12/05
- 最終更新日
- 2019/09/09
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管理人総合評価
3.2
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ユーザーの評価(1件)
3
「温泉マニアの宿」と看板を出している湯元館はまさにマニア向けの湯治民宿。旅人、特にライダーに愛されている宿のようだ。
斜里駅よりそう遠くない場所にあるのにのどかな景色に囲まれている。
宿の中はお盆という事もあって旅人でいっぱい。
お客さん同士話をするのもあたりまえのようで、とても楽しかった。
やはり温泉好きが集まるのか、ここに宿泊していた人とは次に訪れた温泉や各地の温泉で「あ~また会いましたねぇ」と度々出会う。
あたたかいアットホームな宿が好きな人にはお勧めの宿だ。
宿は民宿にしては大きく、旅館にしては小さい。
外観民宿で中は湯治宿といった感じだ。
宿の前には何十台も停める事ができそうな大きな駐車場がある。
その駐車場内には何の工場かはわからないが2つ工場らしき建物が建っている。
そして宿のとなりには宿の方達の寮であろう近代的なアパートがあった。
【設備】
長期滞在向けに共同冷蔵庫、洗濯機、自炊の為のキッチンなどが備え付けてある。
私達はたった一週間だったが洗濯をするのに大変役立った。
洗濯機はたしか一回100円。
【部屋】
部屋はテレビと机、暖房、たたんだ布団が置いてあるだけだった。 壁は薄く、外の声は丸聞こえ、中は木造で、まるで張りぼてのようだった。だが私には十分すぎるほどで満足できる設備。
【夜ご飯】
食事は肉厚のホッケの焼魚と刺身類、肉じゃがなど2食付5000円とは思えないおいしい食事。
到着が遅れ、食事の時間もずれたにもかかわらず温かい食事を出してくれた。
食堂は広く、他のお客さんはお酒を飲みながら食事が終わった後も楽しそうに話をしていた。
【岩風呂】
期待の温泉へ行ってみると赤い!本当に赤ワインの色だ~!と感動!他のモール泉にも行ったけどこっちのほうが濃いようだ。といっても低張性なのだが・・う~~ん満足!
モール泉とは、植物が土の奥底へたまり、地熱で暖められて醗酵した有機物を含む温泉の事。
肌がスベスベになると言われている。
モール泉はとてもめずらしく、十勝とドイツ南西部にしか存在しない。・・・と言われているが沢山あるらしい^^;
【男女別 内風呂】
こちらは熱い!湯船が小さいせいなのが湯もみをしてみたがまったく入れる温度ではなかった。
しかたがないので水を入れる事にするが、この水は蛇口ではなくジェット噴射のような勢いで一気に冷ます事ができる。
ここもなかなかいいお風呂だが私のお気に入りはやっぱり岩風呂かな。
あの贅沢で大きな空間を貸切でゆっくり入れるのはこの上ない幸せ。
【朝ご飯】
セルフサービスのバイキング形式となっていて、食べたいだけ食べる事ができるし、思ったより品数も多い。コーヒーとお茶はインスタントだが、カウンターへ常時用意されていて嬉しいサービスだ。
【初めて食べた!】
納豆を取って蓋を開けたらなんとヒジキ入りの納豆!
これは初めて見る(食べる)納豆だ。
ちょっと感動!北海道ならでは?
宿の前には広い駐車場とその奥には馬が二頭、犬が見ただけで4匹(もっといるかも)飼われている。
おばちゃんとなが~く話をさせていただいたが、「馬飼ってるんだよ」とおばちゃん、「へ~~何用の馬ですか?」と私達、 「・・何もしないよ、あの馬はペット、ペット」 とおばちゃん・・・だそう。。(笑)
金のかかるペットだと笑って言っていたおばちゃん。明るくて楽しい人だった。
今回の北海道旅行の宿泊した宿ででいっちばーん気に入ったのがここ湯元館。何泊もしたいほど和やかな宿だ。
ぬるすべの黒湯
網走海岸を眺めながら走る列車は知床斜里駅へ着いた。駅前のコンビにへ寄り「歩いて行くのですか?」と言われながら周辺地図を貰う。
まず渡る橋は河口にあり、遠く知床海岸が見えその右手は遙か知床連山へと繋がっていた。
今年の北海道はとても暑く、吹く風が僅かばかり涼しさを伴っているが、陽射しが強い。
何も無い国道をひたすら歩くのは辛いものがある。海抜2メートルの標識を横目に、ひときわ高い斜里富士を眺めながら、畑しかない延々と続く暑い道を歩いた。
やっと看板が見え広い駐車場があり、温泉のある本館と旅館部は道路を挟み隔てており、私が泊まる湯治棟は宿とは解らない2階建てのプレハブだった。
案内された部屋は臭っさ~!最近では稀である煙草臭さが充満した部屋だった。
共同キッチンも同じく臭い。匂いは慣れるとは言え、果たしてこの部屋で寝れるかどうかは不安であった為、他の部屋を見せて貰ったら、比較的匂いのましな部屋があり、そっちに変えて貰った。
その部屋は角部屋で広く、パイプベッドに扇風機とテレビが有り、壁には石壁がデザインされたベージュ色のビニールクロスが貼られていたので、比較的明るく感じられた。何も無いよりましかも知れない。
陽射しが入り暑くて居られないので、扇風機を回しカーテンを閉め、夕方まで温泉のある本館で過ごす事にした。
浴室はリフォームされている様で2つに分かれ、1つは、源泉を加水した浴槽に手すりを付け
入りやすくした浴室で、洗い場には何台かシャワーが設けられており、日帰り入浴の方は皆さんこちらの浴室を使われていた。
もう1つの浴室が、昔からある源泉浴槽で、熱めの源泉が僅かずつ掛け流されていた。
女性用は岩風呂では無く、壁に付いた長方形の石風呂であったが、男性用はどうなのかは知らない。
その湯船にはワイン色では無い、真っ黒い湯が張られており、微かに炭の香りがした。
源泉のみの浴槽であるが、それ程高温泉では無かったので、そのまま浸かれた。
誰も来ず1人静かに温泉を楽しめるが、ナトリウム泉でもありすぐ温まって来るので、出たり入ったりを繰り返す。寒い北海道でこの温泉に浸かるのは気持ち良いだろう。
上がってからは、休憩室というものが無いので、ロビーというか誰も居ない食堂でしばらく時間を潰していたら、夕刻仕事を終えた方達が食事を摂りに来られたので退散した。
ビジネス利用としてあの湯治棟は利用されている様である。
本館は旅館として運営されている様で、素泊まりもあるが以外に高かった。
部屋に戻りしばらく過ごすと、マイ部屋の様な感じがしてきて、これはこれで何だかいいかも知れないなと思う様になったのだった。
アクセス例:JR知床斜里駅より徒歩25分程。