館内 廊下
共同の洗面所
源泉温度が高く、濃厚な源泉を持つ松之山温泉ではあるが、その源泉の熱さの為か循環している宿が多く、かけ流しを味わえる旅館は少ない。
そんな中で自炊宿でとても良心的な料金で宿泊ができる上に加水ではあるがかけ流しを楽しめるという事で宿泊してみる事に決めた。
1泊素泊まり3,850円 6畳 トイレ、洗面共同
宿泊した部屋
通された部屋は6畳ほどの広さでコタツがあり、テレビはコイン式、普通の自炊宿といった部屋だった。エアコンはついていたような気がするがこの時は冬だったので夏に行くなら確認してから行った方がいい。
インスタントのカフェオレが用意されていたり、お茶セットはそろっているし、食器類も豊富に置いてあり、設備は充実。自炊宿に泊まっても実際自炊はしたことがないので自炊用の設備に関してはそろっている感じとしか言えないが、置いてあったカフェオレはなんとなく嬉しかった。
部屋に用意してくれていたカフェオレ
部屋には沢山の食器類
お茶セット
温泉目当てのみで宿泊したわけだし、到着早々に浴室へと向かう。まずは大浴場へ。
札を裏返して男女に変える
脱衣所
大浴場の前には大きな札がかかっており、「美男、美女の方、裏返して使用してください」との表示あり。ちょっとしたにくい文句が親近感を覚える。
これぞ松之山温泉!という独特な油臭とこげた香り
大浴場
源泉温度は85.5度、常に加水されてはいるもののちょー熱い!加水量を増やし、
湯もみに湯もみを重ねてやっと入浴。
「あぁーーーーーしみわたる」って感じだ。
肩まで沈んで湯を味わっているとプーンと油臭とこげたような香り。
飲んでみると塩分も感じる。塩分系ならではのツルスベ感もあり熱いため長湯はできなかったがとても気に入った湯だった。
源泉投入口
カラン、シャワー リンスインシャンプーとボディソープあり
源泉投入量は多くないが、入浴客が少ないためか湯のみだれなどは一切なし。
シャワー、カランは完備されリンスインシャンプーとボディソープもあった。
さらに質のいい小浴場 入りすぎてぐったり
小浴場 貸切可
その後、少し休んでから小浴場へも行ってみた。
小浴場は貸切ができるので誰か入ってくるかもという心配もなく気兼ねなく利用できる。
さらに湯の質は断然こちらの方がいい。
やはり湯船が小さいためだろうが私の肌が気持ちいい!と言っていた。
源泉投入口
シャワー、カラン、リンスインシャンプー、ボディソープあり
夕食を食べに出かけ、帰って来てからも1湯、入った後はかなりぐったり。
身体のほてりが続きこの日は爆睡。23時には夢の中である。
トイレは男女別
お札をくわえて持ってきてくれるワンちゃん
トイレは男女別になっているところがまた女性にはありがたい。
訪問した時はどうだったか忘れてしまったが、現在はウォシュレット付きで清潔なトイレが完備されているらしい。
自炊場
レンジやオーブンがある
自炊場はこんな感じで充実している。レンジやオーブントースター、冷蔵庫など必要なものはほぼ揃っているのではないだろうか。
部屋もそうだが全体的に掃除が行き度といていて清潔である。
おいしいへぎ蕎麦
周辺の綺麗な紅葉
へぎ蕎麦 「由屋」
新潟県十日町市土市第4
025-758-2077
今回、自炊はせず近くにあるへぎ蕎麦を食べに行った。
この蕎麦がなかなかおいしい!自炊宿はこういった楽しみもあるからまた行きたくなる。
≪松之山温泉 みよしや の良かったところ≫
正直、この金額で宿泊ができ、良質な源泉を堪能できて満足。
綺麗な旅館やサービスを求めるような宿ではないが、自炊宿に泊まりなれている人であればきっと満足できる宿ではないかと思う。
とても清潔で、湯の状態も良く部屋も自炊宿としては整った良い民宿だった。
≪松之山温泉 みよしやの良くなかったところ≫
これといって思い出せないのでなし。
平均: 1 レビュー
Aug 6, 2023
泉質の良さと、絶対にゴキブリは出ないという安心感
最初に感じた堅苦しさは、帰る時には良い宿だったに変わっていた。
長岡花火の翌日、松之山温泉郷には昼過ぎに着き、日帰り入浴を行う予定の温泉宿は閉館だったり休みだったりで、滝見屋という蕎麦屋で時間を潰したが、此処もまたやたらとうるさい窮屈な食事処だった。
そしてみよしやのインターホンを鳴らしたのが2時過ぎ。まだ早いよな、確かチェックインは3時だったからと思いながら・・
出てこられた高齢の女将さんに「まだ早い」と言われ、そうですよねと鷹の湯へ入りに行く事にした。とにかく何処かに入っていなければ、新潟と言えど暑すぎておられない。
そして3時半ごろ再訪し、ようやく2階の部屋に案内して貰った。扉を開けると微かにカビ臭さが・・綺麗ではあるが古い建物なのかも知れない。
此処は自炊専門の宿だが、周りには食事処が沢山有るので、特に飲食物を購入して来る必要も無かった。
そしてまず目に付いたのは、酷く綺麗に片付けられている自炊室だった。
ガスコンロは有料だが、コンロ台や流し台はピカピカに磨かれ、壁には調理道具がずらりと綺麗に掛けられ、食器は整頓され並んでいる。
炊飯器や鍋、一本の包丁、生ごみバケツ、洗剤、台拭き・・そして大型冷蔵庫、電子レンジ、オーブントースター、オーブントースターは当然備わっている。
そしてだ、それらの物には、一つ一つと言って良い程の、注意書きの貼り紙がされているのだった。
始めは驚いた。だがそれがだんだん面白くもあり感心に変わっていった。
この貼り紙はおそらく若いご主人が作られて貼っているのだろう。
これだけの注意書きや呼びかけがあるからこそ、この自炊室の綺麗さは保たれているのか?
シーンと静まり返った気品ある清潔な台所。此処では絶対にゴキブリは出てこないだろうという安心感。
自炊室の隣にはトイレが有り、男女別のウオシュレットトイレ。これがまた清潔。そして当然の貼り紙と共にある安心感。
洗面台も勿論清潔。そして貼り紙があるので、汚さないようにとつい心がけてしまう。
廊下に置かれた3つのごみ箱の後方は、少し壁との隙間を設けており、履き箒が下がっている。確かに隙間なく詰めて置くと掃除をしない事になるからかと感心。
そして何より多く目に付いたのが「館内全て禁煙」の張り紙。
勿論だが、一階にある浴室にも多くの貼り紙が。そして館内全て清潔で気持ち良い。
この宿は高齢の女将さんが接客担当を担っている様だが、まさかこの女将さんが1人で掃除をされるわけでは無いだろうと思い尋ねてみた。とても綺麗にされており感心した事を伝えると「そんなの当り前でしょ!」という言葉がはっきりと返って来た。
どなたがお掃除を?と問うと「若い者達」との事で、ご主人を3年前に亡くされ次の世代に宿を譲り「私は86になるのよ」と、しっかりされてお元気な女将さんは、可愛い赤トラ猫ちゃんと留守番担当の様だ。
ちなみに昼は若ご夫婦は、宿の隣に店を出されておりそこで仕事をされているそうで、それでもってこの宿の清潔管理は素晴らしいとしか言えない。
宿を清潔で綺麗に管理するという、その心意気・懸命さがズンズンと伝わって来る。
確かに堅苦しいかも知れないし、こんな宿はと思う方もいらっしゃるだろうけれど、案外男性の方の中には、この様な清潔さを好む方がいらっしゃるのではとも思えた。
その日の泊り客は男性ばかりだったが、まだ若い男性が綺麗に片付けた食器を流しに運んで来る姿が見受けられた。
やはり清潔さというものは男女の別なく当然好まれるものだし、夏場このお宿で感じた「絶対にゴキブリは出ない!」という安心感はこの宿でしかないものだろう。
最後に温泉について。松之山温泉は化石海水であり薬湯と呼ばれている、溶存物質16000㎎もある濃厚泉で、何だか薬の様な香りがする。それだけでは無く焦げた様な、塩泉の様な何処にも無い独特な複雑な香りを持つ高温泉であり、更にメタケイ酸、メタホウ酸は2000㎎後半というもの凄い量で、帰宅してからでも肌はしっとりスベスベである。そのとても良質な温泉をみよしやさんでは、加水源泉掛け流しで提供してくれており、浴室は2つ。
1つは明るい大浴場で浴槽はタイル。見るからにトロミがかった僅かに薄く白濁した温泉が揺らめいている。
カエルの投入口からはザバザバと温泉が投入されおり、それが浴槽内からも湯舟の縁からも溢れ出していく。
驚いたのは、これは何処にも無いのだが、湯船のタイル壁にドロリとした寒天ゼリーの様な半透明の析出物が多量に付着しており、泥湯ではなくこれは何湯?と呼ぶのだろう。
女将さんが顔をしかめて「毎日掃除しないと」と言われた訳が解った気がした。
この様な濃厚な析出物が多量に付着するのであれば、配管の中等も大変だろうなと思った。それで入浴時間は22時迄で、その後掃除に取り掛かられるそうだ。翌朝は6時からOK.
大浴槽の方は多く加水されているのか、適温で気持ち良く浸かれたが、浴後の暑さは半端でない。しばらくベトベト感が続くのだが、いつの間にか肌がサラッとしていた。
もう一つの小浴槽は、水道蛇口からの加水でかなり熱く、追加で加水して湯もみしてどうにか入れた。
どちらの浴室も30分毎の貸切利用で、空いていれば札をかけて自由に入る事ができる。
そしてこの温泉の効能を実感するのは翌日だった。夏バテ感を感じず次の淀川花火に迎えたのは、この温泉の効果の様に感じた。
部屋のテレビは今どき珍しコイン制であったが、エアコンは新しいもので性能は良かった。布団はセルフで敷くが、掛布団が冬の羽毛布団で、できれば薄手の夏蒲団の用意が欲しかった。
置かれているポットの湯は冷めにくく、インスタントコーヒー1本とほうじ茶のお茶パックは十分に用意されていた。浴衣はレンタル。
角部屋の一方からは緑が広がり、部屋は広く申し分無かった。素泊まり1人泊5650円。
訪れた時の堅苦しさは、温泉の良さと宿の清潔さに、心地良さに変っていたのだった。
アクセス例:ほくほく線まつだい駅から松之山温泉行バスで終点下車し、徒歩3分程。
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泉質の良さと、絶対にゴキブリは出ないという安心感
最初に感じた堅苦しさは、帰る時には良い宿だったに変わっていた。
長岡花火の翌日、松之山温泉郷には昼過ぎに着き、日帰り入浴を行う予定の温泉宿は閉館だったり休みだったりで、滝見屋という蕎麦屋で時間を潰したが、此処もまたやたらとうるさい窮屈な食事処だった。
そしてみよしやのインターホンを鳴らしたのが2時過ぎ。まだ早いよな、確かチェックインは3時だったからと思いながら・・
出てこられた高齢の女将さんに「まだ早い」と言われ、そうですよねと鷹の湯へ入りに行く事にした。とにかく何処かに入っていなければ、新潟と言えど暑すぎておられない。
そして3時半ごろ再訪し、ようやく2階の部屋に案内して貰った。扉を開けると微かにカビ臭さが・・綺麗ではあるが古い建物なのかも知れない。
此処は自炊専門の宿だが、周りには食事処が沢山有るので、特に飲食物を購入して来る必要も無かった。
そしてまず目に付いたのは、酷く綺麗に片付けられている自炊室だった。
ガスコンロは有料だが、コンロ台や流し台はピカピカに磨かれ、壁には調理道具がずらりと綺麗に掛けられ、食器は整頓され並んでいる。
炊飯器や鍋、一本の包丁、生ごみバケツ、洗剤、台拭き・・そして大型冷蔵庫、電子レンジ、オーブントースター、オーブントースターは当然備わっている。
そしてだ、それらの物には、一つ一つと言って良い程の、注意書きの貼り紙がされているのだった。
始めは驚いた。だがそれがだんだん面白くもあり感心に変わっていった。
この貼り紙はおそらく若いご主人が作られて貼っているのだろう。
これだけの注意書きや呼びかけがあるからこそ、この自炊室の綺麗さは保たれているのか?
シーンと静まり返った気品ある清潔な台所。此処では絶対にゴキブリは出てこないだろうという安心感。
自炊室の隣にはトイレが有り、男女別のウオシュレットトイレ。これがまた清潔。そして当然の貼り紙と共にある安心感。
洗面台も勿論清潔。そして貼り紙があるので、汚さないようにとつい心がけてしまう。
廊下に置かれた3つのごみ箱の後方は、少し壁との隙間を設けており、履き箒が下がっている。確かに隙間なく詰めて置くと掃除をしない事になるからかと感心。
そして何より多く目に付いたのが「館内全て禁煙」の張り紙。
勿論だが、一階にある浴室にも多くの貼り紙が。そして館内全て清潔で気持ち良い。
この宿は高齢の女将さんが接客担当を担っている様だが、まさかこの女将さんが1人で掃除をされるわけでは無いだろうと思い尋ねてみた。とても綺麗にされており感心した事を伝えると「そんなの当り前でしょ!」という言葉がはっきりと返って来た。
どなたがお掃除を?と問うと「若い者達」との事で、ご主人を3年前に亡くされ次の世代に宿を譲り「私は86になるのよ」と、しっかりされてお元気な女将さんは、可愛い赤トラ猫ちゃんと留守番担当の様だ。
ちなみに昼は若ご夫婦は、宿の隣に店を出されておりそこで仕事をされているそうで、それでもってこの宿の清潔管理は素晴らしいとしか言えない。
宿を清潔で綺麗に管理するという、その心意気・懸命さがズンズンと伝わって来る。
確かに堅苦しいかも知れないし、こんな宿はと思う方もいらっしゃるだろうけれど、案外男性の方の中には、この様な清潔さを好む方がいらっしゃるのではとも思えた。
その日の泊り客は男性ばかりだったが、まだ若い男性が綺麗に片付けた食器を流しに運んで来る姿が見受けられた。
やはり清潔さというものは男女の別なく当然好まれるものだし、夏場このお宿で感じた「絶対にゴキブリは出ない!」という安心感はこの宿でしかないものだろう。
最後に温泉について。松之山温泉は化石海水であり薬湯と呼ばれている、溶存物質16000㎎もある濃厚泉で、何だか薬の様な香りがする。それだけでは無く焦げた様な、塩泉の様な何処にも無い独特な複雑な香りを持つ高温泉であり、更にメタケイ酸、メタホウ酸は2000㎎後半というもの凄い量で、帰宅してからでも肌はしっとりスベスベである。 そのとても良質な温泉をみよしやさんでは、加水源泉掛け流しで提供してくれており、浴室は2つ。
1つは明るい大浴場で浴槽はタイル。見るからにトロミがかった僅かに薄く白濁した温泉が揺らめいている。
カエルの投入口からはザバザバと温泉が投入されおり、それが浴槽内からも湯舟の縁からも溢れ出していく。
驚いたのは、これは何処にも無いのだが、湯船のタイル壁にドロリとした寒天ゼリーの様な半透明の析出物が多量に付着しており、泥湯ではなくこれは何湯?と呼ぶのだろう。
女将さんが顔をしかめて「毎日掃除しないと」と言われた訳が解った気がした。
この様な濃厚な析出物が多量に付着するのであれば、配管の中等も大変だろうなと思った。それで入浴時間は22時迄で、その後掃除に取り掛かられるそうだ。翌朝は6時からOK.
大浴槽の方は多く加水されているのか、適温で気持ち良く浸かれたが、浴後の暑さは半端でない。しばらくベトベト感が続くのだが、いつの間にか肌がサラッとしていた。
もう一つの小浴槽は、水道蛇口からの加水でかなり熱く、追加で加水して湯もみしてどうにか入れた。
どちらの浴室も30分毎の貸切利用で、空いていれば札をかけて自由に入る事ができる。
そしてこの温泉の効能を実感するのは翌日だった。夏バテ感を感じず次の淀川花火に迎えたのは、この温泉の効果の様に感じた。
部屋のテレビは今どき珍しコイン制であったが、エアコンは新しいもので性能は良かった。布団はセルフで敷くが、掛布団が冬の羽毛布団で、できれば薄手の夏蒲団の用意が欲しかった。
置かれているポットの湯は冷めにくく、インスタントコーヒー1本とほうじ茶のお茶パックは十分に用意されていた。浴衣はレンタル。
角部屋の一方からは緑が広がり、部屋は広く申し分無かった。素泊まり1人泊5650円。
訪れた時の堅苦しさは、温泉の良さと宿の清潔さに、心地良さに変っていたのだった。
アクセス例:ほくほく線まつだい駅から松之山温泉行バスで終点下車し、徒歩3分程。