自家源泉が豪快に掛け流し リピーターの多い旅館
- 公開日
- 2018/10/23
- 最終更新日
- 2019/09/19
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管理人総合評価
3.8
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奥日光湯元温泉で貴重な自家源泉を持つ小規模な旅館「美や川」へ宿泊してきました。
評判が高く、温泉は全て貸切で入れる事からリピーターの多い旅館です。
明治末期よりの営業だそうですが、昭和3年の火事により関連書類が焼失し詳細は不明となってしまい、昭和11年以降の写真しか残っていないとのこと。
現在は4代目となり歴史がありそうに見える建物はまだ築20年ほどとなるそうです。
当初建て替えで考えていたらしいのですが、建築基準法が変わり、30人以上、3階建ての建物だと外階段を付けたり、スプリンクラーを設置したりしなければならないという事で様々な設備は新築よりもコストが大きくなってしまう事から10部屋に縮小し、そこからさらに少しずつ減らして2012年12月に温泉暖房という設備を入れた事で今の規模5部屋に落ち着いたそうです。
雪で到着の時間が18時半と遅くなってしまい、夕食の時間も19時からに遅くしてもらいました。
電話で雪の状況を確認した時に「チェーンは当然用意されていると思いますが」といういい方をしていたのでなんとなく感じがよくないなと感じました。
到着してみて女将さんに出迎えられてからはとても感じのいい対応でした。
エントランスはクリスマスムードで、かわいらしい雪だるまの人形が飾れています。
荷物は部屋まで運んでくれました。
お宿の中は全て畳敷きで綺麗で足元も暖かいです。
間接照明をふんだんに使っており、やわかい照明に包まれています。
1泊2食付2名1室1人22,470円 和とツインゆったり特別室「のあざみ」 8畳+10畳和洋室 ツインベッド、トイレ、洗面、シャワー室付(とちぎ和牛ブラン)
今回宿泊した部屋は特別室の「のあざみ」というちょっとリッチなお部屋。
もう1段階上の温泉付きの部屋もあったけど、貸切風呂がたくさんあるし温泉は付いていない部屋にしておいて食事を豪華にグレードアップしたほうがいいね、という事で決定しました。
部屋は温泉暖房がしっかり効いていてまったく寒くないし乾燥する事もなくとっても快適。だいぶ凝って作られた内装で、天井から壁からお洒落に演出されています。
アメニティの充実は他にないほどで、女将さんの細やかな心遣いが感じられました。
ベットの背面は海底をイメージした壁に照明が入っていてお洒落。
1つ不便だったのはWIFIが部屋で入らなかった事。
廊下にはアンテナがあるのですが部屋まで入りません。
浴衣が選べるのも嬉しいサービス♪ 男女各2種類置いてありました。 かわいらしい浴衣にちょっとテンションあがってます。 |
さて、早速自家源泉の温泉へ!温泉セットの籠を持って貸切風呂へ向かいます。
お風呂の場所は1階に2か所自家源泉の内湯があり、2階に部屋と露天風呂の貸切風呂が2か所あります。
内湯の入浴中と書いたプレートは1階のエントランス前に置いてあり、このプレートを持って行って、貸切風呂の入口へかけて自由に入浴ができるシステムです。
芯のある硫黄臭がくせになる ザバザバドバドバの自家源泉
貸切で入る事のできる内湯2か所、どちらも趣があり綺麗で広いです。
湯船は何か所かで区切られていて少しずつ温度が下がっています。
ただ、それでも源泉48.7度がこれだけザバザバと投入されているので加水せずには入れないのが残念。
内湯2か所で利用されている源泉は敷地内から湧いている2本の自家源泉で、その他に引いている共同源泉は露天風呂2か所で利用しているらしいです。
共同源泉は昭和25年から引き湯を開始したそうで、もし万が一自家源泉に何かあった時のために引いていると言っていました。
お湯の印象は共同源泉よりも白っぽく、芯のある感じの硫黄臭に苦みのある硫黄味でいいお湯です。
このザーザー投入されて、湯船からザーザー流れていく感じがたまりません。
こちらはもう1か所の内湯です。
何故かこちらの方が源泉投入量が少ないです。(それでも十分入っていますが)
内湯から出てエントランスあたりに冷凍庫が置いてあり、湯あがりにどうぞというのがまた嬉しいですね。
もちろん遠慮なくいただきました。
おかず12品+オプションで付けたとちぎ和牛石焼き 良質な素材に工夫を凝らした料理の数々
今回は奮発してとちぎ和牛のプランを付けたので夕食をすごく楽しみにしていました。
さしの入った肉が目の前に並んだ時は久しぶりの肉という事もあって?
「おぉ~~すごい肉だ!」と喜ぶ喜ぶ。。
全体的にボリュームは多めで良質な素材を使って工夫を凝らしているなと思うような料理の数々。
楽しみにしていたとちぎ和牛は脂にうまみがあり、3種類のタレ(甘めの焼き肉のタレ、おろしポン酢、塩と胡椒)が選べておいしくて楽しかったです。
松茸おこわは香りは少ないものの、味は好みでした。
その他はトロ鰹は野菜が多すぎて味がわかりにくかったのが残念。
クリスマスが近いということで特別にクリスマスバージョンのデザートを作ってくれました。
これがかわいらしくて美味しい!
一緒に出てきたコーヒーの味も香りがしっかりしていて好みでした。
白和えは濃厚な豆腐の味が印象的だったし、鴨は燻製の香りがよかったです。
生ゆばもワサビがアクセントになっていておいしかったです。
蒸しものは胡麻豆腐が少しボリュームが多すぎたけど味はGOOD!
炊き合わせは名物(地元の料理 日光)の湯葉の揚げ巻は珍しい食感、稲庭うどんはやや柔らかめだったけど、カツオのダシがよくきいていて好きな味でした。
恐らく稲庭うどんがあるからないのかな?とは思うけど、味噌汁があったらよかったな~なんて事も思いました。
ピリッとした空気の中で青白いにごり湯で目を覚ます
朝は2階にある貸切露天風呂へ。
外は雪がありピリリとした空気、まだ寝ぼけていた頭で入浴したけど、あっという間に目が覚めました。
内湯の源泉と違い、露天風呂は共同源泉を利用していてこちらの方が白にごりというより青白いにごり湯といった色をしています。
浴感もフワッとしていてこちらの方が柔らかいかな。
おかず6品+デザート とろけるような豆腐鍋に感動
朝ごはんの量はほどよく、多くもなく少なくもなくといった感じです。
魚の焼き方などもよく、中がジューシーに仕上がっていました。
食事の中で一番感動したのが豆腐鍋。
朝ごはんに湯どうふが出てくるお宿は多いけど、こんなにおいしいのは初めてです。
ゴマだれも味に深みがあって相性抜群でした。
豆腐鍋はしゃぶしゃぶ用の豚肉が付いていて豆腐鍋が豆乳のようになったところに付けて食べるのが絶品。 最後は雑炊にして完食です。あーおいしかった。
食後は2階にある休憩室でちょっとゆったり。
コーヒーや梅こぶ茶などが自由に飲めるようになっていて嬉しいサービスでした。
栃木県のエコモデルになっている温泉暖房で、大学と一緒に研究を進めているそうです。
女将さんやスタッフの方達は外は雪だというのに半そでで過ごし、風がでる暖房ではないので乾燥することもなく、部屋の隅から隅まで全て快適。
今までに体験したことがないぐらいな快適具合で驚きました。
従業員を多く、いいスタッフを抱えてやっていくのは大変なので、家族+アルファでやっているらしく、この時はワーキングホリデーで来ている台湾の方と近くのパートさんだけでした。
女将さんはとても勉強熱心で、奥日光湯元温泉の女将達で集まってここでしか買えない地酒を作ったり、良いとされている旅館へ研修へ行ったりといった活動をされているそうです。
お姉さんがドイツの方と結婚されているそうで、色々と相談しヨーロッパの古き良きものを大事にする考えなども参考にされているとか。
まだまだこれからももっと良くなりそうな旅館だなと思いました。
≪ゆ宿美や川の良いところ≫
全てのお風呂が貸切で時間制限もないのでゆっくり入れる。
お風呂あがりのアイスキャンディーも嬉しい。
お風呂セットの籠や化粧品などのアメニティ、かわいい浴衣などなど女性ならではの細かい心遣いのあるもてなしがすばらしいかったです。
温泉暖房も快適でなかなかないほど気持ちよく過ごしました。
接客はおもてなしと言うよりはアットホームで親近感のあるような感じです。
これに関してはいいところかよくないところかは人次第かな?
≪ゆ宿美や川の良くなかったところ≫
廊下にアンテナはあるのですが、wifiが部屋で入らないところが不便でした。
温泉暖房の調節の仕方がわからず、寝る時は熱くて窓を開けて寝た事。
夕食で汁ものとして味噌汁がほしかったです。
あとは時間に厳しい感じがあったところ。
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