十津川の深い山奥に湧く、指折りのヌメリ感のある温泉
- 公開日
- 2018/10/17
- 最終更新日
- 2019/09/10
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管理人総合評価
4
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ユーザーの評価(4件)
3.2
十津川村には泉質の違う3つの温泉が点在する。十津川村最古 550年の歴史を持つ湯泉地温泉、最も多くの旅館が集まる十津川温泉、そして湯治として古くから愛されているここ上湯温泉。
十津川村では、04年6月28日、奈良県庁にて十津川村 更谷村長が「村内すべての温泉施設が100%源泉掛け流しである」という「十津川村源泉掛け流し宣言」を行ったという事で有名になった温泉でもある。
周囲を山に囲まれた大自然の中、神湯荘、温泉保養館はポツリと建ち並ぶ。
私たちが今回宿泊を決めたのは温泉保養館。神湯荘よりほんの少し安く宿泊ができます。
1泊2食付 8畳 休前日宿泊 温泉保養館 土曜日泊13000円
部屋は8畳と程よい広さ。到着が遅い時間となり部屋へ行くと既に布団が敷いてある状態だった。
温泉保養館は湯治用と聞いていた為、もっと簡素な部屋をイメージしていたが立派な部屋に驚いた。
冷蔵庫には温泉で作られたというコーヒーゼリー、テーブルには女将さん手作りの和菓子とお茶が用意されいたせりつくせりのもてなしに嬉しくなる。
貸切内湯
温泉保養館内へは貸切内湯が2つあり、いずれも3~4人入れるほど貸切風呂にしてはめずらしく広めに造られている。 |
一般家庭にあるような貸切風呂を持つ旅館が多い中、手足を思い切り伸ばしきる事ができる貸切風呂はありがたい。
シャワー・カランも3つずつ備え付けて有り、ご家族で入浴するのにも最適である。
温泉を使った料理と暖かいもてなし 食事が宿の姿勢を雄弁に物語る
食事は全て温泉を使用し作られたとても手の込んだ料理の数々が机に並ぶ。
食事の時間を過ぎての到着となってしまったにもかかわらず、暖かい料理を次々と運んでいただいた上に女将さん自ら食事の説明をしてくれるのにはとても暖かいもてなしを感じた。
特においしかったのは猪肉の鍋。猪の肉は臭みが強く、今までおいしいと感じたことがなかったが、まったく臭みを感じずむしろ一番おいしいと思った料理が猪鍋だった。その他の料理も全てがとてもおいしかったがやはりおかずを引き立たせている温泉で炊かれた黄色に染まったご飯の存在が大きい。
今まで色んな宿に宿泊したが小櫃のご飯がほとんどカラとなったのは初めてだった。
ただ一つだけささいな点で言ってしまうと料理を食べる部屋。立派な部屋だというのに何故この机?
こういった雰囲気の机も好きではあるが、部屋が立派なだけに少しだけもったいないと感じてしまった。
加水・加熱をしていない100%源泉掛け流し
食事後、早速温泉へと向かう事に。
まず人気だというランプの貸切露天へ向かったが先客有りの為男女別の露天風呂へ。
宿泊の部屋はほぼ満室という事で混雑を想像していたが着いてみると誰も見当たらず貸切状態。
この静寂な空間を一人で堪能できるという贅沢感を味わうことに。
露天風呂は隅々まで掃除が行き届いており、湯も綺麗。早速足をつけてみると熱い・・すごく熱い。
身体が冷えているのだろう。それを我慢しながら浸かると熱さが序所に和らぎ湯の質を楽しむようになった。
熱くなったら上がって自然の冷たい風を肌に感じる。少し冷えたらまた湯に身を沈める、を繰り返し身体の芯まであたたまった頃、部屋へ帰って1杯飲む。極楽気分でこの日は早くに床へついた。
※夏季のみ加水することがあるそうです。
水の神 男性用露天風呂
男性用露天風呂は川沿いに有り、小さな橋を渡って向かう。
女性用の露天風呂より造りが良く自然に囲まれた造りという話。私は実際に見ていない為コメントできず・・。
露天風呂へはシャンプー・リンスが備え付けられているがシャワーはなく、水道も湯はでない。洗髪するなら内湯を使用した方がいいだろう。脱衣所へは日帰り用の鍵付ロッカーもある。
朝は早くに起きる事ができず、朝風呂にも浸からずそのまま朝ごはんへ。 |
そしてやっぱり温泉で炊いたご飯をいつもより多く食べてしまうのでした。
食事後そのまま貸切露天風呂へ。 |
ランプの湯 貸切露天風呂
神湯荘で最も人気が高い貸切露天風呂はランプの湯。結局私たちはいつ行っても貸切状態の為、一度も入浴することはなく残念に終わってしまったが夜はランプの灯火のみで入浴できるという露天風呂を入浴時間終了後写真だけ撮らせていただいた。しかし不思議に思ったところは若いお客さんのみだった事。温泉よりむしろ貸切風呂を目的としたカップルが多いようだ。
上湯温泉 川沿いの露天風呂(源泉近の超新鮮湯)
川沿いの露天風呂は神湯荘より5分ほど下った場所へ位置する。以前はここにキャンプ場があったという事だが台風で露天風呂が流され、キャンプ場も閉鎖、しばらく工事中だったらしい。 |
公共の日帰り温泉だったところ、今は作り直され神湯荘の宿泊客専用となっている。
それは何故か、という事を尋ねてみると、条例で新しく公共の温泉を作ってはいけないという決まりができた為という事だ。
ここ上湯温泉の露天風呂は神湯荘へ引いている源泉湧出場所でもあり源泉が湧いたそのままの新鮮な湯へ浸かる事ができる。やはり神湯荘まで引いている湯とはあきらかに湯の鮮度が違い、ヌメリ感も強い。
ヌメリ感のある湯が多い紀伊半島であっても指折り数えるほどのヌメリ感があると言えるのではないだろうか。
トロトロ湯!
お湯だけを味わうために、立ち寄ることをオススメします。あまりない質感のお湯です。透明なのにトロトロしてます。川沿いの露天はクローズで入れませんでした。お湯は最高なんですが、建物や温泉の雰囲気はもうひとつでした。
トロントロンのお湯。
奈良県 十津川村 上湯温泉 源泉近くの露天風呂に日帰りでお邪魔しました。
ここはお湯がトロントロンです。かけ湯だけでも分かる程です。湯口近くは湯の花が舞ってます。
いい湯で景色もいいんだけど、コンクリートの湯船は残念かと思う。
是非とも源泉大露天風呂に入りたい。
川沿いの源泉大露天風呂は以前の災害で破壊され
訪れた当時は未だ復旧されておらず入浴出来ませんでした。
現在は復旧しており近いうちに又訪れたいです。
まん前山のホタルの宿
2019年6月宿泊。蛍の時期に十津川~川湯温泉へ。上湯荘の蛍は、数年前の台風でカワニナが流され一時全くいなくなったが、宿の方達がカワニナを撒き3年程かけ現在の状態まで回復。
源氏蛍が宿を少し下った川辺から飛び交い、更に下って行くともっと多くの蛍が見られます。
6月上旬から飛び始め6月いっぱい頃まで見られるそうですので、蛍を見たい方お早めに!
ヒメ蛍のピカピカチカチカより、源氏蛍のほわほわ~んランデブーのほうが郷愁があっていいなあ~。真っ暗なので懐中電灯は明るい物を選んだ方が良いと思います。貴重な蛍体験です。
温泉ですが、川沿いにある露天風呂が、源泉が一番近くダントツに良い!
ここだけが日帰り入浴風呂でもあるという、宿泊者には何だか遠いしちょっと残念なような・・まあ日帰り入浴時間帯より前後1時間ずつは長く利用できますが、それでも8時~18時まで。
この湯のみが、硫黄のような焦げたような香りがし、珍しいベージュ色した湯の華が、綿ぼこりの様に浮かんで、触るとジュル。
析出物で湯底も湯船の縁も全て淡いベージュ色にコーティングされていなければ、ここも他の湯船と全く一緒の、コンクリートに石をところどころ埋めた岩風呂であるのですが、この湯船だけ何だか別のものに見えます。
男性用は川沿いの屋根なしですが、女性用はちょっと変わったコンクリートの箱の中、良いように言えばモダンとも取れるような、半露天というかコンクリートをくり抜いたような大きな窓が造られており、そこから緑が見えるのがいい。朝入ると、光の加減で湯船にもゆらゆらと緑が揺れ、湯の濃厚さが伺えます。
そうなんです。湯がとろりとしているのです。超ヌルヌルでとろーっとした感じは、やはりこの川沿いの露天風呂だけ。気持ち良さが断トツ違うのです。香りがあるのも湯花があるのも新鮮だからなんだと思います。この湯は良かった。
この他に露天風呂が男女1つずつと、貸し切り露天風呂が2つ、内湯が男女別にありますが、何が残念って、浴槽が全て同じ。1つとして木造とか容が違うとか・・そう言ったものが無く、入っても入ってもまたこれかって思ってしまう。
内湯に関しては、浴室自体が古く、壁にはカビだか汚れだかが多く付着しており、安っぽいホテルの古びた浴室の様に感じサッサと出た。
数ある露天風呂に関しても、簾で囲われているため、上を向いて緑を見る以外無い。
それでもまだ、桧の露天風呂とかなら、風情もあったり、落ち着きがあったり、和らかさがあったりしてゆっくり入りたくもなるが、重ねて書きたい。全て岩風呂にコンクリートの湯底に石を所々埋め込んだという、簡単で強いと言った実に味気ない湯船ばかりだった。1つくらいならいいけど・・。
引湯されていてもヌルヌル感は強く、ナトリウムに炭酸水素というベストマッチな湯であり、浴後の肌はしっとり。まずまず気持ち良かったが、何度も書くが川沿いの露天風呂とは湯の印象が違う。
料理はサンマの炙り寿司が臭くて食べられなかった。朝食の温泉粥は美味しかった。
これで平日1人1泊2食17000円を思うと料理は3となる。
部屋は広く布団は敷いてくれてあった。冷蔵庫もあり、冷茶と桜餅が用意されていた。
まん前は山。濃いグリーンに包まれている。春は桜が見られ良い感じかなと。
この辺りは大雨の多い所でもあり、数日前も雨で土砂崩れが起き、道路が寸断されまだ修理中で、辛うじて送迎してくれている。自家用車では6月中旬現在龍神方面からのアクセスとなる。
山、山、山の中、といったちょっと祖谷にも似たような風景が広がる、十津川温泉郷。川の水が珍しいコバルトブルーで大変美しかった。
途中には谷瀬の吊り橋や、湯泉地温泉へ向かう道へは美しいブルーの川を眺めながらの散策や、熊野古道や瀞峡、那知の滝以外にも、湯の峰温泉、川湯温泉、龍神温泉なども近くにあり、折角来られたなら、奈良・和歌山の境にある秘境温泉巡りを、車でなら楽しんで頂けるかなと思います。
アクセス例:近鉄大和八木駅より、日本で一番長い路線バス新宮行きに乗り、十津川温泉下車。16時14分到着便のみ送迎あり。 画像5.十津川温泉バス停前の川