湯治向けの素朴な温泉だけどお湯が極上湯!温泉マニアに人気の温泉
- 公開日
- 2018/10/31
- 最終更新日
- 2019/09/10
- 投稿者
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管理人総合評価
3.3
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ユーザーの評価(4件)
4.2
西多賀旅館へは、GWに企画した宮城・福島ツアーの際、秘湯に入る会の方へ案内していただて訪れた。
鳴子温泉郷の右の左も分からない私達にとって、今回が初めての鳴子、いいお湯をピックアップしていただき、周れたのはとても幸運な事だ。
旅館といっても一見民宿風。普通の一軒家のような外観だった。
ここの通りにはズラッとこういった民宿風の旅館が並び、それぞれ自家源泉を持ち、ここの通りの旅館巡りをするだけでも鳴子のさまざまな泉質を知る事ができる。
駐車場は47号沿いとなる旅館の前にあるが、そんなに混む事はないようだが、私達が行った時は混んでいて、停めるのも一苦労だった。旅館の中へ入ると木を使った温かみのある造りになっていた。
ここの温泉はめずらしい緑と白がまざったような緑白色!とっても綺麗な色をしていた。ただ、造りがもったいないほど素朴な共同湯のような造り。こんなにいいお湯をもっているのだからもうすこし開放感のある湯船にしたら大人気なのに・・と考えてしまった。もしくは木造とか・・。やはりタイルやコンクリートのような人間が力ずくで造ったものより、自然のものなどで造ったものが私は好きです。
男性用と女性用はほぼ同じ造りで、すこ~しだけ男性用の方が広いかな?って程度。
なぜか忘れられない温泉
もう宿泊したのは6年も前であり、どんな泉質だったか等の細かい記憶は全く無いものの、なぜか今でも忘れられないのがこの西多賀温泉だ。次の温泉旅行を計画していたところ、ふと思い出した。また行きたい印象に残っている温泉は?と考えると、どうしてもこの温泉は外せない。有名な名泉質の温泉、眺望が素晴らしい温泉、洗練された伝統建築の温泉、足元湧出の温泉、、、数々の名湯がある中で、この西多賀温泉の魅力は一体なんだろう。。知らないはずなのにどこか懐かしい、田舎の小宿。。外は雪がしんしんと降っている。肌寒い空気の中、廊下のきしむ音、、ストーブの"チチチチ"という音、、柱時計の音。。。そっけないがどこか可愛らしい、こじんまりとしたうぐいす色の浴槽に一人そっとつかる。。。素晴らしい湯の感触。。。湯気で霞む浴室内に、湯の音、風呂桶の音が静かに響く。。。ザ・ノスタルジー。記憶が正しいのか、それとも郷愁の亡霊による幻か。。。温泉に、風呂に何を求めるか。肩肘を張らず、どんどん削ぎ落としていくと、ここに辿り着く気がする。。。
鳴子温泉郷最強の湯 西多賀旅館
鳴子 西多賀旅館
鳴子・東鳴子・川渡・中山平の4温泉地に、
鬼首と山形の瀬見・赤倉を加えた鳴子温泉郷で、
№1の湯力を持つ硫黄泉を、自家源泉として保有する宿だ。
ここのお湯は、青森の三内ヘルスセンターの温泉水に酷似している。
幼いころから塩化水素系硫黄泉に慣れ親しんできたと自負するわしが、
初めてここの湯に浸かったときには、
たいした たまげた おどろいたぁ の、
驚愕のうなり声をあげてしまった。
お湯の色はうぐいす色。宮城では「ずんだ色」とも言う。
湯の香は、軽油型アブラ臭のする硫黄系。
灯油型の高友旅館の黒湯よりは柔らかで、胃も痛くはならない。
温度は41~42℃、絶妙な温度設定だ。
浴感は、 濃いお湯に どっぷりつかる 充足感
を見事に味わうことができる。
いいことづくめのようだが、残念なところが二つほど。
表の国道を走る車の走行音が、浴室内にハウリングして響くこと。
特に、大型トラック、ダンプが通ると、重低音で思考や瞑想が中断する。
シャワー・カランの設備が無いため、
お湯から上がるときに硫黄の温泉臭を洗い落とせないこと。
公共交通機関でこの後に移動すると、「このひと、おべんじょくさい」と、
良い子の小学生に指摘されてしまう恐れがある。
ま、こんなのは子細なことだ。
耳栓持参とか、この後もう一軒上がり湯に寄るとか、対策は立てられる。
鳴子温泉郷最強のお湯を、ぜひ体感していただきたいものなのだ。
了
湯の色は 国見温泉の緑色に硫黄泉の白が混ざったような色で きれいというより美しいという表現が似合うような色で 湯はしっとりという感じ 床も浴槽も温泉の析出物で全面が白く 浴槽の内側の壁で背中をこすると非常気持ちよく入浴できました。
夕食は 刺身・揚げ物・茶碗蒸し等7種 朝食も7種あり しかも部屋食で 8000円 充分満足しました。必ずもう一度訪問したいと思いました。
親切な接客とミルキーグリーンの濃厚温泉
2019.9月宿泊。「湯治のお客さん優先ですので、間近になってから聞いてきて下さい」と何度か断られていた。
5年前日帰り入浴で訪れた時から、女性らしい宿だなと感じていた。
その日は日帰り受付時間より早く着いてしまったのだが「いいですよ。どうぞ」と優しく迎えてくれ、宿の方達は宿のお掃除に走り回られていた。そして帰る際には、日帰りであるにもかかわらず、女将さんとその娘さんと思われる方お二人揃って見送って下さった。
次に冬に日帰り入浴で訪れた際には、宿から上に抜ける雪の積もった細い石の階段道を何十段も、重い私のキャリーバックを持って上がって下さった。日帰りなのにここまでして下さる宿は無いだろう。
とにかく親切で接客が丁寧なのである。それはお上品な話し言葉からも接客の丁寧さが伝わってくる。お綺麗な母娘さんお二人で迎えて下さるこの温泉は、とても心が和み自分の心まで優しく穏やかになって来るような湯治宿だ。
女性にはとても安心して泊まれ、特に人気ではあるのだろうが、たぶん男性もこの温泉宿は、きっと気に入るだろうと思う。
宿泊したのはまだ暑い時期で、エアコンは無く替わりに通風扇❓と扇風機がかけられていた。濃厚な温泉に入浴後には、これらの風の心地良さと気だるさで眠くなって来る。硫黄の香りが風に乗り漂うと、寝転んでいるだけでも温泉に入っている様な満足感があった。
それ程に西多賀の硫黄泉は濃厚で、湯船では強い重油臭を伴い、硫黄臭はほとんど感じられなくなってしまっている。さすが鳴子温泉郷の湯である。
浴感はツルツル。硫黄泉であるがツルツルした浴感は隣の東多賀の湯と同じだ。
そして特徴的なミルキーグリーンの色。天候や時期によって色も濁りも若干変わる。
湯舟はおそらくコンクリートで造られたであろうが、素材が解らないくらい析出物で白くコーディネートされ、淵の内側にも波状に固着している。
ミルキーグリーンの湯に、周りの淡いピンク色のタイルと合板の壁がマッチして、愛らしい浴室になっている。
男女たった1つずつしか無い湯船だが、ここにしか無い温泉を、大切に守って来られている事が伝わって来るような温泉である。
女性が運営されているだけに館内は綺麗に清掃されており、湯治宿として必要な物は一式揃っている。素泊まりで受け付けて貰えたのだったが「気の毒なので」と急きょ朝食を用意して下さった。手作りで薄味の料理も丁寧であった。
チェックインは13時~アウト10時。日帰り入浴は16時迄。個性的な温泉は、日帰り入浴だけでも満足できるが、やはり是非宿泊し癒されたい宿である。
アクセス例:JR鳴子温泉駅より徒歩15分程。