ひっそりと静かに湧き続ける宮崎県最古の温泉と称される吉田温泉
- 公開日
- 2019/12/25
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吉田温泉はかつては栄えており宮崎県最古の温泉とも言われているが、現在ではすっかり寂れてしまい、人の気配さえ感じない静かな温泉街となってしまった。
またその寂れた風景は逆に私にとっては申し分ない風景でありなくなってしまわないかと心配にはなるものの好きなタイプである。
吉田温泉へは鹿の湯の他に亀の湯があった。私が訪れた当時にはあったが残念ながら閉館となり現在はこちらの鹿の湯のみとなっている。
鹿の湯という名前についてはよくある言い伝えそのもので、鹿が傷を癒していたところからの由来だとか。
亀の湯の亀の方はどうだったんだろう、と何故か今になって気になる。
上記は宿泊できる本館、見かけにもかなり古びた雰囲気ではあるが宿泊料金も破格に安い。
たしか当時は素泊まり1500円ほどだったかと思うが私の知っている素泊まり料金の中では群を抜いた激安っぷりである。
訪問した際には一瞬廃墟か?と疑うほどの寂れ具合で営業しているかどうかと心配になったものだ。
宿泊棟とは別にある湯小屋。
かなり年期の入った湯小屋で展示物も昔からのものがそのまま展示されているようだった。
分析表については昭和36年のものがそのまま表示、料金表は平成9年のものだ。
料金はその頃から変わらずに続いているというのも良心的である。
おが屑で沸かした熱々ツルツル湯
昔ながらのタイルが味があるシンプルな作りの浴室。片方の浴槽の方より源泉がチョロチョロと投入され、熱湯とぬる湯に仕切られている。
湯の色は若干黄色がかり薄く濁っている。
重曹系の為、入り心地がツルツルとして気持ちがいい。
ただかなり温度が熱く鮮度の良い方に入りたいという気持ちで浸かってはみたものの私にはぬる湯の浴槽の方があっているかも。
ぬる湯とはいってもぬるくはなく適温程度の温度。飲泉してみたところ若干の鉄味。
源泉温度が年々低くなっているようで加温している。
通常ガスなどのボイラーで加温するところが多いが、こちらの温泉はなんとおが屑を燃やして加温するという手間のかかりよう。
地元の方が日々入りに来るようでその為常に沸かしているようだ。
こういった温泉は地元の方たちに愛されているかどうかで存続が決まるようなものである。
浴槽の鄙び具合もさることながら脱衣所のレトロ感も激しい。
これはレトロといっていいのかボロと言っていいのか、、、。
なかなかの朽ちっぷりが好きな温泉だった。
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