旅館入口
玄関
建物は若干塗装が剥げていたりし、古めかしさが否めない。ペンション風の建物。
雑多な雰囲気の受付
宿泊者用のお食事処
館内にはお食事処という暖簾がかかった部屋がある。
こちらはおそらく宿泊の方用の食事処だと思うが、あとで知ったのだが、ここでは姉妹店で「つつじ」というレストランもやっていて漁港が近いという事もあり安く新鮮で美味しい魚介類が食べられるそうだ。
函館名物イカ刺なんかもあるとか。
レストランをやっている事もあり、宿泊の料理の方も新鮮な魚介類が期待できそうだ。
通路
男女別温泉入口
脱衣所
石鹸が使えないという表示
脱衣所はシンプルそのもの。浴室前には「石鹸は使えません」の表示がある。
酸性なので石鹸は泡が立たないので使えない、という意味なのだろう。
まろやかで最高に気持ちいい、北海道屈指の酸性湯
内湯 女性用
湯船には外から注がれる光でキラキラとした湯がめいいっぱい注がれており、窓の外の新緑より少し深い緑となった草や木が湯面へうつりこみとても綺麗だ。
源泉投入量は約50ml/分
湯に浸かると「酸性」「酸性」というイメージを持って浸かった事もあり、余計にまろやかさに驚く。
ぬるめでだいたい39度ぐらいというのがさらにまろやかさを増しているのだろう。
源泉投入量は約50ml/分ぐらいだろうか。この浴槽には十分すぎるほど投入されており、静かに身を沈めていると湯が流れ落ちる「ザザ~~」という音だけが聞こえてくる。
源泉を飲んでみると、強烈な味! 酸っぱいし苦いし鉄の味もするしエグミもある。とてもゴクゴク飲める味ではない。
木と酸がまざったような不思議な香りがした。
ザザー、と流れ落ちる湯
浴槽には白い小さな湯の花が無数に舞っている。
酸性のためか浴感はキシキシする感じで角質がとれるような気がした。
湯上り、この強烈な泉質のせいか、かなり身体がドッと重くなった。
ぬるくてつい長湯をしてしまいそうだったが、次があるからとそこそこであがっておいてよかった、、、。
桶に湯を入れてみた 少し黄色っぽい
洗い場は蛇口のみ
イメージしていた酸性の湯とはちょっと違い、複雑で濃厚でさらにまろやかなこの湯はとても気に入った。
近くへ行ったらまた寄りたい温泉だ。
というか、女将さんは明るくやさしそうな方だったし、料理も期待できそうだし宿泊してみるというのもいいかもしれない。
平均: 1 レビュー
Sep 24, 2019
去り難い気持ち良さ、恵山の恵みの湯
2019.9月宿泊。アルミニウム含有と言うだけで、私の中では霊泉と思えるくらい稀で、痛みに特効する様な気がする温泉だ。蔵王温泉、二階堂微温湯などがそうであり、ここ北海道でその様な温泉に出会えるとは意外だった。
同様に酸性泉で、目に入ると物凄く痛く、目やにがくっついているように目が開けにくくなるので、顔を洗うのは注意が必要だったが、それ以外は素晴らしい泉質で、微温湯の冷泉が温かくなり出て来ているような感じだった。
とても柔らかい湯は、肌にシトッとする。凄く気持ちが良く、40℃程の湯温のためゆっくり入れるが、それでも上がったらまた入りたくなるような温泉であった。
数年前にコンクリートから木に換えた湯船は、泉質により薄っすら黄色くなり、柔らかさを添えている。幅広の淵、床も木造りであり、ゆったりする。
湯の色は、薄い黄色に僅かにグリーンが入っている様な淡い色で、美しい透明の湯である。
香りが一言では表せないような不思議な香りで、硫酸塩泉由来の木系に微かに油臭がしていた。味はかなり酢っぱ苦い。
湯口には、白や緑の析出物が固着し、壁は建てて90年程の間に、全体が温泉成分で黄茶色ベタベタとなり、一部は茶色と変化している。
酸性・含鉄・アルミニウム・硫酸塩泉、溶存物質4923㎎、メタケイ酸263㎎と言う素晴らしい泉質は、非常に良く温まり汗が出る。
恵山から、120ℓ/分の自然湧出泉を2km引湯している間に適温になり、湯船に注がれている。湯船の端からはザアザアと溢れ出す音が途切れる事は無い。源泉100%24時間かけ流しの温泉だ。ただ冬季(11月末~ゴールデンウィーク前まで)は湯温が下がり過ぎるため休館しているそうだ。
料理は海のものがずらっと並び、10品中7品が海鮮物だった。夕は部屋食で朝食は食堂。
これで1人1泊2食8000円台というコスパも良い。
そして気持ち良かったのが浴衣と寝具。全てに糊がバリっと効いており非常に気持ち良く、勿論ぐっすり眠れた。包布や枕カバーまで糊がしっかり効いている宿は少なく、最近の自分は、この糊がかけられた寝具というものに、凄く清潔感とさっぱり感と郷愁を感じ、見ただけで気持ち良く眠れる気がする。
広い部屋の窓からは遠く海が見えていた。
建物は簡素でビジネスホテル風。恵山への登山客や、今は地熱発電の試掘中だそうで工事関係の人が利用されている。昔は湯治の人も多かったとの事で、納得の温泉である為、マイナーである事が非常にもったいなく思う。70代のご夫婦で経営されており「もう自分たちの代で閉めてしまおうと思っている」と言われ寂しい限りである。こんな良い温泉、良いお宿が本当にもったいないと思う。
「お天気がいいから山まで行ってみませんか?」と女将さんが声をかけて下さり、翌朝発つ前に御主人が車で恵山へ登って下さり、津軽や下北半島が見える素晴らしい景色を見せて頂いた。恵山温泉の地獄には遊歩道が設けられていた。恵山と言う名のとおり恵みの山なのである。
恵山から湧く神秘の湯は何とも恋しく、また入りたくなる温泉だった。
アクセス例:JR函館駅から路線バス恵山行きで恵山登山口下車(2時間1580円)送迎あり。
車なら函館から45分程
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去り難い気持ち良さ、恵山の恵みの湯
2019.9月宿泊。アルミニウム含有と言うだけで、私の中では霊泉と思えるくらい稀で、痛みに特効する様な気がする温泉だ。蔵王温泉、二階堂微温湯などがそうであり、ここ北海道でその様な温泉に出会えるとは意外だった。
同様に酸性泉で、目に入ると物凄く痛く、目やにがくっついているように目が開けにくくなるので、顔を洗うのは注意が必要だったが、それ以外は素晴らしい泉質で、微温湯の冷泉が温かくなり出て来ているような感じだった。
とても柔らかい湯は、肌にシトッとする。凄く気持ちが良く、40℃程の湯温のためゆっくり入れるが、それでも上がったらまた入りたくなるような温泉であった。
数年前にコンクリートから木に換えた湯船は、泉質により薄っすら黄色くなり、柔らかさを添えている。幅広の淵、床も木造りであり、ゆったりする。
湯の色は、薄い黄色に僅かにグリーンが入っている様な淡い色で、美しい透明の湯である。
香りが一言では表せないような不思議な香りで、硫酸塩泉由来の木系に微かに油臭がしていた。味はかなり酢っぱ苦い。
湯口には、白や緑の析出物が固着し、壁は建てて90年程の間に、全体が温泉成分で黄茶色ベタベタとなり、一部は茶色と変化している。
酸性・含鉄・アルミニウム・硫酸塩泉、溶存物質4923㎎、メタケイ酸263㎎と言う素晴らしい泉質は、非常に良く温まり汗が出る。
恵山から、120ℓ/分の自然湧出泉を2km引湯している間に適温になり、湯船に注がれている。湯船の端からはザアザアと溢れ出す音が途切れる事は無い。源泉100%24時間かけ流しの温泉だ。ただ冬季(11月末~ゴールデンウィーク前まで)は湯温が下がり過ぎるため休館しているそうだ。
料理は海のものがずらっと並び、10品中7品が海鮮物だった。夕は部屋食で朝食は食堂。
これで1人1泊2食8000円台というコスパも良い。
そして気持ち良かったのが浴衣と寝具。全てに糊がバリっと効いており非常に気持ち良く、勿論ぐっすり眠れた。包布や枕カバーまで糊がしっかり効いている宿は少なく、最近の自分は、この糊がかけられた寝具というものに、凄く清潔感とさっぱり感と郷愁を感じ、見ただけで気持ち良く眠れる気がする。
広い部屋の窓からは遠く海が見えていた。
建物は簡素でビジネスホテル風。恵山への登山客や、今は地熱発電の試掘中だそうで工事関係の人が利用されている。昔は湯治の人も多かったとの事で、納得の温泉である為、マイナーである事が非常にもったいなく思う。70代のご夫婦で経営されており「もう自分たちの代で閉めてしまおうと思っている」と言われ寂しい限りである。こんな良い温泉、良いお宿が本当にもったいないと思う。
「お天気がいいから山まで行ってみませんか?」と女将さんが声をかけて下さり、翌朝発つ前に御主人が車で恵山へ登って下さり、津軽や下北半島が見える素晴らしい景色を見せて頂いた。恵山温泉の地獄には遊歩道が設けられていた。恵山と言う名のとおり恵みの山なのである。
恵山から湧く神秘の湯は何とも恋しく、また入りたくなる温泉だった。
アクセス例:JR函館駅から路線バス恵山行きで恵山登山口下車(2時間1580円)送迎あり。
車なら函館から45分程