半分崩れ落ちた廃墟のような驚愕のボロ宿の中に絶品湯!?
- 公開日
- 2018/11/03
- 最終更新日
- 2019/12/13
- 投稿者
- しおり
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管理人総合評価
3.6
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ユーザーの評価(2件)
3.2
★★★2019年12月16日 ついに閉館が決まりました。とても残念です★★★
★★★2015年10月18日現在 まだ営業されていますが廃業予定だそうです。行かれる方はお早めに。。。★★★
廃墟マニア、B級温泉マニア、ボロ宿マニア等色んなマニアに「ここはすごい!」と唸らせている珍品温泉が那須湯本にあるという事でついにやってきました。
老松温泉の歴史は70年ほど。戦後に先代が当時宿をやっていた人から購入し現在は2代目。
那須湯本のバス通りから少し細い道へ入り途中の広場に車を停めて、
広場の駐車場から約50mほど歩くとお宿へ到着します。
こちらが老松温泉の外観。
遠くから見ている分には普通の民家のように見えますね。
歩いて行って右側には受付があります。
中にはここへ住んでいるご主人がこたつに入ってテレビを見ていました。
そして左側には浴室の入り口がありますが、入口より先の方へ行ってみると。。。
おおぉ!これはすごい!!
壁が抜け落ちてしまっています。
さらに先から覗いてみると。。。
もう骨組みしかないようなすさまじい状態です。
ただ、ご安心を。
普段使われているあたりはただのボロ、、いや失礼^^;
古い宿といった感じでそこから少し出ると床が抜けていたり、壁がめくれていたりで利用するのに問題はありません。(と思います。たぶん、、)
入口から入るとすぐ横には、昔客室で使っていただろうテレビがゴロゴロ置いてありました。
道を挟んで右側と左側に建物がありますが、道の下(地下?)でつながっているそうです。
こちらのお宿は意外とそういったマニア(廃墟、B級・・・など)の方が興味半分で宿泊されている方達がいますが、夜はなかなかの怖さだろうなーなんて想像できます。
日本人形やなんかが転がっていたりなんてこともあるので、想像しただけでゾクゾクしてしまいますね。
またそういったマニアにはそんなゾクゾクもたまらない事でしょう。
宿泊する部屋は、この雰囲気のままではなく綺麗に保たれた部屋で食事も結構おいしいという噂です。
貴重な独自源泉を加熱でありながら贅沢な掛け流し
男女別の内湯があり、この時は2つある浴槽の内、片方しかお湯ははられていませんでした。
男女共にかなり鄙びた雰囲気の浴室で、結構好みのタイプですが、どちらかというと男性用の雰囲気は鄙び、女性用の雰囲気は古いといった違いがあるように感じました。
洗い場も男性用の方には1か所あり、女性用の方は壊れているのがそのままになっていてなし。
湯船に浸かって見る窓からの景色はとっても綺麗で川の音が聞こえ、気持ちいい~。
湯はすっきりした硫黄臭がし、硫黄の味と苦み+エグミがするいわゆる那須湯本の温泉よりサラッとした感じです。
浴感はまろやかでキシキシ感もあります。
老松温泉の源泉は独自源泉で約30度ほど。硫黄が少なく飲むのに適していて、お酒を飲む前に源泉を飲むと悪酔いしないんだとご主人が言っていました。
パイプで作られた蛇口は2つあって、一つは鉱泉、一つは加熱された温泉を出す事ができるのも魅力。
しばらく誰も入っていないのだろう湯の表面には成分の結晶が浮いていました。
浴室から出て、探検探検。。。♪などと思い左側へ少し歩いたところ床が抜けていて本気でビックリ!!
へたに動きまわらないように気をつけた方がいいかもしれないですね。。
しかし、噂通りこのボロボロ感はとても楽しい経験でした。
さらにお湯がよいあたりがすばらしい。(知らないで行ったらさすがにこの雰囲気にはビックリしてしまいますが、、、)
近くに行ったらまた寄りたい温泉です。
思い出
湯は良いのにねぇ。怖いモノ見たさで一度訪問。
受付建屋の地下に降りる階段先にあるタンクに入ってるのが源泉。あまり不潔感は気にしないタチではありますが、、、
なかなかのモノです。尚、床はペコってるところあるので、踏み抜き要注意です。
まだ続いてます
2019.9月利用。近くにある田丸屋さんと言う、蕎麦・寿司・鰻のお店でランチを食べ乍ら情報を得てみる。御主人が「何かやってるみたいですよ。この前男性の方が行ったって。でも女性が行ったって言うのは・・」ヨシ!まだやってる。お店の女将さんがわざわざ電話で確認までして下さり、本日営業と解って勇んで向かう。
橋を渡って緩やかな登りを進む。駐車場は夏草で生い茂り、小さな墓標の様に老松旅館の石碑の様な標識が立っている。
1つめの廃屋(御主人の父上が建てたもの)を過ぎ、2つめの廃屋の前の住居が受付。
テレビをかけながらテーブルに座っている御主人が、面倒臭そうに顔だけこちらに向け、入浴料金を受け取る。
何だか以前より、伏し目がちで表情が暗く、口調も元気が無い感じ。前はもっと色々話してこられたのになあ。
飼い猫もいるのだろう。障子もボロボロで、失礼だけれどゴミ屋敷に近い状態だった。
並べられているスリッパを履いて階段を降りる。この辺りの状態は変わりなかったけれど、
地下の通路の天井の剥がれ落ち加減が、確かに進んでいる。そのうちきっと落ちてしまうだろう。修理などする訳ないから、そうすると浴室にはどのようにして行けるのだろうか?と思う。
脱衣室のマットの汚れ加減も進んでいるようで、破れた物や黒ずんで汚らしい感じの物が並んでおり、一応マットの手前でスリッパを脱いだものの、しばし悩んだ。
ウン?マットの上までもスリッパを履いていた方がいいのか?イヤ、でも地元の方がまだ利用されているようだと思ったので、取り合えずマットと似たり寄ったりのスリッパを脱ぐ。
浴室の雰囲気は変わらず。薄暗い室内に、ぼおーっと明かり採りの窓から陽が射しこむ。
木造の浴室にこの雰囲気は好きだ。
湯舟は1つしか湯が溜めておらず、朽ち果てた木の湯船と、硫黄成分で緑になった木の板が貼られた壁・・ちょっと見つめて目を逸らす。
でも、でも、お湯は優しく肌にツルツルした白濁の湯と、香ばしい硫黄の香りが、木の湯舟に似合い、適温でとても気持良くずっと浸かっていたいような気になる。
御主人が自慢していた「鹿の湯等の酸性泉ではなく、ここは肌に優しい弱酸性泉なんだ」との言葉が思い出される。
う~ん・・いつまで入れるのだろうかこの温泉・・。
帰りに御主人に「頑張って続けて下さっているんですね」と声をかけてしまったら「辞めたくて仕方がねえよ」と一言だけ返ってきた。
前はもう少しお元気で、「辞めたいんだけど地元の者がさあ」とか色々話されて、笑顔もそれなりに有って、玄関口下にある源泉を見せてくれたりしたんだったけどなあ・・
活気のない表情が寂しく映ったが、そのまま後にして草むらの中の近道を、湯元へ抜けた。
アクセス例:JR那須塩原駅より路線バス那須ロープウェイ行で旭橋下車し、徒歩7分程。
(近道は湯元2丁目で下車し、民宿南月の駐車場の横の階段を下り、橋を渡り右)