信玄公隠し湯と言われる、静寂が包む神秘の洞窟風呂
- 公開日
- 2018/11/01
- 最終更新日
- 2019/09/09
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管理人総合評価
3.6
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ユーザーの評価(1件)
3.4
色々なメディアによく取り上げられる下部温泉 大市館 裕貴屋。
ここ下部温泉は武田信玄の隠し湯と云われ、昔からその効用は重宝されてきたようです。古い源泉は足元湧出の源泉で、ここ裕貴屋、源泉館、湯元ホテルの3軒だけの利用だそうです。
登録有形文化財に指定されている昭和11年建築の趣きのある木造3階建ての格式高い旅館で、素敵な旅館です。大事に大事に磨き上げられた建物内はピカピカで静寂な大人の雰囲気を醸し出していて、ぜひ一度宿泊してみたいなぁと思わせる魅力的な旅館でした。
下部温泉は賑やかな温泉街ではなく、どちらかというと静かな温泉街、たまにご夫婦らしき人を何名か見かけるぐらい。すこしさみしげな温泉街という印象。
今回は私も執筆しました「まっとうな温泉」の無料手形で入浴させていただきました。
以前の大市館の時よりオシャレな入口になっていました。紅葉の雰囲気がとても素敵です。
入り口正面奥から階段を下ります。階段を下った先にある洞窟のような部分は建物横の道路の下だそうです。
なんだかこれだけで、少し特別な場所に移動しているような気がしますね。
岩の湯 洞窟の中、天井から毀れる光りと静寂に包まれる湯浴み
岩風呂は独特の静けさと水の流れる音に包まれています。
ちょっと音を立てると響き渡る感じです。
絶え間なく流れ出す源泉のわずかな音が心地よく、何とも言えない緊張感と静寂に包まれます。他ではなかなか味わえない空気感です。
浴槽に入ってみると31度とは思えない心地よい暖かさに包まれ、10分も入ればじんわりと温まります。
源泉は足元から湧出していますが、どの部分から湧いているのかはわかりませんでした。平成12年の古い分析表を確認する限り、湧出量は0.24L/分となっていましたが、流れ出すお湯の量は50-60L/分くらいとものすごい湯量でした。(湯量が増えたのかな?)
お湯のはほのかに硫黄が香ります。
誰も入っていなかったため、思い切って浴槽のお湯を飲んでみると、ミネラルウォーターのミネラル感を少し強くした味と、後味は少し渋みがありました。
浴感は少しフワッとした感じで、ツルツル感はありません。
温泉は地下水のような透明感のあるお湯。ところどころ床板が新しくなっていて、そこに黒い湯花が見えました。浴槽内には白い湯花もみられたので、白黒混合の湯花のようです。
5分ほど入っていると、泡がついていました。 |
奥には加温した温泉の浴槽があり、温冷交互に入ることができます。この浴槽には入浴はしませんでした。
外気温20度のこの日であれば、足元湧出の浴槽で十分でした。
別源泉の開運の湯
こちらは、写真撮影のみです。循環・塩素ありとの表記であったため、入浴しませんでした。
こちらは平成6年に掘削した下部温泉の新しい共同源泉「しもべ奥の湯 高温源泉」という別の源泉です。この建物からおよそ2kmほどの場所から引き湯しているそうです。
源泉温度は51度。
女性用内湯
男性用の浴室とは作りが違い、こちらの方が浴室は広めです。窓からは箱庭のような景色が見えました。
入浴しなかったのでわかりませんが、浴槽が2つあるので、熱め、ぬるめなどの違いがあったのかもしれません。
岩風呂へはシャワーなどが備え付けられていない為、洗髪や身体を洗う為の内湯のようです。シャンプー・リンスが備え付けられています。
脱衣所へはドライヤー・化粧水・乳液・くしが用意されていました。
【湯あがりにコーヒータイム 1杯500円】
ここでは地下より湧出している鉱泉水でたてたコーヒーを飲む事ができます。
このコーヒーは絶品!
左のような雰囲気満天の場所でおいしいコーヒーをぜひお勧めしたい。
味に角がなく驚きのおいしさだった!
宿泊者が11時まで滞在できるようになり、温泉の掃除の関係から日帰り入浴はやめたそうです。
他にも地域で運営している日帰り施設が500円で休憩施設がついていて、のんびりできることからそちらに客が流れたという話もされていました。
誠に残念ながら閉館しています。
泉質も安い値段も鄙びた雰囲気も気に入りの宿で何度も宿泊していましたが、コロナをきっかけに閉めてしまいました。とても残念です。